建設業では人材不足や高齢化が深刻化するなか、「きつい・汚い・危険」という従来イメージをどう変えるかが大きな課題になっています。そうしたなか、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト(WBS)」で紹介されたメガバックス株式会社の取り組みが注目を集めています。
同社が提唱する「Bathers X」は、ユニットバス施工を担う多能工型の2人チームです。「そんなに疲れない、それほど汚れない」というメッセージを掲げ、従来の建設現場像とは異なる働き方を打ち出しています。
人材確保が難しい時代において、給与だけでなく「働きやすさ」や「将来性」をどう示すかは、建設業全体に共通するテーマです。今回の取り組みは、採用や定着を考える中小建設会社にとっても参考になる事例といえそうです。
WBSでも紹介された「Bathers X」とは
『メガバックスが提唱する「Bathers X(バサーズ・エックス)」は、お風呂リフォームを 解体から仕上げまで 一貫して担う、2人チームの多能工クルーです。
そんなに疲れない、それほど汚れない。
仕事後のオールブラックのユニフォームが、その世界観を物語っています。重い荷物を1人で担いだり、雨に濡れながら作業する、いわゆる「ガテン」のイメージとは違う、新しいブルーカラーの姿です。』

引用元:メガバックス株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
「稼げるが続かない」から「長く働ける」への転換
建設業では、若手不足だけでなく「入っても続かない」という問題が長年続いています。特に住宅設備やリフォーム分野では、身体負担や長時間労働が離職理由として挙がるケースも少なくありません。
今回紹介されたBathers Xでは、1人で現場を抱えるのではなく、2人クルーで作業を分担する仕組みを採用しています。これにより身体への負担軽減を図りながら、多能工として幅広い工程を担当できる体制を整えている点が特徴です。
また、施工だけでなく現場調査を担う「Advisors X」など、役割を細分化しながらキャリア形成を行う仕組みも打ち出されています。単純な「職人募集」ではなく、長期的に働き続けられる職域設計を進めている点は注目されます。
建設業で進む「多能工化」という流れ
近年の建設業界では、多能工化への関心が高まっています。背景には、慢性的な人手不足に加え、施工効率や移動コストの改善があります。
メガバックスでは「X SOLUTIONS」という独自メソッドを掲げ、多能工化によって複数職種の現場往復を減らし、CO2削減にもつなげる考え方を示しています。これは単なる人材不足対策ではなく、生産性向上や環境配慮まで含めた経営戦略といえます。
特に中小建設会社では、限られた人数で現場を回すケースが多く、1人が複数工程を理解できることは大きな強みになります。一方で、教育負担が増える課題もあるため、育成体制をどう整備するかが重要になります。
同社が展開する「OFUROX」のような現場調査代行サービスも、元請企業側の人材育成負担を軽減する取り組みとして位置づけられています。業務を分業化・専門化しながら、必要な部分を外部活用する流れは、今後さらに広がる可能性があります。

引用元:メガバックス株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
採用市場で重要になる「働き方の見せ方」
現在の採用市場では、「給与が高い」だけでは人材確保が難しくなっています。若手求職者は、仕事内容だけでなく、働く環境や将来像を重視する傾向が強まっています。
その点で、「疲れにくい」「汚れにくい」というメッセージは、従来の建設業イメージを変えるブランディング戦略として機能しています。さらにテレビ番組で取り上げられたことで、一般層にも「建設業の働き方が変わり始めている」という印象を与えた可能性があります。
もちろん、実際の収入や働き方は個人差がありますが、「将来的にどのようなキャリアを描けるか」を具体的に提示することは、採用活動において重要です。特に中小企業では、大手と同じ待遇競争ではなく、自社独自の魅力を発信する視点が求められています。
まとめ
建設業界では、人材不足や高齢化への対応が避けられない課題となっています。そのなかで、メガバックス株式会社が提唱する「Bathers X」は、多能工化や2人クルー体制を通じて、新しい職人像を打ち出した事例として注目されています。
「きつい仕事だから人が集まらない」という固定観念を変えるには、給与だけでなく、働きやすさや将来性をどう示すかが重要です。採用難に悩む建設会社にとっても、今回の事例は今後の人材戦略を考えるヒントになりそうです。
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