建設分野における外国人材の新たな働き方:育成就労制度がもたらす転機とキャリア展望

国土交通省は、2027年4月に導入される新たな「育成就労制度」を見据え、建設分野における外国人材の受け入れと活用のための具体的な運用論点を取りまとめています。この制度は、建設業界での外国人材確保を目的としており、特に技能者の「転籍」の自由化や「在籍型出向」の可能性が主要な焦点となっています。現在、有識者や業界関係者から成る「建設分野の外国人材育成・確保あり方検討会」において、これらの論点について活発な議論が交わされており、2023年11月を目途に成果がまとめられる予定です。企業側からは、時間をかけて育成した人材の定着を促すための転籍制限期間の設定が重要であるとの声が上がっており、一方で、技能者の多能工化やスキルアップに繋がる「在籍型出向」への期待も高まっています。今後、建設業を支える外国人材の皆様が、より安心して長く働ける環境を整備し、将来的なキャリアアップの道筋を示すことが喫緊の課題となっています。

よくある質問

Q1: 育成就労制度とは具体的にどのような制度ですか?

A1: 育成就労制度は、2027年4月に開始される予定の、外国人材の育成と確保を目的とした新たな制度です。これまでの技能実習制度に代わるものであり、特に技能者本人の意向による「転籍」、すなわち現在の会社から別の会社へ移ることができるようになる点が大きな変更点として挙げられます。この制度の導入は、日本の産業界、特に人手不足が深刻な建設分野において、継続的に優秀な外国人材を確保し、長期的な視点での育成を促進することを目指しています。制度の運用については、国土交通省が設置した「建設分野の外国人材育成・確保あり方検討会」で詳細が議論されており、建設分野の特性に応じた運用方法が検討されています。

Q2: 転籍(会社を変えること)は、この制度で自由にできるようになるのですか?

A2: 育成就労制度では、原則として技能者本人の意向による転籍が容認されます。しかし、建設分野を含む受け入れ対象の産業分野ごとに、1年から2年の範囲内で転籍が制限される期間が設定される可能性があります。これは、企業が外国人材を育成するために投じる時間やコスト、そして長く働いてもらうことで責任を持って育成するという企業側の意向を考慮したものです。もし、この制限期間が1年を超える場合は、制限を設ける理由として、昇給などの待遇向上が必要になるとされています。第1回会合では、企業側が育成に責任を持つためにも、長く働くことが重要であるとの指摘がありました。また、現在の技能実習制度からの切り替え時に混乱が生じないよう、既存の制度から育成就労制度への円滑な移行期間を設ける提案も検討されています。この転籍制限期間は、技能者のキャリア形成と企業の育成努力のバランスを取るための重要な論点であり、今後の検討会で具体的な期間が合意される見通しです。

Q3: 「在籍型出向」とは何ですか?また、建設分野でも可能になるのでしょうか?

A3: 「在籍型出向」とは、労働者が元の会社に籍を置いたまま、別の会社で働く形態を指します。現在の「特定技能」制度においては、原則として在籍型出向は認められていません。しかし、一定の条件をクリアすれば、産業分野ごとに例外的に認めることが可能と位置付けられています。建設分野においては、この在籍型出向が技能者のスキルアップや「多能工化」、すなわち複数の技能を習得することに有効であるとの声が多く上がっています。例えば、ある専門分野の技能者が、出向を通じて別の工種や作業を経験することで、より幅広い知識と技術を身につけることが期待されます。一方で、不適切な就労を助長する懸念も指摘されており、これに対し、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用によって、技能者の就労履歴やスキルを明確に管理し、透明性を確保することで対応していく必要性が示されています。特定技能制度と育成就労制度の両方において、建設分野独自の追加的な措置の検討も改めて行われる予定です。

Q4: 将来的なキャリアアップの機会はどのように提示されるのでしょうか?

A4: 育成就労制度を通じて日本で就労する外国人材の皆様の、将来的なキャリアアップの具体的な姿をどのように提示していくかも、現在の検討会における重要な論点となっています。具体的には、育成就労や特定技能制度で経験を積んだ後、どのような形でより専門性の高い職務に就けるのか、あるいは管理職としての道が開かれるのかなどが議論の対象です。現状では、「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の在留資格を持つ外国人技術者の建設業での増加が見られるものの、建設業法上の監理技術者や主任技術者として登用されるケースは限定的です。これは、高い日本語能力が求められることや、関連資格の取得が困難であることなどが理由とされています。今後、これらの課題を克服し、外国人材が建設分野で長期的に活躍し、適切な評価を受けながらキャリアを築いていけるような明確な道筋が示されることが期待されています。

Q5: この育成就労制度の詳細は、現在どこで議論されているのですか?

A5: 育成就労制度の具体的な運用方針や詳細については、国土交通省が2023年6月に設置した「建設分野の外国人材育成・確保あり方検討会」で議論が進められています。この検討会は、有識者や建設業界の関係者で構成されており、2023年7月7日には第2回会合が開催され、建設分野に特化した主要な論点が提示されました。これらの論点をベースに議論を深め、2023年11月を目途に具体的な成果報告がまとめられる予定です。この検討会での合意形成を通じて、2027年4月の制度開始に向けて、建設分野における外国人材の受け入れと育成に関する具体的なルールやガイドラインが策定されることになります。

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