公共工事の資金繰り改善!久留米市の地域建設業経営強化融資制度

久留米市が実施する「地域建設業経営強化融資制度」は、公共工事等を受注した建設業者が、工事請負代金債権を担保に、事業協同組合等などから出来高に応じた融資を受けられる仕組みです。さらに、保証事業会社の保証を活用すれば、出来高を超える部分についても金融機関から融資を受けることが可能です。

本制度は令和13年3月31日まで延長されています。利用するには、業者が請負代金債権を事業協同組合等に譲渡する必要があり、申請タイミングなどに要件が定められています。本記事では、この制度の詳細について解説します。

なぜ建設業は資金繰りが厳しいのか

建設業界の課題の一つが、事業活動に伴う資金繰りです。

一般的に、建設工事は着工から竣工まで数か月から数年という長期間を要し、その間、企業は資材の調達費用、外注費、人件費などを継続的に支払う必要があります。

一方で発注者からの代金支払いは、前払いや中間払いを除き、工事完了後の引き渡し時の一括支払いが基本となります。この支払いサイクルのズレが資金繰りを圧迫する主な要因です。

特に近年は資材価格の高騰や人材不足による労務費の上昇が顕著であり、企業の資金負担はかつてないほど増大しています。このような状況下で、請負代金債権を有効活用し早期に資金調達できる本制度は、中小建設業者の重要な経営支援策として機能します。

ここからは、地域建設業経営強化融資制度の利用を検討する企業から寄せられることが多い疑問点を、「よくある質問」としてまとめ、詳細に解説します。

【質問1】この制度を利用するための基本的な条件は何ですか?

本制度を利用する前提として、公共工事を受注している必要があります。

その上で、市に対して有する工事請負代金債権を事業協同組合等に譲渡することが求められます。債権譲渡の目的は事業協同組合から融資を受けるためであることが明確でなければならず、譲渡先も事業協同組合に限定されます。

また、対象債権が第三者から差押え等の法的手続きを受けていないこと、質権などの権利が設定されていないこと、そして他の者に既に譲渡されていないことが絶対条件となります。これらを一つでも満たさない場合、利用は認められません。

【質問2】申請はどのタイミングで行なう必要がありますか?

申請書の提出時期には明確な規定が存在します。具体的には、対象となる工事の出来高が、既に支払われた前払金の金額以上に到達した日以降でなければなりません。前払金を受け取っている場合、実際の出来高がその金額を上回るまでは申請できない仕組みです。

さらに、工事完了後に支払われる代金の請求をまだ行なっていないことも条件となります。したがって、企業側には綿密な工事のスケジュール管理と、出来高の正確な把握が求められます。

【質問3】出来高を超える部分についても融資を受けられるというのは本当ですか?

本当です。本制度の大きな特徴の一つが、保証事業会社の保証を活用することで、工事の出来高を超える部分についても金融機関から融資を受けられる点にあります。

通常、債権譲渡を担保とする融資は完成部分の価値の範囲内で行なわれますが、保証会社の枠組みを組み合わせることで、これからの工事に必要な資金も調達可能になります。工期後半に向けた資材の追加調達や労働力確保などに必要な資金を柔軟に手配でき、円滑な工事完遂を後押しします。


※画像はイメージです

【質問4】制度の利用期間に制限はありますか?

本制度の適用期間は定められていますが、直近の制度更新により、期限は令和13年(2031年)3月31日まで延長されています。中長期的な期間が確保されているため、建設業者は将来の事業計画や資金計画に本制度の活用を組み込みやすくなっています。

詳細な情報や最新の動向は国土交通省のホームページ「地域建設業経営強化融資制度について」で確認することが推奨されます。

【質問5】申請手続きや書類について、どこに相談すればよいですか?

久留米市において本制度を利用する場合の申請書類や詳細な手続きについては、久留米市のホームページ内「債権譲渡承諾関係書類」のページで確認できます。

個別の案件に関する具体的な問い合わせや相談窓口は、総務部契約課の工事チームが担当しています。電話やファックスのほか、電子メール用の専用フォームも用意されています。

制度利用の際は早い段階で所管部署に確認することが確実な手続きの近道となります。

まとめ

久留米市の「地域建設業経営強化融資制度」は、資金繰りの課題を抱える建設業者にとって、経営安定化を支える強力なツールです。工事請負代金債権を活用し、出来高に応じた融資や保証事業会社の保証による追加融資を受けることで、手元資金の流動性を高められます。

申請には厳格な条件を満たす必要がありますが、令和13年3月末までの期間延長により、中長期的な経営戦略にも組み込みやすい制度です。自社の資金計画を精査し、必要に応じて本制度の積極的な活用を検討することが、持続可能な事業展開に繋がるでしょう。

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【出典表記】
出典:地域建設業経営強化融資制度(久留米市)(https://www.city.kurume.fukuoka.jp/1090sangyou/2010nyuusatsu/3005k-tetsuzuki/2014-0327-1949-505.html)をもとに作成。

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