建設業では日々大量に発生する工事写真の整理や管理が欠かせません。特に公共工事では写真管理のルールが細かく定められており、撮影後の分類作業に多くの時間が費やされています。現場監督が本来注力すべき現場管理や工程管理の時間を圧迫する要因にもなっており、業界全体の課題として認識されています。
こうした状況のなか、建設業向けソフトウェアを提供するKENTEMが、工事写真管理を支援する新サービス「写管屋クラウド AIアシスト」を発表しました。AI技術を活用して写真整理の効率化を図る取り組みとして注目を集めています。
AIが工事写真の分類先を提案する新サービスをリリース
『「写管屋クラウド AIアシスト」は、生成AIの画像認識技術と土木の専門知識を掛け合わせ、写真に最適な工種分類(写真区分・工種・種別・細別)を自動で提案するアプリです。現場ごとのフォルダ構成など独自のルールにも対応できるため、多忙な現場監督や、現場に詳しくないバックオフィスの写真整理にかかる負担を大幅に軽減します。』

引用元:株式会社建設システムプレスリリース(PR TIMES掲載)
KENTEMによると、「写管屋クラウド AIアシスト」は2026年6月15日に提供開始予定です。生成AIの画像認識技術と建設分野の専門知識を組み合わせることで、従来は人が判断していた工事写真の分類作業を支援します。
サービスの詳細やお問い合わせは、KENTEM公式サイトをご確認ください。
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工事写真管理が現場の負担になっている理由
建設現場では施工状況や品質管理、安全管理などを記録するため、多数の写真を撮影します。しかし撮影するだけでは管理資料として活用できず、工種や工程ごとに適切なフォルダへ振り分ける作業が必要になります。
特に公共工事では写真管理基準への対応が求められるため、分類ミスや保存先の誤りは手戻りや再確認の原因になります。そのため現場監督が夜間や休日に写真整理を行なうケースも少なくありません。
また、近年は人手不足への対応として事務担当者やバックオフィス部門が写真整理を支援する場面も増えています。しかし建設工事に関する専門知識が必要なため、分類判断に時間がかかることが課題となっています。
AIが提案理由まで表示し判断をサポート
今回のサービスの特徴は、単純な自動分類ではなく、複数の候補とその理由を提示する点にあります。
保存先が誤っている写真や、振り分け情報を持たないデジタルカメラで撮影された写真についても、AIが画像内容を解析し、適切と思われる振り分け先を提案します。
さらに、なぜその分類を推奨するのかをテキストで表示するため、利用者は内容を確認しながら判断できます。最終的な修正も手動で行なえるため、自動化と人による確認を両立した運用が可能です。
建設現場では品質記録の正確性が重要になるため、完全自動化よりも確認しながら作業できる仕組みは実務面で大きなメリットといえるでしょう。
建設DX推進における写真管理の重要性
建設業界では近年、DX推進が大きなテーマとなっています。ICT施工やクラウド管理、電子納品などさまざまな分野でデジタル化が進んでいますが、日常業務の効率化も同様に重要です。
工事写真管理は多くの企業が日常的に行なう業務であり、改善効果が現れやすい領域でもあります。写真整理の時間が短縮されれば、現場監督は品質管理や安全管理など本来注力すべき業務に時間を割くことができます。
また、中小建設会社では限られた人数で複数現場を担当するケースも多いため、こうした業務支援ツールの活用は生産性向上につながる可能性があります。
さらに同サービスでは入力データをAI学習モデルに利用しない仕組みを採用しているため、機密情報や公共工事関連データを扱う際の不安軽減にも配慮されています。

※画像はイメージです
今後は現場業務全体へのAI活用が進む可能性も
近年の生成AI技術の進化により、建設業界でもさまざまな業務への応用が始まっています。これまでは文章作成や問い合わせ対応が中心でしたが、画像認識技術の向上によって現場写真管理や点検業務への活用も現実的になってきました。
今回のような写真分類支援サービスは、現場業務におけるAI活用の入り口ともいえる存在です。今後は施工記録の作成支援や進捗管理、安全管理など、さらに幅広い業務への展開が期待されます。
人手不足が続く建設業界において、AIは人材の代替ではなく、限られた人員がより効率的に働くための支援ツールとして重要性を増していくでしょう。
まとめ
KENTEMが提供する「写管屋クラウド AIアシスト」は、工事写真の分類作業をAIが支援することで、現場監督や事務担当者の負担軽減を目指す新サービスです。
写真管理は建設業務の中でも時間を要する作業の一つであり、こうした業務効率化ツールの導入は生産性向上やDX推進に大きく貢献する可能性があります。人手不足が続くなか、現場業務を支える新たな選択肢として今後の活用動向が注目されます。
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