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富山県魚津市が、新しい市役所庁舎の基本設計図書(案)(基本設計とは:建物の規模・配置・構造・設備などの骨格を決める設計段階)をまとめ、2026年10月7日から市民の意見募集を始めました。
結論からいうと、概算事業費は約78.3億円、新庁舎建設工事は令和10年1月着工、令和12年5月の開庁(予定)というスケジュールが示されています。解体・駐車場・外構まで含めて令和13年度中まで続く、地域にとって息の長い公共工事です。
市の発表によると、現在の市庁舎は竣工から50年以上が経過しています。耐震強度の不足に加え、施設の老朽化、バリアフリーやプライバシー保護への対応の限界、機能性・セキュリティに欠ける執務環境といった課題を抱えていることが理由です。
市はこれまで、令和5年2月に基本理念・基本方針・整備場所を決定し、令和6年3月に基本構想、令和7年3月に基本計画を策定。令和7年9月には公募型プロポーザルで設計者を選定し、今回の基本設計案に至りました。
※画像はイメージです
計画地は現庁舎のある魚津市釈迦堂一丁目10番1号で、敷地面積は約10,950㎡(市役所前公園約6,100㎡を含む)。用途地域は近隣商業地域です。新庁舎はS造・免震構造の地上3階建てで、建築面積約2,800㎡、延べ面積約6,000㎡、高さ約16.0mです。
このほか、自動車車庫と倉庫を兼ねる付属棟(S造・平屋・延べ約220㎡)を設けます。駐車場は172台(来客用103台、公用車用69台)、駐輪場は職員用30台・来客用12台が計画されています。
フロア構成は、1階に窓口・市民サービスを集めた「市民フロア」、2階に「執務フロア」、3階に議場・議会機能を置く「議会フロア」と明快な3層構成です。地盤調査では地表から2.6m以深にN値60程度の密な砂礫層が確認され、ここを支持層とする直接基礎(直接基礎とは:杭を使わず、建物の荷重を基礎から直接地盤に伝える方式)とする計画です。
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魚津市新庁舎の計画概要 |
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項目 |
内容 |
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所在地 |
魚津市釈迦堂一丁目10番1号(敷地 約10,950㎡、市役所前公園 約6,100㎡を含む) |
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構造・階数 |
S造・免震構造、地上3階建て |
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規模 |
建築面積 約2,800㎡、延べ面積 約6,000㎡、高さ 約16.0m |
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付属棟 |
車庫・倉庫(S造平屋、延べ 約220㎡) |
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駐車場 |
172台(来客用103台、公用車用69台) |
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主な日程 |
令和7年3月 基本計画策定 |
出典:魚津市ウェブサイト(https://www.city.uozu.toyama.jp/attach/EDIT/081/081646.pdf)をもとに作成
設計案では、震度7程度の地震を想定し、大地震後も構造体の補修なしで使えることを目標としています。浸水対策では、ハザードデータの浸水高さ20.62mを踏まえ、1階床の高さを20.8mに設定しました。執務室は吊り天井を設けない「天井レス」とし、地震時の天井材落下リスクを減らします。
環境面ではZEB Ready(ZEB Readyとは:建物の省エネ化で一次エネルギー消費量を基準から50%以上削減した状態)の取得を掲げ、BEMS(BEMSとは:ビルのエネルギー使用量や設備の運転状況を把握・管理するシステム)の活用や床吹出し空調、地中熱を利用した高効率空調の検討なども盛り込まれています。
外装の一部には市産材の天然木を使う方針も示されました。
令和8年9月時点の概算事業費は合計78.3億円です。内訳は、新庁舎建設工事62.7億円、付帯施設工事1.1億円、外構工事2.0億円、既存庁舎解体工事5.7億円で、工事費の小計は71.5億円。これに設計・調査2.6億円、什器・備品購入費3.2億円、本庁舎敷地購入1.0億円が加わります。
財源は地方債(地方債とは:自治体が事業資金を調達するために行なう借入れ)59.5億円、公共施設整備基金18.2億円、国庫補助金0.6億円です。
工事は、現庁舎の機能を維持しながら段階的に進められます。付属棟や外構の解体を先行し、新庁舎建設工事(27か月)と市役所前公園工事を実施。開庁後に現庁舎を解体し、駐車場や付属棟、外構を整備して令和13年度中に完了する予定です。
建築本体だけでなく、解体、外構、公園、設備と工種が幅広く、時期をずらして発生する点は地元の専門工事会社にとって注目すべきポイントです。今後の実施設計や発注の動きにも目を配っておきたいところです。
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概算事業費と財源(令和8年9月時点) |
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区分 |
項目 |
金額(億円) |
|---|---|---|
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工事費 |
新庁舎建設工事 |
62.7 |
付帯施設工事 |
1.1 |
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外構工事 |
2.0 |
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既存庁舎解体工事 |
5.7 |
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小計 |
71.5 |
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その他 |
設計・調査 |
2.6 |
什器・備品購入費 |
3.2 |
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本庁舎敷地購入 |
1.0 |
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合計 |
78.3 |
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財源 |
地方債 59.5/公共施設整備基金 18.2/国庫補助金 0.6/一般財源 0.0 |
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出典:魚津市ウェブサイト(https://www.city.uozu.toyama.jp/attach/EDIT/081/081646.pdf)をもとに作成
今回の基本設計図書(案)はパブリックコメントの対象です。募集期間は令和8年10月7日から11月6日(必着)まで。市内に在住・在勤・在学の方のほか、市内に事務所・事業所を持つ個人や法人も提出可能です。
提出は所定の用紙で、郵送・ファクシミリ・電子メール・持参のいずれかで受け付けています。地元で事業を営む建設会社にとっても、意見を届けられる機会です。
魚津市の新庁舎整備は、免震・浸水対策・省エネといった今どきの公共建築の要素が詰まった、令和13年度まで続く大型事業です。地域の建設業にとっては、工程ごとの出番を見据えて準備を始めるタイミングといえるでしょう。
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出典:魚津市新庁舎整備基本設計図書(案)に対するパブリックコメントの実施について(魚津市)(https://www.city.uozu.toyama.jp/event-topics/svTopiDtl.aspx?servno=16285)、魚津市新庁舎整備事業 基本設計図書 概要版(案)(魚津市)(https://www.city.uozu.toyama.jp/attach/EDIT/081/081646.pdf)をもとに作成
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