【2025年改正】外国人材雇用の新時代へ。特定技能・育成就労制度の変更点を徹底解説

2027年4月から新たに導入される「育成就労制度」と、それに伴う「特定技能制度」の改正案が政府の有識者会議で示されました。この改正は、建設業界における外国人材の受け入れに大きな影響を与えるものであり、事業者には法令順守と、より適正な就労環境の確保が強く求められます。具体的には、受け入れ事業者に対して建設業法に基づく監督処分歴がないことが新たな要件として追加されます。

また、育成就労制度では建設分野における転籍制限期間が2年と設定され、その間の待遇向上策も義務付けられる見込みです。一方で、優良な受け入れ企業に対しては、特定技能1号の外国人受け入れ人数の上限が撤廃されるなど、制度を適切に運用する事業者にとっては追い風となる変更も含まれています。本記事では、これらの変更点の詳細と、事業者が今から準備すべきことについて、Q&A形式で詳しく解説します。

 

Q1. 新たな制度の目的は何か?

今回の「特定技能」および「育成就労」制度における新たな上乗せ基準案の主たる目的は、受け入れ事業者に対して法令を順守し、適正な就労環境を確保するよう促すことにあります。これは、外国人材が日本で安心して働き、その能力を十分に発揮できる環境を整備することが、業界全体の持続的な発展に不可欠であるとの考えに基づいています。 そのための具体的な措置として、事業者に対する新たな基準が設けられます。特に重要なのが、建設業法に基づく監督処分を受けていないことという要件です。この基準は、特定建設技能受入計画や育成就労計画の申請日から遡って5年以内、または申請日以降に監督処分を受けた事業者を対象とするもので、コンプライアンス意識の低い事業者を排除し、業界全体の健全化を図る狙いがあります。

 

Q2. 受け入れ事業者に対する具体的な新基準は?

前述の通り、最も大きな変更点は「建設業法に基づく監督処分歴がないこと」が受け入れ事業者の基準として追加される点です。 一方で、これまでも求められてきた**「建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録」や「日本人と同等以上の報酬の支払い」といった基準については、変更なく維持されます**。これらの既存の基準は、外国人材の適正な処遇とキャリアパスの明確化を保証する上で、引き続き重要な役割を果たします。 また、特定技能1号で受け入れることができる外国人の人数上限についても変更が加えられます。現行制度では、受け入れ企業の常勤職員数を超えない範囲での受け入れが原則とされていますが、この基準は維持されます。しかし、法令順守等を徹底している「優良な受け入れ企業」と認定された場合は、この人数上限の対象外となります。これにより、優良な事業者はより多くの外国人材を雇用することが可能となり、事業拡大の機会が広がることが期待されます。

 

Q3. 育成就労制度における「転籍」のルールはどうなるのか?

2027年4月から始まる育成就労制度では、一定の要件を満たせば外国人材が他の企業へ移ること(転籍)が可能になります。建設分野において、**この転籍が制限される期間は「2年」**とされる見込みです。 この2年という期間が設定された背景には、建設業特有の事情が考慮されています。建設現場における技能の習得、専門用語を含む日本語能力の向上、そして何よりも重要な安全衛生教育には、一定のまとまった時間が必要であると判断されたためです。

また、工期が1年以上に及ぶことが多い建設プロジェクトにおいて、途中で人材が流出することなく継続して業務に従事できるようにすることや、都市部と比較して離職率が高い地方部での人材定着を促進することも、この期間設定の狙いとして挙げられます。 転籍が可能となる条件として、日本語能力の水準も定められます。具体的には、**国際交流基金が運営する日本語能力テストにおいて、「A1相当からA2相当までの間の一定レベル」**で設定する方向で調整が進められています。これは、現場での円滑なコミュニケーションと安全確保のために必要な最低限の語学力を求めるものです。

Q4. 転籍制限期間中、事業者が取り組むべき待遇改善策は?

転籍を2年間制限する代わりに、受け入れ企業には外国人材に対する明確な待遇向上策を講じることが求められます。これは、人材の定着を図り、モチベーションを維持するために不可欠な措置です。 具体的には、建設業の直近の平均賃金上昇率から算出される「昇給率」を毎年公表し、その数値に基づいて育成就労外国人の1年目から2年目にかけての所定内賃金を引き上げることが想定されています。これにより、外国人材は日本の経済状況や業界の賃金水準に応じた公正な昇給を得られることになり、給与水準の向上が促されます。 さらに、これらの制度改正は、育成就労から特定技能へのスムーズな移行を後押しする仕組みも内包しています。優良な育成就労実施者として認定された事業者は、特定技能所属機関としても優良であるとみなされることになります。これは、長期的な視点で外国人材の育成に真摯に取り組んできた企業が、その後の特定技能での受け入れにおいても有利になる制度設計であり、人材育成への貢献が報われる仕組みといえます。

 

まとめ

今回の制度改正は、建設業界における外国人材の受け入れと育成のあり方を大きく変えるものです。事業者には、法令順守を徹底し、外国人材が安心して働ける環境を整備することがこれまで以上に求められます。特に、監督処分歴の有無が受け入れ可否を左右する新たな基準となる点は、日頃の労務管理や安全管理の重要性を改めて浮き彫りにしています。一方で、優良な事業者にとっては受け入れ人数の上限が撤廃されるなど、事業展開の好機ともなり得ます。これらの変更点を正しく理解し、早期に対応を始めることが、今後の人材確保戦略を成功させる鍵となるでしょう。

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