近年、日本ではゲリラ豪雨や線状降水帯による大雨が増え、都市部でも浸水被害が深刻化しています。☔こうした状況を受け、全国の自治体では排水インフラや河川整備などの防災投資が急速に進められています。
その代表的な取り組みの一つが、静岡市が進めている巴川流域の浸水対策です。静岡市では、浸水被害の原因を分析しながら、雨水貯留施設の整備や浸水予測システムの導入など、ハードとソフトの両面から対策を強化しています。
この動きは単なる防災政策ではなく、建設業にとっては公共工事の新たなチャンスともいえます。🏗️今回は、静岡市の取り組みをもとに、今後の防災インフラ整備と建設業のビジネスチャンスについて分かりやすく解説します。
自治体が進める「事前防災」への投資
これまでの日本の災害対策は、「災害が起きた後に復旧する」という対応が中心でした。しかし近年は、気候変動の影響で豪雨が激甚化し、事前に被害を減らす「事前防災」の重要性が高まっています。🌧️
事前防災とは、
・河川整備
・排水設備の増強
・雨水貯留施設の整備
・浸水予測システム
・都市排水の改善
などを事前に行ない、被害を小さくする考え方です。
国や自治体でもこの方針が強化されており、今後は防災関連の公共投資がさらに拡大する可能性があります。
つまり、建設会社にとっては
📌 河川工事
📌 排水インフラ工事
📌 調整池整備
といった分野の仕事が増える可能性があるのです。

※画像はイメージです。
浸水範囲を予測する「巴川浸水情報システム」
静岡市では、巴川流域の浸水対策として巴川浸水情報システムを導入しています。📊
このシステムは、以下のデータを活用します。
・河川水位
・実際の降雨量
・予測雨量
・地形データ
これらを数値解析することで、
✔ 数時間先の浸水範囲
✔ 浸水の深さ
✔ 危険エリア
を推定できる仕組みです。
このような防災DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入により、
・早期避難の判断
・道路規制
・現場の安全確保
などが迅速に行なえるようになります。
自治体では現在、こうしたデータ活用型の防災システムの導入が全国的に進み始めています。
調整池の改良で貯留能力を倍増
静岡市では、ハード面の対策として雨水貯留施設の改良工事も進めています。🏗️その一例が、大内新田調整池の改修です。
この工事では、
🔧 調整池の底面を掘り下げ
🔧 遮水矢板を設置
することで、貯留能力を大きく拡張しました。
その結果、雨水の貯留量は
・従来:1万5000m³
・改修後:3万m³
と、約2倍に増加しました。💧
さらに静岡市では、2040年までに整備する予定だった雨水対策容量10万4000m³という目標について、12年前倒しで達成できる見込みとしています。これは、自治体が防災インフラ整備をかなり前倒しで進めていることを示しています。
橋梁が原因の浸水対策としてバイパス水路を検討
浸水被害の原因は、単に雨量が多いだけではありません。静岡市の調査では、駿河区西島地区で発生している浸水の原因として、橋梁構造による流水阻害の可能性が指摘されています。
具体的には
・橋脚
・橋桁
が水の流れを妨げ、水位上昇を引き起こしている可能性があります。
しかし橋の架け替えには、
💰 多額の費用
📅 長い工期
が必要となるため、すぐに対応するのは難しいのが現実です。
そこで現在検討されているのが、橋梁周辺にバイパス水路を設置する方法です。既存インフラを活かしながら改善するこうした対策は、今後の公共工事でも増えていくと考えられます。

※画像はイメージです。
既存施設を活用した低コスト防災
さらに静岡市では、既存施設を活用した防災対策も検討されています。例えば、登呂地区では地形が窪地状になっており、豪雨時に雨水が滞留しやすい問題があります。
この対策として検討されているのが、⚙️ 可搬式ポンプによる排水です。たまった雨水を、より大きな雨水幹線へバイパス排水することで浸水を防ぐ仕組みです。
また、高松浄化センター内にある旧汚泥貯留槽を雨水貯留施設として再利用する案も検討されています。この施設を活用できれば、約1500m³の雨水を貯めることが可能になる見込みです。💧
こうした既存施設の有効活用は、
・コスト削減
・工期短縮
・環境負荷軽減
といったメリットがあります。
防災インフラは建設業の大きな市場
今回の静岡市の取り組みから分かるのは、防災インフラ整備の市場が拡大しているということです。
今後増える可能性が高い公共工事は次のような分野です。
🏗️ 河川改修工事
🏗️ 排水幹線整備
🏗️ 調整池整備
🏗️ 雨水貯留施設
🏗️ ポンプ施設整備
さらに最近は、
📊 防災DX
📡 河川監視システム
🛰️ データ解析
など、ITと土木の融合も進んでいます。
国土強靱化政策や防災投資の流れを考えると、これらの分野は今後も長期的に需要が続くとみられています。地域の建設会社にとっては、安定した公共事業につながる可能性が高い分野といえるでしょう。
まとめ
豪雨災害が激甚化する中、自治体では事前防災への投資が急速に進んでいます。静岡市の取り組みでは、浸水予測システムの導入や雨水貯留施設の整備など、ハードとソフトを組み合わせた防災対策が進められています。
こうした防災インフラ整備は、河川工事や排水施設整備など建設業にとって重要な公共工事の分野でもあります。今後も全国で同様の対策が進む可能性があり、地域建設会社にとっては新たな仕事のチャンスとなるかもしれません。🏗️
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