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🏢 大阪府寝屋川市を拠点に、外壁・防水・塗装を手がける株式会社DAITEC。代表の太達也氏は21歳で独立し、防水工事を起点に業務領域を広げてきたやり手の経営者だ。「金額の大きさに関係なく、どの現場も全力でやる」という信念のもと、紹介を中心に着実に受注を拡大。今秋には東京への拠点展開も予定しており、さらなる飛躍を目指している。🛠️ 中小建設業のリアルな現場経営を、太代表が率直に語ってくれた。
太代表はずっと防水工事一筋で、前職も同じ業種だった。「タウンワークで調べて、防水屋を探してたんですよ」と笑いながら話してくれた。もともと現場仕事に近しい環境で育ったこともあり、資格やキャリアを意識するよりも先に、手を動かして仕事を覚えることを選んできた。 勤め先では防水・コーキング・外壁補修の三つの業種を身につけ、「一通り勉強させてもらって、その三つを持って独立した」という。21歳での独立は、本人いわく「免許も何もいらない時代だったから、独立しましたって言ったら自然と親方がつくだけで」というほどの感覚だったが、その若さで自力で仕事を取りに行き、助けてくれた人への感謝も忘れない。 「会社、潰したくないなっていう気持ちは、人一倍強いかもわからんです」 その言葉には、若くして背負った責任と、関わってきた人々への思いが滲んでいた。中小建設業にとって、経営者の「続けたい」という意志はときに最大の経営資源になる。DAITECがここまで安定して仕事を受け続けられているのも、太代表のその強い軸が土台にあるからだろう。 現在は従業員9名体制で、外注先の協力会社と連携しながら幅広い工事に対応している。防水から始まり、塗装・コーキング・外壁補修、さらには内装・リノベーションまで領域を広げてきた。「何屋なんやろうって自分でも思うぐらい(笑)」と言いながらも、できることを増やし続けてきたことが今の事業の厚みにつながっている。
DAITECの受注は、同業者や管理会社からの紹介が中心だ。「電話一本でこのくらいの規模の現場、何月から始まります、総額これです。はい、わかりました」という形で仕事を請けることが多く、相見積もりをとって選ばれるような場面は少ないという。 では、なぜ声がかかり続けるのか。インタビューを通じて浮かび上がってきたのは、「対応の速さ」と「仕事の丁寧さ」だ。「汚かったら次の仕事は来ないじゃないですか。めちゃくちゃ綺麗ですよとかって言ってくれる人も実際いますし」と話す太代表の言葉には、現場品質への自負がにじんでいた。 やりがいについて問うと、少し考えてからこう答えてくれた。 「仕事を終わって喜んでもらって、またその人が身内や知り合いに紹介してくれて。そこからまた次につながって、あ、ほんまに納得してくれたんやって。そこがいちばんですかね」 金額の大小に関わらず、どの現場も全力でやる──これが太代表の一貫した姿勢だ。「今日の仕事がダメだったら、次はない世界だと思ってる」という言葉が象徴するように、目の前の仕事を手を抜かずにこなすことが、次の仕事への最大の営業になっている。 中小建設業にとって、紹介受注は最も安定した受注チャンネルのひとつだ。DAITECがその循環を作り続けられているのは、こうした現場への真摯な姿勢があるからにほかならない。人と直接向き合って仕事をすることへの強いこだわりも持っており、「直接お客さんとやる方がお客さんも絶対得やし」と、元請け受注にも積極的な姿勢を見せている。
建設業界を取り巻く環境は、年々厳しさを増している。太代表が語ったのはまず「資格・免許の壁」の問題だ。「昔は中学生でもバイトできたけど、今は免許がないと仕事ができない。ハローワークに求人を出しても、年齢や免許を理由に断ることすら制限される」と話す。社員の言葉遣いひとつにまで目を向け、必要であれば社会人研修のセミナーへの参加も促すなど、採用・育成のハードルは以前とは比べものにならないほど上がっている。 さらに深刻なのが、材料不足の問題だ。「戦争の影響でシンナーが入ってこなくなって、塗料を希釈できないから仕事ができない業者が続出している。塗装だけでやってる業者は廃業レベルだと思います」という言葉は重かった。中小建設業にとって、世界情勢が直接的に経営に影響する時代が来ていることを、太代表はすでに肌で感じている。 そうした逆風の中でも、DAITECが生き残り続けているのは、外壁・防水・塗装にとどまらず、コーキング・補修・内装・リノベーションと業務領域を広げ、複数の収益軸を持っているからだ。「自分でできないことは、知り合いの同業者にやってもらう。できないって言いたくない」という姿勢が、一社で完結できる体制づくりにつながっている。
「大きくしたいというわけじゃないけど、自然とちょろちょろ大きくなるんかなって」と、太代表は穏やかに笑う。しかしその言葉とは裏腹に、動きは着実だ。今秋には東京・江戸川区に拠点を設け、すでに内装・リノベーションの仕事も確保済みだという。仕事を前もって確保した上で拠点展開するというのは、堅実な経営判断といえる。 将来のビジョンについて問うと、「管理会社を目指したい」という言葉が返ってきた。施工会社として現場を担いながら、いずれはオーナーや管理会社から仕事を元請けするのではなく、自ら物件を管理する立場に移行していく──それが太代表の描く成長の軌跡だ。「自分たちがいて業者がいて、施工もできる。そういう位置に立てたら一番いい」という言葉には、単なる拡大志向ではなく、関係性を大切にしながら事業を深化させていく経営哲学が感じられた。 中小建設業にとって、「管理会社化」という方向性は、安定した受注基盤の確立と収益性の向上を同時に実現しうる選択肢のひとつだ。現場の実務を熟知した施工会社だからこそ、その先にある管理業務にも説得力が生まれる。 「会社は潰したくない。働いてくれてる子たちのためにも」という言葉に、太代表の経営に対する誠実さが凝縮されていた。これからの展開が楽しみな一社だ。
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📝 編集部コメント
取材を通じて印象的だったのは、太代表の「金額の大小に関わらず全力でやる」という一貫した仕事観でした。飾らない言葉の中に、職人としての誇りと経営者としての覚悟が詰まっていました。東京展開、要注目です。