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秋の現場では、夏のような暑さへの警戒が少し落ち着く一方で、足元の状態が変わりやすくなります。朝夕の冷え込みで地面が湿ったり、雨の後にぬかるみが残ったり、落ち葉が通路を覆ったりするためです。
さらに日が短くなる9月以降は、朝の作業開始時や夕方の片付け時に足元が見えにくくなる場面もあります。こうした変化は、現場では「いつもの通路だから大丈夫」と見過ごされやすいものです。
しかし、転倒やつまずきは、特別な作業だけで起こるとは限りません。資材を運ぶ、車両へ移動する、足場へ向かうといった日常の動線にも危険が潜みます。秋は「足元を見る習慣」を改めてつくる時期と考えると、現場の安全確認を行ないやすくなります。
秋の足元で注意したいのが、濡れた地面、泥、落ち葉、段差、暗がりです。
雨の後は、舗装面や鉄板、仮設通路などが濡れて滑りやすくなることがあります。土の現場では、表面が乾いていても一部に水分が残り、靴底に泥が付着することもあります。靴底の泥が多くなると、別の場所へ移動した際に滑りやすくなる場合もあります。
また、落ち葉は地面の状態を隠します。小さな段差や資材の端、排水用の溝などが見えにくくなるため、普段なら避けられる場所でもつまずく可能性があります。
ここで大切なのは、危険箇所を「滑る場所」だけに限定しないことです。見えにくくなる場所、足を取られる場所、歩き方が変わる場所まで含めて確認する必要があります。
秋になると、夏より日没が早くなります。作業時間が同じでも、夕方の片付けや車両への移動時には周囲の明るさが変わります。
特に注意したいのが、段差や仮設物の位置を目で確認しにくくなることです。照明が設置されていても、光の当たり方によって足元に影ができることがあります。
朝も同様です。夜間の雨や結露などで路面が湿っている場合、明るくなってから確認するまで気づきにくいことがあります。
そのため、朝礼などで「今日は足元に注意しましょう」と呼びかけるだけで終わらせず、実際に作業員が通る場所を歩いて確認することが重要です。現場監督だけでなく、職人から「ここは昨日滑った」「この段差が見えにくい」といった情報を集めれば、日々変わる危険にも対応しやすくなります。
大がかりな対策を始める前に、毎日の動線を確認することから始められます。
まず、通路に水たまりや泥がないかを確認します。次に、資材や工具が通路にはみ出していないか、段差や開口部(開口部とは:床や壁などに設けられた、人が通れる・作業できる開いた部分)が分かりやすい状態になっているかを見ます。
さらに、雨が降った日や風が強かった日の後は、前日と同じ状態だと考えないことも大切です。落ち葉や小枝が集まっていたり、通路の一部がぬかるんでいたりする可能性があります。
靴についても、靴底の状態を確認する習慣をつくるとよいでしょう。靴底の摩耗が進んでいれば、滑りやすい場所での歩行に影響することがあります。現場で使用する安全靴などについては、会社で定めた基準やメーカーの使用上の注意も確認しておきましょう。
足元の危険は、発見した人だけが知っている状態にすると、別の作業員が同じ場所でつまずく可能性があります。そこで、現場で気づいた危険を簡単に共有する仕組みをつくります。
たとえば、「雨の後はこの通路が滑りやすい」「夕方はこの段差が見えにくい」といった具体的な情報を、朝礼や作業前の確認で伝えます。
重要なのは、危険を指摘した人を責めないことです。「教えてくれて助かった」という雰囲気があれば、現場の小さな変化も共有されやすくなります。
また、対策した後に状態を再確認することも欠かせません。水を排出する、通路を整理する、照明の当たり方を調整するなど、現場の状況に応じて対応し、その後も変化がないか確認します。
秋の安全対策は、特別な設備を増やすことだけではありません。毎日歩く場所を、毎日少し違う目線で見ることが、足元の危険を早く見つけるきっかけになります。
※画像はイメージです
秋は、暑さへの意識が切り替わる一方で、雨、落ち葉、泥、日照時間の変化などによって足元の条件が変わる季節です。現場の通路や作業場所を「昨日と同じ」と決めつけず、朝夕や天候の変化に合わせて確認することが大切です。
足元の危険は小さく見えても、毎日使う動線だからこそ見逃さないことが重要です。秋の現場では、まず今日歩く場所から確認することが、安全な作業環境づくりにつながります。
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