宮崎県が実施する「宮崎県建設産業キャリアアップ支援事業」は、県内の建設産業を支える技術者の育成を目的とし、資格取得や講習受講に必要な経費の一部を助成する制度です。近年の建設業界における人手不足が深刻化するなか、企業が持続的に成長するためには従業員のスキルアップが不可欠です。
本事業は従来の資格にとどまらず、新たな展開を見せています。令和7年度からは、若者や女性がデジタル分野の資格を取得したり、講習を受講したりする際の経費の助成を開始しました。宮崎県内に本店を置く建設業者などが対象となり、従業員だけでなく常勤の事業主や役員も活用可能です。事業者の負担を軽減しつつ技術導入を加速させる絶好の機会です。
制度の活用を検討する事業者に向けて、対象となる経費や資格の条件、申請時の注意点などについて、よくある質問をQ&A形式で解説します。
Q1. 助成対象となる経費とは?
A1.本事業の助成対象となるのは、資格取得のための受験料や講習を受講する際に必要な経費です。ただし試験会場に向かう交通費や宿泊費などの諸経費は助成の対象外です。
また消費税および地方消費税も対象外となるため、申請額を計算する際は税抜きの金額を基準にする必要があります。対象となる受験期間が「令和8年4月1日から令和9年2月28日まで」と定められている点に注意が必要です。期間外の受験や受講は対象外となるため、事前のスケジュール確認が欠かせません。

Q2. 助成金額の計算方法と上限額
A2.基本となる助成額は助成対象経費の「2分の1以内」と規定されています。一人当たりの上限額は、取得する資格分野により異なります。従来の一般的な資格や講習の場合は一人当たり「上限5万円」まで助成されます。
一方で、デジタル分野の資格や講習を「若者(事業対象年度の前年度末時点で35歳未満)」または「女性」が受講する場合に限り、一人当たり「上限8万2千5百円」まで引き上げられます。この拡充枠を利用することで、デジタル関連資格の取得費用を大きく抑えることが可能です。
Q3. 対象となる資格や講習の種類
A3.本制度の対象となる資格や講習は、大きく「従来の建設関連分野」と「デジタル分野」の2つに分類されます。
従来分野では施工管理技士、建築士、技術士、電気工事士などの国家資格が該当します。作業に従事する上で法令上必要となる玉掛けや小型移動式クレーンの運転講習も対象です。
一方デジタル分野では、建設ディレクター育成講座、ドローン関連資格、CADオペレーター資格、ICT関連資格などが対象となります。なお県の実施する研修や、取得済みの資格を維持するための講習は対象外です。
Q4. 申請人数の制限と併用の可否
A4.一つの事業者で申請できる対象者の人数には限度枠が設けられています。原則として1事業者につき「3名以内」が上限です。ただし一般的な建設関連資格の申請において、対象者に若者または女性を含む場合は「4名以内」まで申請枠が拡大されます。デジタル分野の助成を利用する場合の上限は3名以内です。
他の助成金との併用については、一般的な資格枠では「併用不可」ですが、デジタル枠に限り「併用可能」です。併用時は、他の助成金額を差し引いた残額の2分の1以内が助成されます。

※画像はイメージです
Q5. 申請の手続きや受付期間
A5.計画書の受付期間は、令和8年6月1日から令和9年2月26日までと設定されています。持参する場合は平日の所定時間内に窓口へ提出し、郵送の場合は簡易書留以上の追跡可能な方法に限られます(締切日の消印有効)。
助成金の交付は計画申請の「受付順」で行なわれます。予算額には上限があり、申請総額が予算額を上回った時点で早期に受付を終了する仕組みです。制度の利用を検討する事業者は、早期に提出手続きを進めることを推奨します。また合否にかかわらず、受験や受講の事実が必須です。
まとめ
宮崎県が提供する「宮崎県建設産業キャリアアップ支援事業」は、最前線で働く技術者の育成と業界のデジタル化を推進する有効な制度です。特に若手社員や女性に対するデジタル教育の支援が手厚く、企業側の金銭的負担を大きく軽減します。
先着順の受付となるため、要件を満たす資格や講習を速やかにリストアップし、計画的な人材育成に取り組むことをお勧めします。
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出典:宮崎県:宮崎県建設産業キャリアアップ支援事業について(宮崎県)(https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kanri/shigoto/kokyojigyo/20230523183205_2023_5_23.html)をもとに作成。
