季節の変わり目、特に秋は温度変化や降雨変動も大きく、舗装の劣化が進みやすいタイミングです。
そんななか、2025年10月16日に東京ビッグサイトで開催された「ハイウェイテクノフェア2025」は、舗装・補修分野の最新技術を披露する場として注目を浴びました(17日まで開催)。
この展示会では、老朽化対策、長寿命化、環境配慮、省施工化といったテーマが数多く語られ、現場技術者・中小施工会社に直接響くヒントが多数ありました。
本記事では、「現場×秋の舗装メンテナンス」という視点で、展示会での出展技術をお届けします 🚧
秋舗装が狙われる理由:気温低下と雨季のはざまに注意
秋口は気温が下がり始め、日中と夜間の温度差が大きくなります。そのため、アスファルト舗装の施工性・締固め性・ひび割れ耐性が不安定になることも。
また、季節の変わり目で降雨も増えやすく、透水性・排水性の弱い舗装は水ダメージを受けやすくなります。
こうした環境下では、次のような舗装劣化が現場でよく見られます。
・表面のわだち・わだちクラックの発生
・表層はく離や剥落
・接合部からの浸水・劣化進行
・路面の滑り減少・防滑性の低下
したがって、秋~冬にかけてメンテナンスを適切な技術で行なうことが、舗装長寿命化につながります。

フェア会場
※画像は日刊建設工業新聞さまからお借りしています。
技術紹介①:クリコンの低炭素コンクリート “ジオエレメントコンクリート”
クリコン(住友大阪セメントグループ)は、CO₂排出量を80%削減するという「ジオエレメントコンクリート」を出展しています。
これは、従来コンクリートの一部を代替材料で置き換え、環境性能を引き上げた技術です。
秋~冬にかけての外気温が低い舗装基盤・補修部位において、このような環境配慮型コンクリートを選ぶ意義は次のとおりです。
・環境評価上の加点(公共発注案件で有利)
・長期耐久性を見込んだ設計に対応
・将来的な改修性・持続可能性を確保
技術紹介②:IHI の「VanLoc」「スーパーHSLスラブ」と施工効率化技術
IHIインフラシステム/IHIインフラ建設は、PCaPC床版の機械式継手「VanLoc」 や 軽量高強度床版「スーパーHSLスラブ」 のほか、施工支援技術も展示しています。
秋~冬期の橋梁床版取替・補修案件では、気温低下・凍結リスクに配慮した短工期・効率化技術が強みになります。
IHIの技術は、組立解体性・接合簡略化・設計効率などを支援する内容が含まれており、中小施工会社でも応用可能な要素が多くあります。
技術紹介③:日本ヒュームの e‑CON® と自動設計支援技術
日本ヒュームは、展示会で e‑CON® という産業副産物を活用した低炭素・高耐久材料および 自動製図システム(NH‑GFAS®) を出展しています。
秋の現場では次のような用途で力を発揮し得ます:
・基礎・側溝・排水溝などコンクリート構造物補修部材
・設計/見積段階での図面作成時間短縮
・BIM/CIM連携による現場施工精度向上

技術紹介④:クリテック工業の “耐久性100年” 伸縮装置『ハイブリッドジョイント 3LⅡタイプ』
クリテック工業は、橋梁用伸縮装置『ハイブリッドジョイント 3LⅡタイプ』を 耐久性100年 技術として展示しました。
伸縮装置は季節変動・温度変化で過酷な条件にさらされる部分。秋~冬期にかけてその動作・移動性耐久性が厳しく試されます。
100年設計を目指す仕様は、拡張や補修頻度を下げる可能性を秘めています。
技術紹介⑤:日本ライナーの環境塗料・省力化製品群
日本ライナーは積水樹脂グループとして、環境配慮型路面標示塗料(バイブララインバイオ・Crystalex®NL3 など)、高耐久標示材(エバ―ラインエステル®)や、ロードドライヤー®/ロードドライヤー®MAX という乾燥促進機器を出展しています。
秋雨・夜露が多くなる時期には、標示塗料の定着性や乾燥性が施工品質に直結します。
これらの製品を現場で使うことで、次の利点が期待できます:
・施工後早期通行可能性向上
・湿潤環境下での標示材定着性改善
・省力化・省施工性向上
まとめ
秋は、気候変動・温度低下・降雨の移り変わりといった挑戦条件が重なる時期です。
しかし裏を返せば、 技術実証・比較試験の好機とも言えるのではないでしょうか🍂
