青森県:2026年度予算案発表―建設投資5年連続増、人材育成も本格強化へ
青森県は19日、2026年度予算案を発表した。一般会計は前年度比5.9%増の7514億円で、2年連続のプラス規模となった。
建設業界の動向に直結する普通建設事業費は同2.0%増の1319億8872万円を計上し、5年連続の増加を記録している。災害復旧事業費は76.3%増の88億9031万円に上る。
大規模プロジェクトとして、ボールパークの整備推進費や、青い森鉄道の新駅設置可能性調査費などが新規に盛り込まれた。一方で、建設業界の深刻な課題である人手不足や高齢化に対応するため、除雪オペレーターの育成や、次世代のインフラ人材を育成するプロジェクトへの支援策も具体化されている。現場を支える「人」への投資を強化する姿勢が鮮明になっている。

Q1. 建設業界における人材確保の観点から、青森県の新しい予算案にはどのような特徴があるのか?
A1. ハード面の整備と並行して、現場を支える人材の育成や確保に直結する支援策が具体的に計上されている点が最大の特徴だ。普通建設事業費が5年連続で増加するなか、現場の技術者不足は深刻さを増している。
この課題に対応するため、県は「Aomoriインフラアカデミー」推進費に416万円を計上した。次世代を担う若手技術者の育成や建設業の魅力発信を通じて、業界全体の人材確保を後押しする。
さらに、地域共生型エネルギー分野の人材育成関連費に1143万円が盛り込まれた。中小の建設企業単独では難しい人材教育において、行政主導の支援枠組みが構築されることは、企業の採用活動や若手の定着において重要な追い風となるはずだ。
Q2. 現場特有の特殊技能をもつ人材の育成について、具体的な支援策は用意されているのか?
A2. 現場の最前線で求められる特殊技能の継承について、実務的な支援策が用意されている。積雪地域である青森県のインフラ維持に欠かせないのが道路除排雪作業を担う除雪オペレーターだ。
しかし、熟練者の高齢化と後継者不足は喫緊の課題となっている。今回の予算案では「除雪オペレーター育成支援費」として792万円が新たに計上された。特殊車両の操作技術を次世代に継承するための重要な投資となる。
さらに、積雪地域除排雪に7547万円の大規模予算も組まれている。これらの施策は年間を通じた雇用の安定化をもたらし、職人の定着率向上に寄与する。県の支援を積極的に活用することで、企業は若手のキャリアパスを明確に提示しやすくなる。
Q3. 若手人材の定着や働き方改革を推進するため、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関連する支援はどうなっているか?
A3. 若手の採用や定着を図るうえで、労働環境の改善とデジタル化の推進は不可欠だ。青森県は新規事業として「建設DX導入促進費」1142万円を計上した。
2026年度から3次元測量が原則化されることを見据え、建設コンサルタント企業へのソフトウェア購入補助や、バックオフィス業務の導入を支援する方針を打ち出している。ITツールによる業務効率化は、長時間労働の是正に直結し、若年層の採用において大きなアピールポイントとなる。
また、データ連携基盤整備・活用推進費として7億9961万円が計上され、除排雪情報一元化マップの作成が進められる。情報共有のデジタル化は現場の負担を大幅に軽減し、優秀な人材を定着させる有効な教育戦略の一部となる。

※画像はイメージです。
まとめ
青森県の2026年度予算案は、総額7514億円に達し、普通建設事業費が5年連続で増加するなど、建設業界に多くの事業機会を提供する内容となっている。しかし、工事の量が確保されるだけではない。除雪オペレーター育成や「Aomoriインフラアカデミー」推進、建設DX導入支援など、現場で働く「人」に焦点が当てられている点が極めて重要だ。
中小建設業者は、増大する公共工事を確実な成長に結びつけるため、人材の採用と教育への投資が不可欠となる。今回示された支援策を最大限に活用し、若手が定着しやすい職場環境の構築や、最新技術を扱える技術者の育成に戦略的に取り組むべきであろう。確かな教育体制を整えることで、企業は持続的な成長を実現できる。
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