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東京・板橋区を拠点に、エアコン工事・販売・クリーニングと電気工事を手がける株式会社S-plus(屋号:エアコンplus)。代表の小林恭介氏は2015年の創業以来、一人からチームを育て上げ、現在は社員・協力業者合わせて約20名規模を率いる。異業種からの転職者も歓迎し、月1回の個別面談や資格取得支援など、人を大切に育てる職場づくりに取り組んでいる。「前職は関係ない。来てくれた人間の決断をリスペクトしたい」──そんな社長の思いを、ここに届ける。
🔧 未経験・異業種歓迎──S-plusが「人柄」を最重視する理由
S-plusの仕事は、家庭用・業務用エアコンの取付・販売・クリーニングが中心だ。第一種電気工事士の資格保有者も在籍しており、電気工事も手がける。現在のチームメンバーは前職が自動車部品メーカー、塗装職人、夜の業界の店長など実に多彩だ。
「エアコン屋の技術ってほとんどが壁の中に隠れてしまって、お客さんには見えないんです。見ているのは感じがいいかどうか、きれいに取り付いているかどうか、それだけ。だから人柄で差別化できる方がよっぽど強い」
採用で重視するのは職歴よりも人間性だ。夜の業界から転職してきたスタッフの話をするとき、小林社長の言葉には自然と力がこもった。
「自分が今からその業界に飛び込むって考えたら、俺には絶対できないですよ。そういう決断を持ってきてくれたことは、素直にすごいと思う。だからこそ、ちゃんと向き合いたいんです」
成長スピードは人それぞれでいい。ただ、来てくれた以上は必ず一人前にする。そういう覚悟が、小林社長の採用姿勢の根底にある。現在のメンバーは20代〜40代前半と幅広く、前職も塗装職人、自動車部品メーカー、夜の業界の店長など様々だ。「建設業は経験がものをいう世界。だからスタートラインは全員同じ」というのが、この会社の変わらない前提だ。
⚠️ 月1の個別面談、資格費用の会社負担──本音で向き合う育成スタイル
S-plusでは毎月、スタッフ一人ひとりと社長が二人きりで話す場を設けている。全員の前では言えないことも、一対一なら言える。その機会を意図的につくるための取り組みだ。
「みんなの前では言えない子って、やっぱり多いじゃないですか。だったら強制的にでも二人の時間をつくった方がいいと思って。月に一回、個別で飲みに連れていくんです。パワハラって言われたらどうしようって思うこともありますけど、それでもその子のことを知りたいから」
シャイだと自認する小林社長が、「家族みたいな存在」と思っている気持ちを言葉で伝えるより先に、行動で示そうとしている姿が伝わってくる。
資格取得支援も手厚い。電気工事士二種の受験費用は初回のみ会社負担。オフシーズンには業務時間内に勉強の時間も確保する。「二回目は出さない」という一発合格のルールは、裏を返せばそれだけ真剣に挑んでほしいという期待の表れだ。実際、もともと勉強が得意ではなかった大学生アルバイトが資格を取得し、その後大手メーカーの正社員になった実例もある。
危険を伴う電気工事では、安全管理だけは一切妥協しない。「感電して命を落とすこともある仕事。そこだけはしっかり締めています」という言葉に、人を預かる責任の重さを受け止めている社長の本音が滲む。
また、スタッフが空いた時間を使って周辺の分譲マンションにチラシを配布した際、実際に注文につながれば1件ごとにインセンティブが支給される仕組みもある。現場作業だけでなく集客にも関わり、自分の働きが会社の売上に直結する実感を持てる環境が整っている。
🌱 独立しても「仲間」のまま──S-plusが描く成長と働き方のビジョン
S-plusには「卒業」という文化がある。独立したいスタッフを引き止めず、笑顔で送り出す。そして独立後も協力業者として一緒に仕事ができる関係を維持する。現在、卒業した元スタッフを含む協力業者ネットワークは総勢20名規模にのぼる。
「来てくれた人は、何かしらの決断と勇気を持って来てくれているわけじゃないですか。だから、こっちも何かしら返してあげたい。独立したいなら応援する。でも変な辞め方はさせたくない。辞めた後も声をかけられる関係でいたいんです」
その言葉は建前ではない。卒業していったスタッフが今も協力業者として現場を支え、困ったときには声をかけ合える関係が続いている。人を大切にする文化が、仕事のネットワークそのものを育てている。
会社の成長ビジョンも明確だ。現在はエアコン工事が収益の柱だが、電気工事・給湯器工事を加えた複合的な事業体へ転換し、チームも現在の倍以上の規模を目指す。コミュニケーション力のある人材には、現場だけでなくマネジメントへのステップアップも視野に入れている。
「一緒に楽しくやりましょう、ワイワイいきましょう。強気に言えば──俺についてくれば後悔させません」
前職は問わない。建設業が初めてでも、キャリアに自信がなくても、覚悟さえあればここから始められる。エアコン工事という専門スキルを身につけながら、資格取得、独立、そして社内でのポジションアップと、自分でキャリアを切り拓いていける場所が、ここにある。
取材を通じて印象的だったのは、小林社長の「来てくれた人の決断をリスペクトする」という一貫した姿勢でした。厳しさと温かさを使い分けながら、人を育てることそのものを楽しんでいる社長のもとで働くイメージが、自然と湧いてくるインタビューでした。