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2026年も各地で大雨をもたらす線状降水帯(線状降水帯とは:発達した雨雲が次々と同じ場所を通過し、非常に激しい雨を降らせ続ける現象のこと)が発生し、道路の冠水や河川の増水が相次いでいます。⚠️
建設業に携わる皆さんの中にも、地下の掘削現場や資材置き場、仮設事務所が浸水するのではとヒヤヒヤした経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
そんな中、愛知県名古屋市では、ある公共施設が今回の豪雨で浸水被害ゼロを実現しました。そのカギとなったのが「予防的閉鎖」という備え方です。今回はその舞台裏を詳しくご紹介します。📋
※画像はイメージです
令和8年9月8日(火)、愛知県西部で線状降水帯が発生しました。舞台となったのは、国道19号沿いにある大曽根国道駐車場(愛知県名古屋市北区)。平成9年から供用されている、196台収容の自走式駐車場です。🚗
この日15時34分、名古屋市に「レベル4大雨危険警報」が発令されると、駐車場側はわずか6分後の15時40分には予防的閉鎖(予防的閉鎖とは:浸水の危険が高まる前に、あらかじめ設定した基準に基づいて施設を閉鎖する取り組み)を開始。出入口には止水板(止水板とは:出入口などに設置し、水の浸入を防ぐ板状の設備)を設置しました。
その後、18時には庄内川に「レベル4氾濫危険警報」、18時20分には最大級の「レベル5氾濫特別警報」が発令されるほどの厳しい状況になりました。周辺道路では9月8日17時30分頃、冠水深が約50cmに達したとみられる記録も残っています。
それでも駐車場は閉鎖したまま夜を越え、翌9日5時06分から現地確認を実施。5時45分に安全を確認したうえで、7時に予防的閉鎖を解除しています。周辺道路がこれほど冠水するなかでも、この対応により駐車場内への浸水と車両被害を未然に防ぐことができました。✅
なぜこれほど迅速な対応ができたのでしょうか。背景には、令和7年9月に発生した四日市市の地下駐車場における浸水事案があります。
この教訓を踏まえ、国土交通省は令和8年3月に「国管理の地下駐車場に関する浸水対策ガイドライン」(このガイドラインとは:国が管理する地下駐車場を対象に、浸水被害を未然に防ぐための対応基準をまとめたもの)を策定しました。これにより、全国の直轄地下駐車場ではあらかじめ閉鎖基準を数値で設定し、危険が迫る前に閉鎖する体制が整えられたのです。
今回の大曽根国道駐車場でも、内水については「レベル4大雨危険警報かつ時間雨量60mm/h」、洪水については「庄内川のレベル4氾濫危険警報」という具体的な基準があらかじめ定められていました。基準に達した瞬間に迷わず行動できる仕組みが、被害ゼロという結果につながったといえるでしょう。
この事例は、現場を管理する皆さんにとっても学びの多いものだと思います。地下の掘削工事現場や資材倉庫、仮設事務所なども、大雨や河川の増水によって浸水するリスクを抱えています。
今回のケースのように、「何ミリの雨量になったら」「どの警報が出たら作業を中断し撤収するか」といった基準を、あらかじめ数値で決めておくことが被害を防ぐ第一歩になります。🧰
また、止水板や土のうなど資機材を事前に備えておくこと、そして道路の異状を通報できる「道路緊急ダイヤル」(道路緊急ダイヤルとは:道路の異常を通報できる国土交通省の窓口。通話料無料・24時間受付)のような公的な情報窓口を把握しておくことも大切です。👉自社の現場や資材置き場についても、この機会に浸水対策を見直してみてはいかがでしょうか。
※画像はイメージです
線状降水帯による豪雨は、いつどこで発生するか分かりません。名古屋の事例が示すように、「基準を決めて、迷わず動く」という備えこそが、被害を未然に防ぐ最大の武器になります。
皆さんも、ご自身の現場における浸水対策を今一度点検してみてくださいね。☔
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出典:地下駐車場の予防的閉鎖により浸水被害を未然防止(国土交通省中部地方整備局 名古屋国道事務所)(https://www.cbr.mlit.go.jp/meikoku/cms/news/logs/20260910114135/20260910114135.pdf)をもとに作成
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