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「夏は意識して水を飲んでいたけれど、涼しくなってからはあまり飲まなくなった」。そんな変化はありませんか。
秋から冬にかけては汗をかく量が減り、冷たい飲み物を飲む機会も少なくなります。しかし、建設現場では気温が下がっても、体を動かす仕事が続きます。水分補給を夏の習慣のまま減らしてしまうと、知らないうちに水分不足に陥るおそれがあります。
大切なのは、単純に飲む量を減らすことではなく、気温や作業内容に合わせて飲み方を調整することです。今回は、秋から冬の現場で実践したい水分補給の工夫と、飲み物を選ぶときの注意点をご紹介します。
水分不足というと、真夏に大量の汗をかいたときの話だと思いがちです。しかし、秋冬の現場でも注意が必要です。
たとえば、朝は冷え込んでいても、日中に資材を運んだり、足場を上り下りしたりすれば汗をかきます。防寒着や作業着を重ね着している場合は、衣服の中に熱がこもることもあります。
一方、気温が低いと喉の渇きを感じにくくなり、飲むタイミングを逃しやすくなります。厚生労働省も、喉の渇きを感じていなくても、こまめな水分補給を呼びかけています。
参考:「熱中症予防のために」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170795.html)
特に、朝から夕方まで屋外で働く職人や、現場を移動しながら作業を確認する現場監督は、忙しさから飲み物に手を伸ばすのを後回しにしがちです。「今日はそれほど汗をかいていないから大丈夫」と決めつけず、作業中も定期的に水分を取る習慣を続けましょう。
※画像はイメージです
秋冬の水分補給では、冷たい飲み物を大量に持ち歩く方法だけにこだわる必要はありません。寒い日は、常温の水や温かいお茶など、無理なく飲めるものを選ぶと習慣を続けやすくなります。ただし、カフェインを含む飲み物だけに偏らず、水なども組み合わせましょう。
実践したいのは、休憩時間だけにまとめて飲むのではなく、作業前、休憩時、作業後など、決まったタイミングで水分を取ることです。現場の状況に応じて作業中にも補給できるようにしておけば、忙しい日でも忘れにくくなります。
たとえば、朝礼後に飲み物を手元に用意し、午前と午後の休憩で必ず補給する。こうした小さなルールでも、飲み忘れを防ぐきっかけになります。現場監督や職長が声をかけるのも有効です。飲むタイミングをチームで共有しておけば、新人や忙しい作業員も補給しやすくなります。
普段の水分補給には、水や麦茶などを基本にすると取り入れやすいでしょう。一方、長時間の作業で大量に汗をかいた場合は、水分とともに失われる塩分も補う必要があります。状況に応じて、塩分を含むスポーツドリンクなどを活用する方法があります。
参考:「熱中症対策には、どのような飲料が適していますか」(農林水産省)(https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2007/02.html)
ただし、スポーツドリンクには糖分が含まれる製品もあるため、日常的に飲むものと、大量に汗をかいたときに使うものを区別して考えましょう。
また、経口補水液(経口補水液とは:水分や電解質を効率よく補うために組成が調整された飲料)は、脱水状態に対応するためのものです。普段の水分補給用として、スポーツドリンクのように日常的に飲むものではありません。使用する際は製品表示を確認し、必要に応じて医師などに相談してください。
参考:「経口補水液について」(消費者庁)(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_special_dietary_uses/oral_rehydration_solution)
なお、持病などで水分や塩分の摂取制限を受けている人は、自己判断で補給量を増やさず、医師の指示に従うことが大切です。全員に同じ飲み方を求めるのではなく、それぞれの体調にも配慮しましょう。
1.飲み物を手に取りやすい場所に置く
飲み物を車内や休憩所に置いたままにすると、作業場所から離れられず、補給を忘れることがあります。安全上問題のない場所に飲み物を用意し、作業の妨げにならない方法で携帯しましょう。
2.休憩とセットで補給する
休憩に入ったら、まず一口飲むことを習慣にします。作業の区切りと水分補給を結び付ければ、喉が渇くまで我慢することを防ぎやすくなります。
3.体調の変化を見逃さない
尿の回数が減る、尿の色が普段より濃いといった変化は、水分不足のサインである可能性があります。また、頭痛やめまい、吐き気、強いだるさなどが現れた場合は、無理をして作業を続けないでください。涼しい場所で休み、必要に応じて医療機関に相談しましょう。意識がおかしい、自力で水分を取れないといった場合は、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
秋から冬にかけては、汗をかく量が減ったように感じても、現場での作業によって水分は失われます。大切なのは、気温だけで判断せず、作業内容や発汗量に合わせて補給することです。水や麦茶を基本にしながら、大量に汗をかいたときは塩分補給も意識し、飲み物の種類を使い分けましょう。
忙しい現場ほど、水分補給は後回しになりがちです。まずは「休憩に入ったら一口飲む」という小さな習慣から始め、仲間同士で声をかけ合いながら、寒い季節も安全に働ける環境を整えていきましょう。
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