中小規模建設会社でも活用できる福利厚生費の経費計上と助成金活用術

建設業に携わる中小企業にとって、福利厚生の充実は従業員定着や採用競争力を高める上で欠かせない。しかし「資金に余裕がないから福利厚生は難しい」と考える経営者は少なくない。実際には、税務上の経費計上や各種助成金を活用することで、限られた予算でも効果的な福利厚生制度を導入できる。ここでは、小規模建設会社でも実践可能な福利厚生費の取り扱いと助成金の具体策を整理する。

経費計上できる福利厚生の範囲

福利厚生費は従業員に対して提供する食事、健康診断、作業服など多様な形で発生する。税務上、全額を経費として認められるか否かは一定の条件がある。

まず「食事補助」については、従業員に一部負担させ、かつ会社負担分が月額3,500円以下であれば福利厚生費として非課税扱いになる。昼食代の補助や弁当支給などは比較的導入しやすい典型例だ。

次に「健康診断費用」は、従業員の健康維持を目的とするものであれば全額を福利厚生費として経費計上できる。建設業に従事する従業員は法定で健康診断が義務づけられているため、この点は特に活用しやすい。

さらに「作業服や制服の支給」は、業務上必要なものとして認められれば経費計上が可能である。例えば安全靴やヘルメットなど、現場業務に必須のアイテムについては税務上も問題なく福利厚生費として処理できる。

福利厚生と助成金の組み合わせ

福利厚生を導入する際に、見逃せないのが助成金制度である。厚生労働省が実施する「職場意識改善助成金」や「人材確保等支援助成金」には、労働環境の改善や福利厚生の導入を支援するメニューが含まれている。例えば、従業員の健康管理制度を強化するために定期健診や人間ドックを導入した場合、その費用の一部を助成してもらえるケースがある。

また「労働保険事務組合」を通じて労災保険や雇用保険を適切に管理することにより、助成金申請のハードルが下がる場合もある。特に建設業では、保険料と福利厚生施策を連動させることで実質的なコスト削減効果を得やすい。

社内イベントと助成金の活用事例

福利厚生と助成金を組み合わせる事例の一つに「社内イベント」がある。社員旅行や懇親会などのイベントは、従業員の士気向上やチームワーク強化に役立つが、費用面の負担が課題となる。

ここで利用できるのが「人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)」である。この制度では、福利厚生制度の導入や改善に取り組む中小企業に対して、最大57万円の助成が行われる。例えば、従業員交流を目的としたイベントを制度として定着させれば、助成金を受け取ることで実質的にコストを抑えて開催できる。

実際に、ある地方の建設会社では、年1回の家族参加型の懇親会を導入し、助成金を活用することで費用負担を最小限に抑えた。従業員満足度の向上に加え、家族の理解を得やすくなり離職率低下につながったという。

制度利用における注意点

助成金を利用するには、事前の計画提出と就業規則への明記が求められることが多い。例えば「社内イベントを毎年実施する」など、明確に制度化しなければならない。また、税務処理の観点からも、福利厚生費として計上する際には「全従業員を対象とすること」が重要である。一部の従業員だけが恩恵を受ける形では、経費として認められない可能性がある。

まとめ

小規模建設会社にとって、福利厚生は贅沢ではなく人材確保のための投資である。食事補助や健康診断、作業服の支給といった基本的な施策を経費計上し、さらに助成金を組み合わせることで、少ない負担で効果的に従業員満足度を高められる。加えて社内イベントを制度化すれば、助成金を活用しながら実質的にコストゼロで実施することも可能だ。

重要なのは「制度を知り、適切に申請すること」である。専門家の支援を受けながら計画的に取り組めば、小規模企業でも福利厚生を経営戦略の一環として実現できるだろう。

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