建設業では人材不足への対応が大きな課題となっています。給与や休日といった待遇改善だけでなく、「働き続けたい」と感じられる職場環境づくりが企業には求められています。
そのような中、岐阜県の建設会社が取り組んだ「セルフケア」をテーマとした活動が注目を集めています。現場で働く職人の経験から生まれた商品を、高校サッカー部へ寄贈するという一見ユニークな取り組みですが、その背景には建設業の未来につながる重要な考え方がありました。
現場で生まれたセルフケアという新しい価値
『今回の取り組みでは、単に商品を届けるのではなく、「頑張り続けるためには、自分を労わり整える時間も必要」という現場で育まれた考え方を、現場と同じように炎天下で活動する高校生アスリートへ届けました。』
寄贈式の様子(左から、県立岐阜工業高校サッカー部監督・栗田様、県立岐阜工業高校校長・堀様、県立岐阜工業高校サッカー部キャプテン、三気建設・工事部社員(県立岐阜工業サッカーOB)、三気建設代表・杉山(県立岐阜工業サッカーOB))
引用元:三気建設株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
この取り組みは、三気建設株式会社がプロデュースするブランド「主守手(しゅしゅしゅ)」によるものです。同社は岐阜県立岐阜工業高等学校サッカー部へ、主守手スキンケアシートなどを寄贈しました。
商品を届けること自体が目的ではなく、「自分を労わることも仕事や競技を続けるためには重要」という考え方を伝えることが大きな狙いとなっています。
我慢する時代から自分を整える時代へ
建設現場では長年、「多少の暑さや疲労は我慢するもの」という考え方が根付いていました。しかし近年は熱中症対策の強化だけでなく、メンタルヘルスや健康経営への関心も高まり、「体調を整えながら働くこと」が生産性や安全性につながるという考え方へ変化しています。
今回紹介された主守手スキンケアシートも、現場で実際に働く若手職人の「日焼け」「砂ぼこり」「汗による不快感」といった悩みから開発された商品です。 建設会社自身が現場の課題を製品化し、それを社会へ発信している点は、企業ブランディングとしても非常に興味深い事例といえるでしょう。
若手世代の価値観は確実に変化している
今回の寄贈式では、高校生から「こういうのがほしかった」「普段から使っているので嬉しい」といった感想が寄せられました。 スキンケアは以前まで女性向けという印象を持たれることもありましたが、現在では男女を問わず身だしなみやセルフケアの一つとして定着しています。
建設業界でも若い世代ほど、自分自身の健康や身だしなみに対する意識は高くなっています。 企業側がこうした価値観を理解し、「現場だから仕方ない」で終わらせない姿勢を示すことは、採用活動や定着率の向上にも大きく影響する可能性があります。
引用元:三気建設株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
セルフケアは人材定着にもつながる
建設業では、給与や休日だけでなく、「働き続けやすい環境」が企業選びの重要なポイントになっています。今回のように、社員の健康や快適さを考えた取り組みは、福利厚生の充実や会社への信頼感にもつながります。
また、「会社が自分たちを大切にしてくれている」と感じられる環境は、仕事への意欲や定着率の向上にも効果が期待できます。暑さ対策だけでなく、日々のセルフケアを支援することも、これからの現場づくりでは重要な視点といえるでしょう。
採用活動でも企業の魅力になる
若い世代は、仕事内容だけでなく、会社の雰囲気や社員を大切にする姿勢も重視しています。今回のような地域との交流や健康を支える取り組みは、企業イメージの向上だけでなく、採用活動にも良い影響を与えます。
人材不足が続く建設業だからこそ、「働きやすい会社」であることを積極的に発信することが、他社との差別化につながるでしょう。
まとめ
三気建設株式会社の取り組みは、スキンケア用品の寄贈だけでなく、「自分を労わることも仕事の一部」という新しい価値観を発信した事例です。
社員の健康を支える文化づくりは、安全性や生産性の向上だけでなく、人材採用や定着にもつながります。これからの建設業では、こうした取り組みが企業の魅力を高める重要な要素になっていくでしょう。
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