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建設現場では毎年、熱中症対策が重要なテーマになります。水分や塩分の補給、空調服の着用、こまめな休憩など、さまざまな対策を実施している会社も増えています。
一方で、熱中症にはならなくても「体がだるい」「疲れが抜けない」「食欲がない」といった夏バテの症状に悩まされる人は少なくありません。夏バテは集中力や判断力を低下させるため、作業効率だけでなく事故やヒューマンエラーの原因になることもあります。
猛暑が続く近年は、熱中症だけでなく夏バテにも目を向けた現場づくりが求められています。
夏バテは、高温多湿の環境や睡眠不足、栄養不足などが重なり、疲労が回復しにくくなる状態を指すことが一般的です。
建設現場では朝から夕方まで炎天下で作業する日も多く、汗とともに水分やミネラルが失われます。十分な睡眠が取れなかったり、食事が偏ったりすると、疲労はさらに蓄積していきます。
熱中症のような急激な症状が出ないため見過ごされやすい一方、慢性的な疲労が続くことで集中力の低下や作業ミスにつながる可能性があります。
夏バテは本人も気付かないまま進行することがあります。
例えば、朝礼で元気がない、会話が減った、食欲がない、休憩時間も横になっていることが増えたなど、小さな変化が見られる場合は注意が必要です。 また、普段は起こさないような作業ミスや忘れ物が増えたり、判断が遅くなったりすることもあります。
現場監督や先輩職人が日頃から声を掛け合い、無理をしている人がいないか確認することも、安全管理の一つといえるでしょう。
夏場は水分補給だけでは十分とはいえません。 休憩場所に日陰や冷風機、ミストファンを設置したり、身体を冷やせる保冷剤や冷却タオルを用意したりすることで、体温の上昇を抑えやすくなります。
また、水やスポーツドリンクなどを状況に応じて用意し、必要に応じて経口補水液を活用できるよう備えておくことも有効です。作業内容によっては、炎天下での重労働を午前中に行ない、午後は比較的負担の少ない作業へ切り替えるなど、工程を工夫する方法もあります。
暑さ指数(WBGT)を確認しながら、その日の気象条件に応じて休憩回数を増やすことも重要です。
日中の対策だけでは、夏バテは防ぎきれません。 仕事が終わった後は、冷房を適切に利用しながら十分な睡眠時間を確保し、栄養バランスの良い食事を心掛けることが大切です。
特に、たんぱく質やビタミンB群を含む食品は疲労回復を助けるとされています。 また、アルコールの飲み過ぎは脱水を招くことがあるため注意が必要です。
会社としても、朝礼などで体調管理のポイントを共有することで、一人ひとりの健康意識を高めることにつながります。
夏の建設現場では、暑さを避けることはできません。しかし、暑さによる疲労を前提に現場を運営することで、安全性や作業効率は大きく変わります。
熱中症対策だけに注目するのではなく、夏バテを防ぐ生活習慣や休憩環境、現場運営まで含めて考えることが重要です。 一人ひとりが無理をせず、体調の変化を周囲と共有できる職場づくりが、事故防止と働きやすい現場づくりにつながるでしょう。
熱中症対策が進んだ現在でも、夏バテによる疲労や集中力の低下は現場の大きな課題です。水分補給だけでなく、休憩環境の整備や工程の工夫、日頃の体調管理まで意識することで、安全で働きやすい現場づくりにつながります。
暑さが厳しい季節だからこそ、「熱中症にならなければ大丈夫」と考えず、夏バテ対策にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
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