中高生が主役に―全国生徒会防災サミットで“自分ごと化”する防災意識
中学生および高校生の防災意識向上を目的とする「NSF PROJECTs」や「生徒会会談」、内閣府は23日、「全国生徒会防災サミット2026」を開催した。本イベントは防災を「自分ごと」と捉え、全国の生徒会が本気で議論する場として設けられた。運営を含め約120人の中高生が参加し、被災時の対応や学校の防災課題、学生防災白書などについて意見交換が行なわれた。
坂井学前防災担当相らの協力で都内で初の対面開催が実現し、当日の運営はすべて生徒が担った。豊島区の専門員による「自助・公助・共助」の役割や自助の重要性に関する講演も行なわれ、生徒たちは教員不在時の避難指示などを自ら考えた。NSF PROJECTsは能登半島地震の募金活動なども実践し、代表の久保壮太郎さんは中高生が主体となる防災活動の推進を掲げている。

衆院第1議員会館に中高生が集まった
※画像は日刊建設工業新聞さまからお借りしています。
Q1. なぜ建設業の人材確保において、中高生の主体的な防災活動に注目すべきなのか?
建設業は地域のインフラを整備し、災害時には最前線で復旧作業にあたる重要な産業である。しかし、若年層の業界離れと人材不足が深刻な課題となっている。今回開催されたサミットのように、自ら防災課題を考え、解決へ行動する主体的な若者は、建設業が求める人物像そのものである。
彼らの防災に対する高い関心を建設業の社会的意義や魅力と結びつけることができれば、将来の有力な人材候補として惹きつけることが可能となる。防災という共通テーマを通じて早期に接点をもつことは、業界全体の採用ノウハウとして極めて有効な手段といえる。
Q2. 学生主体の取り組みから、建設業の社内教育や若手育成に活かせるヒントは何か?
本サミットでは運営のすべてを生徒自身が担い、教員不在時における避難指示など実践的な課題解決に取り組んだ。この「主体性を引き出す」アプローチは、建設現場の新人教育や若手育成に直結する。指示待ちではなく、自ら考え行動する力を養うには、若手社員に適切な権限を与え、自発的に安全対策や業務改善を提案できる環境を整備することが重要だ。
代表が「主体になることを前提に活動を進めたい」と述べるように、自ら課題を発見し解決策を導き出すプロセスを社内教育へ組み込むことで、現場の安全意識向上と次世代リーダーの育成が同時に実現する。
Q3. 地域密着型の中小建設企業は、どのような教育的アプローチで若者と連携できるか?
地域の中小建設企業は、自社の専門知識や重機などの機材を活用し、学校現場へ実践的な防災教育を提供することが推奨される。例えば、生徒会が主体で行なう地域のハザードマップ作成や避難経路点検に対し、現場監督や職人がプロの視点から技術的な助言を行なうことが考えられる。
副代表が「学びを学校に還元したい」と語ったように、若者が地域に学びを還元する動きを支援し、合同防災訓練や現場見学会を企画することも効果的だ。こうした地域活性化につながる連携は、建設業がもつ「地域を守る力」を直接アピールする絶好の機会となり、企業ブランド向上と長期的な人材定着に寄与する。

※画像はイメージです。
Q4. 今後の建設業界における人材確保戦略の要点はどこにあるか?
業界全体が持続的に発展するには、待遇改善に加えて「働きがい」や「社会的意義」を若者へ明確に示すことが不可欠である。サミットに参加した生徒たちのように、社会貢献や地域課題の解決に意欲をもつ層に対し、建設業がいかに防災や減災へ貢献しているかを積極的に発信していく必要がある。
生徒会組織がノウハウを共有し実効性を高めているように、建設企業間でも若年層へのアプローチ手法や採用ノウハウを共有し合う姿勢が求められる。教育機関と密接に連携した継続的な啓発活動を通じ、次世代の担い手を業界全体で育成するという視点が今後の人材確保戦略の中核となる。
まとめ
今回の全国生徒会防災サミットは、若者が自発的に地域の安全を考える重要な契機となった。建設業に従事する企業にとって、こうした若者の主体的な姿勢から学ぶべき社内教育のヒントは非常に多い。防災という社会的意義の高いテーマを通じ中高生との接点を創出し、現場のリアルな知識を伝えることは、長期的な人材確保と採用活動において強力な武器となる。
社内においては、若手社員の主体性を尊重する教育体制を構築することが急務だろう。地域社会と連携し、次世代を担う若者とともに安全な街づくりを推進する姿勢を示すことが、結果として優秀な人材の獲得と定着につながるはずである。
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