近畿ブロック建設業が予算拡充と猛暑対応を強く要望!2025年度ブロック会議の課題と現場視点で読む対応策🏗️

全国各地で猛暑の度合いが年々厳しくなるなか、建設業界はその影響を最前線で受け止めています。

2025年10月16日には、近畿2府5県を含む建設業団体による 近畿ブロック会議 が和歌山市で開催され、公共予算と猛暑・歩掛かりの見直しなど、現場直結の課題が議論されました。

この記事では会議の主な要望内容を押さえつつ、中小建設企業・現場担当者の視点で「今からできる対応策」を整理します。

近畿ブロック会議:要望の全体像

近畿地区の建設業協会等で構成される 近畿建設業団体協議会 は、2025年度のブロック会議で以下のような要望を国・地方公共機関に対して強く訴えました。

公共事業予算の大幅な上積み
現在の「5年で約20兆円」の国の国土強靱化実施中期計画を超える事業規模を求め、地域建設業の安定した受注機会確保を強調。

歩掛かり見直し・熱中症対策の充実
猛暑期の作業効率低下を踏まえた歩掛かり修正、作業時間短縮に対応する工期・現場管理費の適正化を要請。

発注制度の改善・工夫
地域性や工事規模を反映した発注方式、大手とのJV方式、複数工事の併設受注制限の見直しなど。

労務制度・契約条件の見直し
低入札価格制限、最低制限価格上限、一般管理費率の引き上げ、技術者拘束期間の短縮など受発注制度の改善を求め。

設計・書類業務支援強化
設計チェック体制向上、発注者-受注者間ガイド普及、バックオフィス要員支援、ICT活用の積算基準見直し。

このような要望は、単なる広報的主張ではなく、現場負荷の増大と収益圧迫を背景にしています。


※画像は建設通信新聞さまからお借りしています。

猛暑・歩掛かり見直しの緊急性:現場のリアルな声

🔥 熱中症対策の義務化と現場負荷

2025年6月から、建設業を含む職場において熱中症対策が罰則付き義務化されました。これにより、事業者には危険度評価、行動計画、監視体制などが求められています。

また、調査によれば、アンドパッドは熱中症義務化後の実態調査で、建設現場で特に重視される機能が「KY活動(危険予知活動)の記録・共有」であり、ITツールでの対策強化が期待されていると指摘しています。

☀️ 猛暑で現場稼働時間が削られる現実

建設業界では、猛暑による作業制限から稼働時間が実質的に減少しているという指摘があります。

たとえば全国建設業協会の協議員会で、来賓の見坂参院議員は「従来の8時間労働は不可能で、実質5〜6時間しか働けていない」と述べ、歩掛かりの見直しを訴えました。

実際、帝国データバンクの調査では、建設業における人手不足割合は業種別で 68.1% と最も深刻な水準を示しており、猛暑による作業効率の悪化も背景にあるとされています。

このような環境下で従来通りの歩掛かりで計算しても、現実のコスト回収や採算性維持が難しくなっている現場が多いと考えられます。

公共発注者の対応:着実に進む仕組み整備

発注者側にも動きが見られます。

たとえば 大阪市 は、令和7年度以降の建築工事発注において、猛暑による作業不能日数を考慮した適正な工期設定を導入する運用指針を発表しています。

具体的には、WBGT(暑さ指数)31 以上の時間を作業不能時間として設計図書に明示する方式です。

一方、公共工事全体で猛暑日の考慮を工期設定に反映している割合は低く、国発注では約26%、地方公共団体でも3割台と、整備の遅れが指摘されています。

こうした発注者制度の改善を待つだけではなく、建設業者側も対応力を高める必要があります。

現場企業がすぐできる対応策:実践的ヒント集

以下は、中小建設業・現場企業が比較的すぐ取り組める対策案です。

1. 暑さ可視化・警戒体制構築

・環境測定器(WBGTセンサー・黒球・ハンディ熱中症計)を現場に設置

・スマホアプリ(例:熱中症ナビ、熱中症予防ナビ by 日本気象協会)でリアルタイム監視

・午前・昼・午後段階で危険度をカラーレベルで共有

2. 柔軟な作業時間・休憩体制

・朝方作業(例:5時~9時など)・午後早め撤収

・休憩回数・時間を段階的に増やす(例:15分×数回)

・日陰設置、ミスト扇風機、簡易天蓋設置など休憩環境強化(事例:NTT東日本の現場でミスト扇や日よけ設置)

3. 歩掛かり補正係数の導入

・自社標準歩掛かりに「猛暑補正率」を掛けて見直す

・作業効率低下時間帯(正午など)を別枠に分けて算出

・過去実績と比較し、補正値の実証データを蓄積

4. 命令書・契約書への注意書き挿入

・契約書に「猛暑時対応」「休憩回数保障」「補正歩掛かり」条項を入れる

・見積時に熱中症対策経費(ミスト機器、水補給、遮蔽物)を必ず算入

・工期案内時に作業不能日を明示したモジュール型設計(発注者との交渉材料になる)

5. ICT/ツール活用で省力化・管理強化

・現場管理アプリ(例:Andpad、現場情報共有ツール)でKY活動・体調チェックを共有化

・ドローンなどで巡回・点検頻度を減らす

・ウェアラブル端末(体温計測・心拍計測)で要注意者を早期発見

※ 上記のツールはいくつか既に国内で提供され、建設現場活用例も出始めています。

まとめ

近畿地区のブロック会議で出された「予算増額」「歩掛かり見直し」「安定発注制度整備」「熱中症対策強化」の要望は、単なる政策論点ではなく、毎日の現場運営を左右するリアルな課題です。

炎天下で働く仲間を守りつつ、工事採算と安全を両立する体制を築けるかどうかが、この夏以降の現場競争力を左右します🔥

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