🏗️ なぜ建設業を選んだのか?原点にある想い
大塚代表が建設の道に入ったのは、日本に来てから間もないころのことでした。韓国出身の大塚代表は、32歳のときに来日。日本に住む知り合いから仕事を紹介してもらったことが、この業界との出会いでした。
「自分の性格に合っていた、というのが正直なところです」と大塚代表は語ります。物を作り上げる仕事、自分の手で一から仕上げていく達成感──そうした仕事のスタイルが、大塚代表の気質にぴたりとはまったと言います。
それから34年以上、プラントの現場一筋に歩んできました。現在は66歳。日本にいる年数が韓国にいた年数をとうに超え、「日本の方が長いですよ」と笑います。長年にわたって積み上げた技術と人脈を土台に、令和4年10月、自らの会社「トゥルース」を千葉県市原市に立ち上げました。
中小建設業にとっても、創業のきっかけが「縁と適性」であることは珍しくありません。大切なのは、その仕事を長く続けていける環境を自分でつくれるかどうか。大塚代表の選択は、まさにそれを体現するものでした。
🔧 うちにしかできないこと──現場が語る強みとは?
トゥルースの主な事業は、プラント工事・配管工事・鍛冶工事・仕上げ工事など。親会社からの安定した受注ルートをもちながら、ホームページの開設後は他社からの問い合わせも増えています。「仕事はいっぱいあるんです。人がいないから断ることもある」と大塚代表は言います。
そんなトゥルースが他社に対して「曲げない」こだわりが一つあります。それは、従業員への処遇です。大塚代表は、「今どこの会社に入っても不満が多い。会社を選んで入ったんじゃなく、しょうがなくて入る、という人が多い」と業界の現状を見ています。
だからこそ、トゥルースでは作業服や安全用具など必要な道具はすべて会社が提供します。「持ってないなら買ってあげますよ、というスタンスです」。給料も、社長が一方的に決めるのではなく、従業員自身が希望を伝えられる形をとっています。さらに、創業間もない現在でも、夏・冬のボーナスを支給しているといいます。
「やめろって言っても、なかなかやめないですね」と代表は笑います。従業員が長く働き続けられる環境こそが、トゥルースの最大の強みと言えるでしょう。中小建設業にとって、人材の定着は経営の根幹です。その答えを、大塚代表は待遇と信頼関係の中に見つけています。
⚠️ 人手不足・DX…課題だらけの建設業で、どう動くか?
建設業界全体で深刻な人手不足が続く中、トゥルースも例外ではありません。「あと30人ほしい」というのが大塚代表の本音です。現在は地域密着型の求人サイト「ジモティー」を活用し、実際に採用実績もありますが、それだけでは目標の規模には届きません。
「仕事はある。人がいないから受けられない」──この一言に、現在の課題が凝縮されています。男女問わず、やる気のある人であれば積極的に受け入れたいという姿勢です。「建設女子も増えてきているし、外国人の方も増えている時代ですから」と大塚代表は前向きに語ります。
一方で、DXや情報発信への対応という課題もあります。ホームページは開設済みですが、ブログ更新の頻度が十分でなく、SEO面での影響が出ていました。近年のAI普及によりネット環境も大きく変わり、以前は月1回の更新で十分だったものが、今や月10件程度の更新が求められる時代になっています。
中小建設業にとって、情報発信は採用にも受注にも直結する重要な取り組みです。「ホームページを見て電話がかかってくるようになった」という手応えを感じているだけに、発信の強化が次の一手となりそうです。
🌱 10年後のビジョン──地域と業界への想いを語る
大塚代表が描く将来像は、決してこじんまりとしたものではありません。「百人規模を目指したい」という言葉が、それを物語っています。
今後の会社づくりのキーワードは「自由」です。社長が一人でリーダーを決めるのではなく、従業員の中から選挙で選ばれるようなしくみを想定しています。給与も本人の希望を最大限尊重し、会社が大きくなれば海外旅行を含む福利厚生も充実させていきたいと言います。「大きくなれば海外旅行、小さいうちはバーベキュー大会でもいいんですよ」と、それぞれのフェーズに合った形での還元を考えています。
また、口コミを活かしたネットワーク構築にも関心があり、全国規模での展開を視野に入れています。まずは人を採用し、仕事を受けきれる体制を整えることが目前の課題ですが、その先にある会社の姿は明確です。
「自分が選ぶんじゃなくて、従業員の中から次のリーダーが出てくる会社にしたい」という言葉には、35年間、日本の建設現場で職人として働き続けてきた人間だからこそわかる、働く人への深いリスペクトがあります。中小建設業において後継者・次世代育成の問題は避けて通れませんが、トゥルースの答えはすでに芽吹いています。
建設円陣PLUSでは、建設業の経営者インタビューを無料で行っています。
掲載記事はそのまま採用・営業PRにもご活用いただけます。
▶ 取材のお申し込みはこちら
費用は一切かかりません | 取材時間の目安:約30分~1時間
本サイトについて、ご質問・ご相談がある場合は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
あわせて、協力会社探しや人材確保など、日常的な情報収集の場として無料で利用できる建設業向けマッチングサイト『建設円陣』もぜひご登録ください(緑のバナーをクリック)。












取材を通じて感じたのは、大塚代表の「働く人への公正さ」に対する一貫したこだわりでした。規模は小さくても、ボーナス支給・自由な職場環境・対等な賃金決定という姿勢は、多くの建設会社が見習うべき経営哲学ではないでしょうか。