🏗️ なぜ建設業を選んだのか?30歳での転身、その原点にある想い
塩崎代表が建設業に踏み込んだのは30歳のとき。鈑金塗装の職人として働いてきたが、「工場確保と設備投資が必要で、車離れが進んでいた時代に儲けられるイメージが湧かなかった」と振り返る。「建設業なら現場に行くから家賃がいらない。それが最初の動機でした」
色を塗ることが好きで塗装からスタートしたが、競合の多さからクロス塗装リフォームに軸を移し、室内仕事の道を選んだ。中小建設業にとって、業種への強い思い入れよりも「今できる形で動き出すこと」が独立の第一歩になる——塩崎代表の転身はそれを体現している。
🔧 お客様に選んでいただける理由とは?誠実な対応が生んだ信頼と紹介
創業当初は近隣市町村の宅建協会の名簿をプリントアウトし、不動産会社へ片っ端から飛び込み営業。最初の1〜2年はほとんどご依頼がない時期を経験したからこそ、「いただいたご依頼はお断りしない」という心がけが根付いた。その後ハウスクリーニング・水回り・建具と、対応の幅を広げていった。
「管理会社さんから、『こんなこともお願いできますか』とご相談をいただくことが多くて。ハクビシンやネズミで困っている、雨漏りに悩まされているといったご相談にも、『そういったことも対応します』とお答えして」どんなご相談にも真摯に向き合う姿勢が、リピートやご紹介につながっている。
現場での丁寧な対応も心がけている。打ち合わせではメモを取り、服装も清潔感を意識したスタイルで統一。特殊清掃が必要な難件でオーナー様とお会いした際、「この人で決めよう」とその場でご用命いただいた経験も。「ご状況に寄り添えたことが、少しお役に立てたのかもしれません」と話す。中小建設業にとって、「何でも相談できる業者」として認知されることが、継続的な受注の土台になるという好例だ。
📉 担当者交代、エリア競争…原状回復業の課題にどう向き合うか
法人化後3期連続で右肩上がりだったものの、4期目に売上が半減した。移住者急増で入退去が激減したことに加え、取引先で担当者様が交代し新しい業者が参入されたことも重なった。「担当者の方が変わるとご依頼が減ることがある——これは業界ではよくある話です」
中小建設業にとって、担当者との人脈だけに依存した営業は大きなリスクをはらむ。「いただいている年商は、どなたかからお預かりしている部分でもある。だからこそ既存のお客様はもちろん、新規のお客様へのご挨拶は常に大切にしなければ」この思いが初ホームページ制作につながり、Web経由で難件物件のご依頼を獲得、初回のご縁から数百万規模の受注という成果につながった。
🌱 10年後のビジョンとは?「知っていただく」ことが、すべての出発点
「年商を倍にしたいというより、もっと多くの方に知っていただきたい。それが今一番の願いです」ご縁をいただければ精一杯お応えできると思っているからこそ、まず「知っていただくこと」が大切だと言う。現在は電気工事士の勉強中で、電気屋さんと専門的な話ができるようになりたいという実用的な動機で取り組んでいる。
若い世代へのメッセージはシンプルだ。「やりたいこと、自分がどうなりたいかを口に出してほしい。言葉を覚えていてくださった方が、必要なときに手を貸してくださることがある。独立開業、法人化と現在の私があるのは、言い続けてきたからこそだと思っています」口にすることで意志が固まり道が開く——16年の実感がこもった言葉である。
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取材を通じて感じたのは、塩崎社長の「お断りしない・言い続ける」という一貫した姿勢だった。技術や資本ではなく人柄と誠実さで信頼を積み上げてきた歩みは、同じ現場で奮闘する中小建設業の方々にも深く響くものがあるはずだ。