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建設業では鉄筋やセメント、木材などの主要資材価格に目が向きがちですが、日々の現場運営を支える消耗品の価格変動も無視できない経営課題です。近年は世界情勢の変化による原油価格や物流費の上昇が続いており、建設現場で使用するさまざまな消耗品にも影響が及んでいます。
今回、株式会社カウネットが実施した調査では、多くの企業が消耗品調達に不安を感じていることが明らかになりました。この結果は建設業の中小企業にとっても決して他人事ではありません。
『中東情勢を受けた消耗品調達に85.0%が不安。特に「医療・薬・保健衛生」(95.9%)、「福祉・介護」(93.5%)で不安の声が突出。(中略)影響を懸念する品目は「ポリ袋・ゴミ袋」(57.0%)が最多で、「梱包資材」(41.9%)が上位。(中略)価格高騰時の優先対応は、全体の6割が仕様や素材の異なる「代替品」を購入すると回答。』

(引用元:株式会社カウネット プレスリリース(PR TIMES掲載))
調査では、消耗品の供給不安や価格上昇への懸念が非常に高いことが示されました。特にプラスチック製品や梱包資材への不安が大きく、企業はすでに代替品の活用を視野に入れ始めています。
建設業においても、石油由来製品は数多く使用されています。 例えば現場で日常的に使用するゴミ袋や土のう袋、養生シート、梱包資材、結束バンド、プラスチック製工具箱、安全用品の一部などが該当します。
これらは単価こそ高額ではありませんが、現場ごとの使用量が多く、年間で見ると決して小さくないコストとなります。価格上昇が続けば利益率の低下につながる可能性があります。
さらに、供給不足によって必要なタイミングで入手できなければ、工程や現場運営にも影響が及びかねません。
中東地域は世界有数の原油供給地です。情勢が不安定になると原油価格が上昇し、その影響は製造コストや輸送コストへ波及します。 プラスチック製品の原材料であるナフサは原油から作られるため、原油高は消耗品価格の上昇につながります。
また、国際物流の停滞や輸送費増加も調達コストを押し上げる要因です。 建設業では主要資材だけでなく、こうした周辺コストも積み重なって経営を圧迫するため、早めの対策が重要になります。
まず重要なのは、使用頻度の高い消耗品を洗い出し、在庫状況を定期的に確認することです。
次に、特定メーカーや特定商品だけに依存しない調達体制を構築しましょう。代替品候補を事前にリストアップしておけば、急な欠品や値上げにも柔軟に対応できます。
また、複数の仕入先と取引を行ない、価格や納期を比較できる体制づくりも有効です。
さらに、使用量の見直しや廃棄ロス削減を進めることで、コスト上昇の影響を抑えられます。 近年は資源循環やリサイクルを活用した商品も増えており、環境配慮とコスト管理を両立する取り組みも注目されています。
※画像はイメージです
これまで建設業では、施工品質や技術力が主な競争力と考えられてきました。しかし近年は資材価格の変動や供給リスクへの対応力も重要な経営課題となっています。
特に中小企業では、突然の値上げや欠品が利益や工程に与える影響が大きいため、情報収集と事前準備の差が経営結果に直結します。 今後も世界情勢による影響は続く可能性があり、調達体制の見直しや代替品の確保は重要な経営戦略の一つとなるでしょう。
中東情勢の変化は、一見すると建設業とは無関係に思えるかもしれません。しかし実際には、現場で使用する消耗品の価格や供給に大きな影響を及ぼす可能性があります。
今後の不透明な状況に備え、在庫管理や代替品の検討、仕入先の分散などを進めることが、安定した現場運営につながります。
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「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。