🏗️ 「やるからには一流に」──梁本代表が建設業に懸ける想いとは
有限会社ヤナモト設備工業の代表を務める梁本芳招氏は、現在38歳。2代目として会社を引き継ぎ、苦労を重ねながら現在の体制を築き上げてきた。
梁本代表がどんな仕事に対しても一貫して持ち続けてきたのが、「やるからには一流に」という信念だ。
「きっかけは何でもよかったんです。どんな仕事でもよかったんですけれど、やるからには一流になりたいなっていう気持ちでずっと頑張っていました」
代表として実質的な経営判断を担いながら、自らも現場に立ち続けてきた。取引先の開拓も自分の足で行ない、会社の基盤を一歩一歩固めてきた梁本代表。中小建設業にとって、「やる気と覚悟」が現場を動かす原動力になることを、その歩みは体現している。
🔧 ヤナモト設備工業の強みとは?「一社完結」で現場に応える体制
有限会社ヤナモト設備工業の主な事業は空調設備工事だが、扱う現場の幅は広い。商社や設備会社からの下請けとして、病院・老人ホームの改修工事、テナントビルの新設工事まで、民間・公共問わず手がけている。施工スタッフは10〜25名体制で動いており、梁本代表自身も基本的に現場に出続けている。
当初は空調一本に特化して技術を磨くスタイルで仕事に取り組んでいたが、現在は空調のみならず内装工事も含めた改修工事を自社で受けられる体制が整っている。例えば病院の改修工事では、空調の入れ替えに伴って天井の解体・復旧が必要になることが多い。そうした際に内装工事も自社で対応できることは、発注側にとって大きな安心感につながる。
こうした「何でも対応できる体制」を整えながら、取引先の開拓も梁本代表自身が担ってきた。実績の積み重ね、「情報を逃さない」ように努力することで、横のつながりから商社・工場・設備会社など幅広いパイプを構築してきた。技術と営業の両立は中小建設業にとって永遠の課題だが、梁本代表はそれを長年にわたり自ら回してきた。
⚠️ 単価の問題、品質のあり方──建設業界の課題をどう見るか
業界の課題について問われると、梁本代表の言葉はストレートだった。「もう高くしてほしいですね。金額を」。施工単価の低迷は中小建設業共通の悩みであり、梁本代表もその問題を肌で感じている一人だ。
「単価を上げてそれ以上に良い仕事をしましょうというスタイルの人だったら単価は上がる。でも保守的に低価格で仕事を取ろうとする人がいる限り、業界全体としてはまちまちです」
さらに梁本代表が強く意識しているのが、施工品質の維持という問題だ。国籍や雇用形態を問わず、プロとしての基準を現場全体で共有することが重要だと梁本代表は考えている。
「やればいいやっていうのはプロとして認められないかなと思っています。自分たちは自分たちで、日本というもののあり方を守っていきたい」
品質・安全・ルール遵守を全員が当たり前のこととして共有できる現場づくりこそが、ヤナモト設備工業の強みの根幹だ。その姿勢は、従業員との関係においても一貫している。「働いてもらってありがとう、働かせてもらってありがとう、そのお互いの意識がすごい大事」という考え方のもと、年上のベテランから同年代・若手まで幅広いメンバーと現場を回してきた。
🌱 今後のビジョン──「うちにしかできない工事」をブランドに
会社の将来像について、梁本代表は明確なビジョンを持っている。
「日本企業としての文化を大事にしていきたいんです。細かいところへの気配り、安全管理、品質計画、いろんな企業さんと協力しながらしっかりとした工事を──弊社ならではの工事っていうところをしっかりブランド化していきたいですね」
病院・老人ホーム・商業施設・工場など、生活に直結する建物の設備を担う仕事だからこそ、「丁寧さ」と「信頼」が何より重要だと梁本代表は語る。今後は「空調ならヤナモト設備工業」と言われるようなブランドの確立も視野に入れている。
38歳という若さで代表として10年以上のキャリアを積んできた梁本代表。2代目として会社を引き継いでの苦労もいろいろあったという。それでも「やるからには一流に」という信念を曲げることなく歩んできた姿は、同じように中小建設業の現場を背負う経営者たちにとって、共感できるものがあるはずだ。
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取材を通じて印象的だったのは、梁本代表の「日本の施工品質を守る」という一貫した信念でした。若くして会社を背負い、現場に立ち続けながら経営も担う姿は、中小建設業の現実と誠実に向き合う経営者の姿そのものでした。