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近年、山間部や郊外の建設・測量現場では、クマをはじめとする野生動物の出没が現場作業の安全上の課題として注目されている。個人が目撃情報を得る手段はあっても、組織として従業員へ情報を届け、確認状況を管理する仕組みは十分に整っていない現場も多い。こうした中、秋田県の企業が屋外業務を行う企業向けの新サービスを打ち出した。
株式会社BearBell(本社:秋田県秋田市、代表取締役CEO:服部悠大)は、動物目撃情報共有システム「クマップ」の法人向けサービスとして、「企業版クマップ」と「開発版クマップ」をリリースした。企業版は従業員への通知と組織での管理を目的としたSaaSであり、開発版は企業の既存システムへ組み込むためのPaaS型サービスとなる。
『山間部や郊外の設備点検、線路・道路の保守、建設・測量、配送などの現場では、従業員が複数の拠点やルートを移動します。動物の出没情報を知る手段があっても、必要な人へ届けること、誰が確認したかを把握すること、対応の記録を残すことを、組織の業務として運用するには別の仕組みが必要です。』
引用元:株式会社BearBellプレスリリース(PR TIMES掲載)
建設現場や測量業務は、都市部だけでなく山間部や郊外に及ぶことが多く、従業員が単独または少人数で移動する場面も少なくない。周辺でクマの目撃情報があった場合、誰がその情報を把握し、どのような対応を取ったのかを記録として残すことは、事業継続や労務管理の観点からも重要な業務となる。
個人が無料の住民向けサービスで情報を得ることはできても、それを組織全体の安全管理業務として運用するには、通知の仕組み、確認状況の把握、記録の保存といった機能が別途必要になる。この課題に対応する形で、企業版クマップが設計された。
企業版クマップは、専用サーバーの構築を前提とせず利用できる法人向けSaaSである。主な提供内容には、拠点周辺の出没情報の通知、アプリ・メール・LINEによる受信、従業員が情報を確認した日時を把握する確認ボード、配信証跡や対応ログの保存とPDF・CSV出力、Web管理画面での拠点・ID管理などが含まれる。住民投稿や行政公表情報、検知パートナーから連携される情報を活用し、投稿の確からしさを評価するAI信頼度スコアリングも組み込まれている。
点検予定の拠点周辺で出没情報が入った場合、現場の従業員が情報を確認し、管理者は確認ボードで未確認者を把握して追加の連絡を判断できる。対応ログや出力した記録は、社内報告や対応の振り返りにも活用できる。拠点ごとの通知範囲や運用方法は業務環境に合わせて相談可能であり、LINE受信は有償オプションとなる。
引用元:株式会社BearBellプレスリリース(PR TIMES掲載)
開発版クマップは、クマップが集める情報や配信の仕組みを、企業の既存システムや自社アプリから利用するためのPaaS型サービスである。作業指示システムへの出没情報表示、巡回・配車・点検ルートの計画画面への出没情報の重ね表示、監視・防災センターのモニターへのリスク情報追加など、個別の設計に応じた活用が想定されている。API仕様書ドラフトやセキュリティ事前回答書、連携構成案は秘密保持契約締結後に個別提供される。
料金面では、企業版クマップは利用ID数に応じた3プランを用意し、初期費用は別途、契約単位は1か月、最低利用期間は6か月となる。年払い割引もある。開発版クマップは、基本利用料、API利用量、個別開発費を組み合わせて個別見積もりとなり、最低利用期間は6か月である。正式な料金や利用条件は個別の見積書・契約書で定められる。
建設・測量業を含む屋外業務を行う企業にとって、野生動物の出没情報を個人任せにせず組織の業務として管理する体制は、今後の安全対策の一つの選択肢となり得る。特に山間部や郊外に現場を持つ中小企業では、通知から確認、記録までを一元化できる仕組みの有無が、労務管理や事業継続計画の質に影響する可能性がある。
導入を検討する際は、対象地域、拠点数、利用人数、現在の安全管理方法、既存システムとの連携希望を整理したうえで相談することが、初回のやり取りをスムーズに進める鍵となる。まずは自社の現場がどのような地域特性を持ち、どの程度の情報共有体制が必要かを見直すことから始めるのが現実的だろう。
山間部や郊外に現場を抱える建設・測量業にとって、野生動物の出没情報を組織的に管理する仕組みは、従業員の安全確保と業務記録の両面で今後重要性を増していくと考えられる。自社の現場環境に合わせた安全管理体制の見直しを、この機会に検討してみてはどうだろうか。
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