記事を読み込み中です

🔨 大阪・東大阪を拠点に、業務用・工業用エアコンの施工・修理・メンテナンスを手がけるタカクウエンジニアリング株式会社。工場やサーバー室など、止まれば生産ラインが直撃を受ける現場で、年間を通じて稼働し続ける空調設備を守り続けている。代表・高本泰彦氏は「エアコンの仕事は一生なくならない」と断言しつつ、少人数だからこそ一人ひとりの成長をしっかり支え、頑張った分だけ正当に評価できる環境を作り続けている。その経営哲学と業界への思いを、率直に語ってもらった。
高本代表が空調設備の世界に足を踏み入れたのは、10代の頃だ。「最初の職場はかなりきつかった」と振り返るが、それでも業界に残り続けたのは、技術を積み上げるごとに仕事の面白さが見えてきたからだという。修理会社で10年間腕を磨いた後、大手エアコンメーカーの修理部門へと転職した。 給与は上がり、休日も増えた。傍から見れば申し分のない環境だったが、7年ほど経ったころ、ある感覚が芽生えてきた。「仕事は楽で、休みが多く、給与も前職より多くもらえている。でも昔と比べて、仕事に対しての面白さ・達成感がない」。
そういった違和感が積み重なっていったとき、ふと思ったという。「それなら自分で会社をやろう。1度きりの人生、チャレンジしよう。男は40歳からって聞くし、やってみるか」 退職にあたっては、上司に対して自ら会社を起ち上げること、業種は同じであること、前職から仕事をもらう意図はないことをあらかじめ伝えた上で退職した。 その後、想定外のことが起きた。前職の元上司や元同僚から「こっちの仕事をやってほしい」という声が次々と届いたのだ。在職中に築いた人柄と信頼が、そのまま仕事へとつながっていった。
タカクウエンジニアリングの仕事は、業務用・工業用エアコンの施工・修理・メンテナンスだ。家庭用は「お付き合い程度」と言い切る。その言葉には、専門性への自信がにじんでいた。 「業務用エアコンというのは、お店の天井に埋め込まれている天カセ型のようなイメージが強いと思います。工業用はさらに大きく、工場の床置き型なんかはハイエース(ワンボックス車)ぐらいの大きさのものもあります」と高本代表は説明する。 仕事の中心はその大型機器の修理とメンテナンスだ。工場の生産ラインで使われる機械は熱を持つため、それを冷却するエアコンが止まれば、何千万円もする機械が止まり、生産も止まる。「エアコンが壊れる前に、事前にメンテナンスを入れていくことがメインの仕事になります」
また、サーバー室の空調管理も手がける。ITインフラを支えるサーバーを常時冷却する設備は、24時間365日止められない。こうしたミッションクリティカルな現場でこそ、積み上げた技術と全メーカー対応の知見が活きる。エアコン設置工事とは異なり、修理は部品のみで対応できるため、「配管の材料不足が工事会社を直撃するような局面でも、うちは影響がありません」と高本代表は話す。コロナ禍でも、材料不足の時期でも、修理・メンテナンスという事業モデルは揺らがなかった。
建設・設備業界全体の課題である人材不足は、タカクウエンジニアリングにとっても切実なテーマだ。高本代表は「若手が育つ前にやめてしまう」という現実を、包み隠さず話してくれた。 「夏場はどうしても休みが少なくなります。でも週休二日は与えているし、2〜3年目で年収450万円近くになることもある。ボーナスも年2回出しています。それでも『休みが欲しい』という理由でやめる子が多い」 稼ぎよりも休日を優先する若い世代の価値観と、繁忙期には踏ん張りを必要とする設備業界のリズムがなかなか噛み合わない。「経験者から入ってくれる方のほうが、業界の実態をわかっているので続けてもらいやすい」と高本代表は言う。だからこそ今、即戦力となる経験者の採用に力を入れている。
一方で、業界の見通しについては明るく語る。「この仕事は一生なくなりません。AIでも診断はできても、修理はできない。そして職人はどんどん高齢化して、若手はいない。今20代で覚え始めたら、10年後には需要がさらに上がっているはずです」。人が減る中で技術を磨き続けることが、将来の圧倒的な強みになるという確信がそこにある。
高本代表が採用にあたって大切にしているのは、「働く意欲がある人をちゃんと評価して、給与で返してあげること」だという。過去に厳しい環境で技術を磨いてきた経験から、「がんばっているのに正当に評価されない」という状況がいかにもったいないか、身をもって知っているからだ。 「少人数の会社だからこそ、個々の力や存在感が大きく、頑張れば頑張る分だけ評価します。経験者・未経験者問わず、しっかりと技術・知識、そして経験を積んで、会社の中心を担う人材へと成長して欲しいというのが私の願いです」と高本代表は語る。 評価が給与に直結し、一人ひとりの仕事が会社の成長に直結する。少人数だからこそ生まれるこの手ごたえが、スタッフのさらなる意欲につながっていく──高本代表はそう信じている。
「頑張ってくれると、もっと頑張ってくれると思うんですよ。まだいけるって乗ってきてくれると思うんですよ。そうなってきたら、会社が成長していくかなと思って」 資格取得のサポートも、工具や道具の支給も、そうした考えの延長線上にある。「経験者の方や未経験者の方も含めて、みんなで1人前の技術者を目指し、一緒に成長していきましょう」という言葉が、高本代表の人材育成の姿勢を端的に表していた。
👷 あなたの会社の現場の声を、記事にしませんか?
建設円陣PLUSでは、建設業の経営者インタビューを無料で行なっています。 掲載記事はそのまま採用・営業PRにもご活用いただけます。
▶ 取材のお申し込みは こちら
費用は一切かかりません | 取材時間の目安:約30分〜1時間
本サイトについて、ご質問・ご相談がある場合は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
あわせて、協力会社探しや人材確保など、日常的な情報収集の場として無料で利用できる建設業向けマッチングサイト『建設円陣』もぜひご登録ください(緑のバナーをクリック)。
お問い合わせフォームを読み込んでいます。お問い合わせページもご利用いただけます。
お問い合わせフォームを読み込み中です「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。