水上工事の「当たり前」が変わり始めている🚢
河川や湾内で行なわれる堰(せき)や橋脚、水門工事などの水上工事では、作業空間への浸水を防ぐために「仮締切工法」が欠かせません。
中でも施工場所が狭い現場や、矢板打設が難しい条件下で活躍してきたのが浮体式仮締切工法です。
しかし、この工法には長年、現場を悩ませてきた課題がありました⚠️
それが、喫水(きっすい)管理の属人性と危険性です。
従来は、鋼製箱枠の沈降・浮上をバラスト水の注排水で調整し、喫水は作業員の目視確認、注排水量は経過時間からの推定に頼る方法が一般的でした。
その結果、姿勢調整に時間がかかるだけでなく、状況によっては潜水士が水中でバルブ操作を行なう必要があり、事故リスクも常に付きまとっていたのです😰

浮体式仮締切概要図
※画像は建設通信新聞さまからお借りしています。
大成建設が開発した「T-Float Controller」とは?🧠
こうした課題を根本から解決するために、大成建設が開発したのが「T-Float Controller(仮締切)」です✨
このシステムは、浮体式仮締切の喫水と姿勢を遠隔で自動管理するDX技術。
複数のレベル計を仮締切体に設置し、取得したデータをDX基盤で統合することで、鋼製箱枠の傾きや沈降状態をリアルタイムで高精度に把握します。
そして最大の特長は👇
🔹 電磁弁によるバラスト水の自動注排水制御
🔹 事前設定した目標喫水への自動調整
🔹 姿勢の常時監視と自動補正
🔹 基準値超過時の自動緊急停止機能
これにより、これまで人の勘や経験に頼っていた作業が、データ主導で安全・確実に行なえるようになりました📊
現場にもたらされた3つの大きな変化⏱️
① 作業時間の短縮で生産性アップ
鋼製箱枠を水上搬送して設置する作業時間は、従来約7時間かかっていましたが、約10%の削減を実現。
現場監督にとっては工程管理の余裕が生まれ、結果として全体の工期短縮にもつながります。
② 潜水士不要で安全性が大幅向上🦺
潜水士によるバルブ操作が不要となり、低視認性・流水下での危険作業が解消。
これは人命リスク低減という点で、非常に大きな意味をもちます。
③ 属人化からの脱却=DXの本質
誰が操作しても同じ品質で管理できるため、ベテラン依存から脱却。
中小建設会社にとっても、将来的に技術継承のモデルケースとなり得る技術です。
実証済みだからこそ現実的📍
この技術はすでに、中国四国農政局発注・岡山県「児島湾締切堤防排水樋門改修工事」において実証され、姿勢制御・沈降浮上の自動管理の有効性が確認されています。
つまり、「実験段階の未来技術」ではなく、すでに公共工事で使われている現実的DXなのです🏗️

喫水管理システムのイメージ
※画像は建設通信新聞さまからお借りしています。
中小企業・現場監督が学ぶべき視点💡
「大手ゼネコンの話でしょ?」と思われがちですが、ここに重要なヒントがあります。
✔ 危険作業は“人”から“システム”へ
✔ 経験値は“感覚”ではなく“データ”に
✔ DXは事務所だけでなく“現場”から始まる
こうした考え方は、ICT施工や安全管理、工程管理ツール導入など、中小企業でも今すぐ応用可能です📱
まとめ
水上工事の世界で起きている変化は、「効率化」だけでなく「安全」と「人材問題」への明確な答えです。
大成建設のT-Float Controllerは、DXが現場をどう救うのかを示す象徴的な事例といえるでしょう。
そして今、建設業界では「人が足りない」ではなく「人を危険にさらさない仕組みづくり」が問われています。
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