高校生採用で「体験重視」が急速に進んでいる
『参加した高校教員の93.9%が「入社前の仕事体験を、これまで以上に重視すべき」と回答』『76.3%の高校生が体験を通じて「仕事のイメージに良い変化があった」と回答』。

引用元:株式会社ジンジブ プレスリリース(PR TIMES掲載)
高校生採用の現場で、「求人票だけでは人が集まらない」という流れがさらに加速しています。特に建設業では、仕事内容への理解不足や「きつそう」という先入観から、応募前に候補から外されるケースも少なくありません。
その中で注目されているのが、実際に仕事を体験してもらう「体験型採用」です。株式会社ジンジブが開催した「おしごとフェア」では、左官体験や電気工事体験など、実際に手を動かすプログラムが実施され、多くの高校生が建設業への印象を変えたと回答しています。
従来の「会社説明」中心の採用活動だけでは、若手に魅力が伝わりにくい時代に入ったといえるでしょう。
なぜ建設業は人材確保が難しくなっているのか
現在の高校生は、給与だけでなく「職場の雰囲気」「働く人の人柄」「休日数」などを重視する傾向があります。今回のアンケートでも、「職場の雰囲気や人間関係が良さそう」という点に魅力を感じる高校生が最も多い結果となりました。
一方、建設業界では、仕事内容ややりがいが十分に伝わっていない企業も多くあります。ホームページや求人票だけでは、現場の空気感や職人同士の関係性、仕事の達成感は伝わりにくいためです。
また、高卒採用は応募開始までのスケジュールが短く、企業研究の時間が限られています。そのため、高校生側も「自分に向いている仕事が分からない」「何を基準に選べばいいか分からない」という不安を抱えやすい状況です。
こうした背景から、実際の仕事を見て、触れて、体験する機会の重要性が高まっています。
建設会社が実践し始めている“体験型採用”とは
近年では、中小建設会社でも「体験」を軸にした採用活動を取り入れる動きが広がっています。
例えば、半日程度の現場見学会を実施し、工具に触れてもらう会社や、実際に簡単な作業体験をしてもらう企業も増えています。左官の塗り体験、配管の曲げ加工、電気配線の点灯体験などは、高校生にとって強い印象として残りやすい取り組みです。
特に重要なのは、「仕事内容」だけでなく「働く人」を見せることです。若手社員との会話や、休憩時間の雰囲気、現場でのコミュニケーションを見ることで、高校生は入社後のイメージを具体化しやすくなります。
また、学校の先生との関係づくりも重要です。今回の「先生Fes」のように、教員側も企業理解を深めたいというニーズを持っています。学校訪問だけでなく、先生向けの現場見学会や交流機会を設けることで、企業への理解が深まり、生徒紹介につながる可能性があります。
採用後の“定着”まで見据えた準備が必要
高卒採用では、「採用できた」で終わりではありません。建設業界では早期離職も課題となっており、入社後の教育体制やフォロー体制が重要になります。
特に新人世代は、「誰に相談すればいいか分からない」「質問しづらい」という理由で離職するケースもあります。そのため、教育担当を明確にする、毎日の声掛けを行なう、SNSやLINEで気軽に連絡できる環境を整えるなど、小さな工夫が定着率向上につながります。
さらに、若手社員の成長を“見える化”することも効果的です。資格取得支援や技術習得のステップを明確にすることで、「将来像」が見えやすくなり、働くモチベーション維持にもつながります。
人手不足時代では、「採る力」だけでなく「続けてもらう力」が企業の競争力になります。

※画像はイメージです。
まとめ
高校生採用は、従来の求人票中心の時代から、「実際に体験して判断する時代」へと変化しています。特に建設業では、仕事のやりがいや現場の雰囲気を直接伝えることで、業界イメージを大きく変えられる可能性があります。
人材不足が深刻化する中、採用活動を「説明」だけで終わらせず、「体験」「交流」「安心感」まで含めて設計できる企業が、これからの若手採用で優位に立つことになりそうです。
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