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国土交通省は2026年8月31日、社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会(第166回)を開催し、山国川水系の河川整備基本方針の変更に着手したと発表しました。山国川は大分県と福岡県の2県にまたがる一級河川で、流域面積は540平方キロメートル、幹川流路延長は56キロメートルにおよびます。
今回の見直しで最も注目すべきポイントは、洪水対策の目安となる「基本高水のピーク流量」が引き上げられることです。下唐原地点における基本高水のピーク流量は、現行の4800立方メートル毎秒から5700立方メートル毎秒へと大幅に見直される予定です⚠️。
中小の建設事業者にとっては、今後の河川改修工事や関連する公共工事の動向を左右する重要な変化といえそうです。
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/dai166kai/05.pdf)
背景にあるのは、近年の豪雨の激甚化です。令和2年7月豪雨では、下唐原において観測史上最大となる約462.7ミリ(2日間)を記録し、現行計画で想定していた355ミリ(2日間)を大きく上回りました。こうした気候変動の影響を踏まえ、今回の見直しでは1/100確率の降雨量に「降雨量変化倍率」1.1倍を乗じる形で、新たな計画対象降雨を算出しています。
具体的には、1/100確率雨量である179.2ミリ(6時間)に1.1倍を乗じ、197ミリ(6時間)という新たな数値が設定されました。なお、治水の安全度そのものを示す計画規模は、引き続き1/100が踏襲されています。
数字だけを見ると難しく感じるかもしれませんが、要するに「これまでの想定を超える雨が降る前提で備え直す」という方針転換です。☔
山国川流域では、平成24年7月の九州北部豪雨で深刻な被害が発生しています。7月3日には床上浸水132戸、床下浸水62戸、浸水面積約58.1ヘクタール、下唐原地点の流量は約4800立方メートル毎秒に達しました。
さらに同じ月の7月14日にも、床上浸水125戸、床下浸水63戸、浸水面積約50.1ヘクタールという被害が重ねて発生しており、短期間に2度も甚大な浸水被害に見舞われたことがわかります。
流域内人口は約3.1万人ですが、想定氾濫区域内人口は約5万人、想定氾濫区域内資産は約1兆600億円にのぼります。治水対策では昭和60年に耶馬渓ダム、平成2年に平成大堰が完成したほか、平成25~30年度に床上浸水対策特別緊急事業で堤防整備や河道掘削が進められました。
流域には国指定重要文化財の耶馬渓橋、県指定有形文化財の馬溪橋・羅漢橋があり、今回もこれらを存置したうえで河道掘削を行なう方針です。流域の約8割は耶馬日田英彦山国定公園に指定されており、景観への配慮も欠かせません。🏞️

出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/dai166kai/05.pdf)
基本方針の変更は、今後策定される「河川整備計画」の土台となるものです。基準となる流量が引き上げられれば、それに合わせて堤防のかさ上げや河道の掘削、既存施設の補強など、具体的な工事計画も見直されていく可能性があります。
大分県・福岡県で公共工事に携わる建設会社にとっては、今後の発注動向を早めに把握しておく価値がありそうです。
水質はBOD(75%値)で環境基準A類型を満たし、年間利用者数は令和6年度で約9.8万人にのぼる、地域に親しまれた川でもあります。河川協力団体3団体も環境保全や流域治水に携わっており、行政・住民・事業者が一体となった取り組みが今後の課題です。🤝
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/dai166kai/05.pdf)
今回のような河川整備基本方針の変更は、すぐに現場の工事が始まるわけではありませんが、今後の河川整備計画の策定、そして具体的な発注へとつながっていく重要な一歩です。地元で公共工事を手がける建設会社にとっては、こうした国の動きを早めにキャッチしておくことが、受注機会を逃さないための第一歩になります。👉
河川改修工事は堤防・護岸・河道掘削など工種が幅広く、自社だけでは対応しきれないケースも多いため、普段から協力会社とのネットワークを広げておくことが受注力につながります。
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山国川水系では、気候変動による豪雨の激甚化を踏まえ、洪水対策の基準となる基本高水のピーク流量が4800立方メートル毎秒から5700立方メートル毎秒へと引き上げられる見直しが始まりました。
過去の甚大な浸水被害を教訓に、地域の安全を高めるための取り組みが今後さらに具体化していきます。大分・福岡エリアで公共工事に携わる建設会社の皆さんは、今回の動きをぜひ今後の事業計画の参考にしてみてください。😊
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出典:166回河川整備基本方針検討小委員会 配付資料「山国川水系河川整備基本方針の変更について」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/dai166kai/05.pdf)をもとに作成
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