「頼んだシンナーが入ってこない」🚨 現場で起きていること
「塗料やシンナーの納期がまったく読めない」「燃料の供給を制限された」——そんな声が、いま全国の建設・住宅・物流の現場から上がっています。
背景にあるのが、中東情勢の緊迫化です。2026年春以降、イラン情勢を発端とした石油輸送ルートの不安定化により、日本国内でもナフサ由来の化学製品、とりわけトルエン等を原料とするシンナーを含む溶剤等の調達が困難になる事態が発生しています。
建設現場で日常的に使われる塗料・シンナーはこれらの溶剤を原料としており、「工程どおりに仕上げ塗装ができない」「防水材の手配がつかない」といった問題として表れています。
また、トラックやバスの燃料(軽油・重油など)についても、地域によっては供給制限・価格高騰の動きが生じており、現場の移動・資材搬送にも影響が出始めています。🔴

※画像はイメージです
国交省に約9500件の声が届いた📊 相談・報告の実態
この状況を受け、国土交通省はホームページ上に「燃料油・石油製品等の供給に関する相談窓口」を設置し、地方整備局・地方運輸局等を通じて中小事業者へ積極的に出向くヒアリングも実施してきました。
金子恭之国土交通大臣は2026年6月9日の閣議後会見で、「これまでに約9500件の相談・報告をいただいた」と明かしました。
その内訳を見てみると、
– 「一部製品が入手しにくい」
– 「納期が示されない」
– 「納期が長い場合があるが、入手は可能」
といった声が届いており、現場レベルでの実情が克明に把握されています。
なかでも、具体的な対応要請(供給の偏りや目詰まり解消のための個別調整依頼)は約850件に上っており、分野別では「住宅・建設」と「自動車整備」が最も多いとされています。🏗️
TOTOのユニットバス受注停止が示すリスク⚠️ 住宅設備にも波及
建設業だけでなく、住宅設備メーカーにも影響は波及しました。TOTOは、シンナー等の有機溶剤を使用する浴槽の一部部材が不足したとして、2026年4月13日からユニットバス等の新規受注を停止しました。
この事態を受け、2026年4月15日に経済産業省が住宅設備メーカー等に対して安定供給確保への要請を実施。翌4月16日には国土交通省と経済産業省の連名で、住宅生産関連団体に対して調達情報の提供や適切な発注量の維持を求める協力要請を行ないました。
その後、サプライチェーンの目詰まり箇所が特定・調整された結果、TOTOは4月20日から段階的に新規受注を再開しました。
こうした事例からわかるように、「資材の入手困難」は他人事ではなく、建設・住宅工事に携わるすべての事業者が工程管理・資材調達の見直しを迫られる状況になっています。🔶
中小事業者こそ相談窓口を使ってほしい📞 国交省の対応と支援策
今回の問題で特に懸念されているのが、なかなか声が届きにくい中小事業者・地方の事業者の存在です。
金子大臣は会見の中で、「声の届きにくい中小事業者等への対応として、現場の声を伺いながら把握を進めている」と述べており、地方整備局・地方運輸局等が積極的に出向くかたちでヒアリングを強化しています。
国土交通省が経済産業省と連携して取り組んでいる具体的な対応は以下のとおりです。🔧
– 相談窓口への情報提供・目詰まり解消の個別調整(約850件の対応要請に対応中)
– サプライチェーンの目詰まり箇所の特定と、供給各段階での個別調整
– 地方も含めた建設・住宅業界への情報提供・ヒアリングの継続実施
– 経産省・国交省の連名による業界団体への要請文発出
相談窓口は「中東情勢関連対策ワンストップポータル」(国土交通省公式サイト)上に設置されており、燃料油・石油製品等の供給に関する問い合わせを受け付けています。「うちみたいな小さな会社が相談してもいいのか…」と思わず、まず声を上げることが重要です。💬

今、建設業の経営者・現場監督がとるべき行動✅
今後も中東情勢の動向次第で、石油由来資材の供給不安が継続・拡大する可能性があります。建設業の経営者・現場監督として、いまできる対応を整理しておきましょう。
① 工程に余裕をもった資材調達計画の見直し
納期の見通しが立ちにくい状況が続いています。塗料・シンナー・接着剤・断熱材など溶剤を使う材料は、工程の1〜2か月前からの手配確認を習慣にしましょう。
② 国交省相談窓口の活用
「入手できない」「納期が不明」という状況は、国の相談窓口に情報を寄せることが大切です。個別の調整につながるケースも850件超出ています。
③ 代替品・代替調達ルートの情報収集
すでに有機溶剤の輸入や調達ルートの見直しにより目詰まりが解消した事例も報告されています。仕入先・問屋との情報共有を密にしましょう。
④ 元請け・発注者への早めの連絡
資材の遅延が見込まれる場合は、早期に元請けや発注者へ報告・協議することで、工期や条件の柔軟対応につながる可能性があります。📋
まとめ
中東情勢の影響は、建設業界にとっても「遠い海外のニュース」ではなく、現場の塗料・シンナー・燃料の調達という形で足元の問題として現れています。国土交通省への相談件数が約9500件に達し、住宅・建設分野が相談の中心となっている事実は重く受け止めるべきです。
まずは相談窓口を知り、情報を集め、工程と調達を柔軟に見直す準備を今から進めておきましょう。🏗️✨
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出典:大臣会見:金子大臣会見要旨(国土交通省)https://www.mlit.go.jp/report/interview/daijin260609.html をもとに作成
