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建設業界では、担い手不足やインフラ老朽化への対応が大きな課題となっています。特に橋梁やトンネルなどの維持管理分野では、限られた人員で膨大な施設を管理しなければならず、業務効率化と情報共有の重要性が高まっています。こうした中、3Dデータを活用したインフラ点検システムが注目を集めています。今回は、NETIS登録された最新の3Dインフラ点検システムを題材に、建設業における維持管理DXの現状と今後の可能性について紹介します。
『DataLabs株式会社が提供する3Dインフラ点検システム「Markly」について、この度、国土交通省のデータベース「NETIS(New Technology Information System)」への登録が完了したことをご報告いたします。老朽化インフラの急増、技術職員の慢性的な不足、そして属人化による情報断絶、これらの課題に直面する自治体と建設コンサルタントが、共通のデジタル基盤を通じてデータを循環させ、インフラ維持管理を継続的に改善していく仕組みを、Marklyは実現します。』
引用元:DataLabs株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
全国の自治体が管理する橋梁やトンネルなどの社会インフラは、高度経済成長期に整備されたものが多く、現在は老朽化が進行しています。今後は建設後50年以上を経過する施設がさらに増加すると見込まれており、適切な点検や補修の重要性が高まっています。
一方で、維持管理を担う技術職員は減少傾向にあります。自治体だけでなく建設コンサルタントや施工会社でも人材確保が難しくなっており、限られた人数で多くの業務をこなす必要があります。 さらに、紙図面や写真データが個人管理されているケースでは、担当者の異動や退職によって情報が失われるリスクもあります。こうした属人化は維持管理の品質低下につながるため、データを組織全体で共有できる環境づくりが求められています。
近年はスマートフォンやタブレットでも高精度な3Dデータ取得が可能になり、現場業務のデジタル化が進んでいます。 今回NETIS登録されたMarklyでは、取得した3Dデータを活用し、損傷図や数量計算書などの作成を効率化できるとされています。従来は現地での手計測や事務所での図面作成に多くの時間を要していましたが、データを活用することで作業負担の軽減が期待されています。
引用元:DataLabs株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
また、クラウド上で情報共有できる仕組みにより、発注者と受注者が同じデータを確認できる点も特徴です。遠隔地から状況確認を行えるため、移動時間の削減や確認作業の効率化にもつながります。
NETISは国土交通省が運用する新技術情報提供システムです。新しい技術を公共工事で活用しやすくすることを目的としており、登録された技術は全国の発注機関や施工会社から参照されます。 建設業界では公共工事への対応が重要な企業も多く、NETIS登録技術の活用が提案評価の向上につながる場合があります。そのため、新技術の導入を検討する際の重要な判断材料として活用されています。
また、国土交通省が推進するi-Construction 2.0では、建設現場の省人化やデジタルデータ活用が大きなテーマとなっています。3Dデータを活用した点検や維持管理は、その流れに沿った取り組みとして今後さらに普及が進む可能性があります。
インフラ維持管理DXは自治体や建設コンサルタントだけの話ではありません。施工会社にとっても、将来的には3Dデータを活用した業務への対応力が受注機会に影響する可能性があります。 特に公共工事へ参入している企業や維持補修工事を手掛ける企業では、デジタル技術の動向を把握しておくことが重要です。すぐに高額なシステムを導入する必要はありませんが、クラウド活用やデータ共有の考え方に慣れておくことで、将来の変化にも対応しやすくなります。
また、人材不足が続く中では、業務の標準化や情報共有の仕組みづくりそのものが競争力につながります。DXは単なるIT導入ではなく、限られた人員で成果を出すための経営課題として考える必要があるでしょう。
インフラ老朽化と人材不足が進む中、維持管理業務の効率化は建設業界全体の重要テーマとなっています。今回NETIS登録された3Dインフラ点検システム「Markly」は、その流れを象徴する事例の一つといえるでしょう。今後は点検から維持管理までデジタルデータを活用する取り組みがさらに広がることが予想されます。中小建設会社にとっても、こうした技術動向を継続的に把握し、自社の業務改善に活かしていくことが重要です。
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「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。