⚡ 埼玉県上尾市に拠点を置く株式会社スワ電気は、2025年1月に創業したばかりの電気工事会社だ。ビルや工場の新築電気工事をメインに、テナントの改修・入居工事まで幅広く手がける。
代表の諏訪正行氏は、父親の背中を見て業界に入り、現場作業から管理まで35年以上のキャリアを積んだのちに57歳で独立を果たした。🔌 創業から間もなくして複数のサブコンとの安定した取引を実現した諏訪代表が、その原点と今後の展望を語る。
🏗️ なぜ電気工事の道を選んだのか?原点にある父の背中
諏訪代表が電気工事の世界に入ったきっかけは、ごく身近なところにあった。「うちの父が電気工事をやってたんで、それを見てたんで、なんとなく」と振り返る。
幼少期から電気工事が生活の一部として存在していたが、当初は自分がその道に進むとは思っていなかったという。高校生のとき、「バイト代が欲しくて行ったぐらい」と父親の現場を手伝ったのが最初の接点だ。
「やるとは思ってなかったですよね、自分で」という言葉には、当時の率直な気持ちが滲む。 その後、電気の専門学校に2年間通い、20歳前後で電気工事会社に就職する。ただし最初の会社では「現場管理の方で入ったんですけど、何も分からないのに管理はできないな」と感じ、わずか1年で退職。「実際に自分でやった方がいいな」と考え、電工として現場に立つことを選んだ。
そこからおよそ30年以上、さまざまな会社を経験しながら施工の技術と現場の肌感覚を磨き続け、2025年1月、57歳での創業へと至る。 中小建設業にとって、現場の技術と管理の両面を経験した人材は貴重だ。
諏訪代表はまさにその両方を自分の体で積み上げてきた。父の仕事を間近で見てきたことが業界への入り口となり、そこから自分自身の手で経験を重ね、独自のキャリアを切り開いてきた。
「我が道を行く」という言葉がよく似合う、そのひた向きな歩みが現在のスワ電気の土台となっている。
🔧 うちにしかできないこと──現場管理まで一貫して受け負う体制
株式会社スワ電気の主な仕事は、ビルや工場などの箱物新築工事における電気工事だ。加えて、テナントの改修工事や入居工事も手がけており、戸建てやマンションではなく「もうちょっと規模が大きくて、ビルとか倉庫が多いですね」と諏訪代表は言う。
創業からわずか1年余りで、複数のサブコンから安定して仕事が入ってくる状況を作り上げた。 選ばれる理由について諏訪代表はこう語る。「現場の管理も含めて現場を受け負う体制にしているので」。単に施工だけをこなすのではなく、管理業務まで一括して担える点が信頼につながっている。
この関係性は創業後に急に構築されたものではなく、「今までのその付き合いの中で」築き上げてきたものだ。前職時代からの人脈が、独立直後の受注を支えている。 現在は代表を含む4名体制で、現場規模に応じて2〜3社の協力会社を活用しながら運営している。
「協力会社を使いつつ、うちの社員も回しながらやっていきたい」という方針のもと、自社施工の比率を高める準備を進めている。さらにゼネコンからの直接発注についても話が入り始めており、「単価はいいと思います。全部持てるんで」と、元請け比率を上げることへの意欲は高い。
⚠️ 人手不足が深刻な電気工事業界──それでも「稼げる業界」になると信じる理由
中小建設業にとって採用は喫緊の課題だ。株式会社スワ電気も例外ではなく、「求人は経験者を探してるんですけど、なかなかヒットしてこない」という状況が続いている。求人媒体への出稿を試みているものの、「難しいですね。やっぱり」と諏訪代表は率直に課題を口にする。
今後は未経験者の採用にも視野を広げ、「20代、30代ぐらいが欲しいですね」と、会社の色に染められる若い人材を求めている。 業界全体の構造的な課題も諏訪代表は冷静に見つめている。
建設需要は拡大している一方で、その恩恵が中小の施工会社にまで十分に届いていないという現状は、多くの中小建設業経営者が感じている共通の課題だ。だからこそ、元請け比率を高め、自社で施工を完結できる体制を整えることが、収益の安定につながると諏訪代表は考えている。
それでも諏訪代表は業界の未来に対して前向きな視点を持っている。「インフラがもうボロボロになってきてるんで、これから多分うまく稼げるようになると思うんですよね」と語り、需要の拡大に確かな手応えを感じている。
「この業界は大変っていうイメージが世間的についてしまっているけど、ものづくりが好きな人だったら多分楽しいと思うんですよね」。自らが「嫌いじゃないですね」と言うものづくりへの感性が、この言葉の土台にある。
🌱 10名体制を目指して──自社施工の基盤を固め、地域に根ざす会社へ
諏訪代表が描く会社の将来像は、シンプルかつ明確だ。「最終的には10名ぐらいいるかどうかじゃないですかね」。規模の拡大よりも、自社の社員がしっかりと現場を回せる体制を作ることを優先している。
「協力会社を使いつつ、うちの社員も回しながらやっていきたい。そういう形に持っていきたい」という言葉には、外注依存から脱却し、自社で施工を完結できる組織を作るという経営者としての確かな意志が込められている。 社員が増えれば外注費が減り、利益として手元に残るお金も増える。
「外注費が減れば、残るんですよね」という言葉は、数字に向き合う経営者の視点そのものだ。創業当初は諏訪代表一人で事務から現場管理まで担い、「休みもないようなものですね」という状況だったが、事務担当と現場管理者を段階的に加えることで体制を整えてきた。
次世代に向けては、「お金稼ぎたい人は来てもらった方がいい」とまっすぐに言い切る。大変なイメージに惑わされず、インフラ老朽化という追い風の中でこの業界の可能性を冷静に見ている代表だからこそ出てくる言葉だ。ものづくりへの好奇心と、着実に積み上げてきたキャリアを武器に、株式会社スワ電気はこれから本格的な成長期を迎えようとしている。
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📝 編集部コメント
取材を通じて感じたのは、諏訪代表の「まず自分でやってみる」という一貫した姿勢でした。
現場管理として入社した会社を1年で辞め、自ら電工として現場に立つことを選んだ20代の決断。そこから30年以上にわたって技術と経験を積み上げ、57歳で会社を立ち上げた行動力は、言葉以上に多くを語っています。
創業後も事務・施工・管理と自らの手を動かし続けてきた姿勢は、スワ電気という会社の信頼の礎そのものだと感じます。インフラ老朽化という時代の追い風を静かに見据えながら、着実に体制を整えていく諏訪代表の今後が楽しみです。