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建設会社の採用で、「うちには特別な魅力がない」と感じていないでしょうか。大きな福利厚生や華やかなオフィスがなくても、採用で伝えられる魅力はあります。むしろ、毎日の仕事の中では当たり前すぎて、会社側が魅力だと気づいていないことがあります。
採用では、会社が自分たちをどう評価しているかより、求職者が「ここで働く自分」を具体的に想像できるかが重要です。だからこそ、「普通ですよ」で終わらせず、普段の現場にある当たり前を言葉にすることが、求人情報を見直す第一歩になります。
例えば、
*現場が終わった後に新人へ声をかける
*分からないことがあれば、先輩が一緒に確認する
*道具の使い方を教える時間がある
*資格取得に必要な費用を会社が支援する
*現場ごとに休憩の取り方を決めている
会社側からすれば、「どこでもやっていること」に見えるかもしれません。しかし、仕事を探している人には、その情報が会社選びの判断材料になります。
特に建設業は、仕事内容を外から想像しにくい仕事です。「建設現場で働きます」だけでは、職場の雰囲気や新人への接し方まで伝わりません。そこで、当たり前の行動を具体的な言葉に置き換えることが大切です。
採用ページでよく使われる「アットホームな職場」という表現は、便利な一方で具体性がありません。読み手によっては、「実際にはどんな職場なのだろう」と疑問が残ります。
例えば、「先輩が優しく教えます」だけでなく、「入社後は担当する先輩を決め、最初は道具の名前や置き場所から確認する」と書けば、働く場面が見えてきます。
「相談しやすい会社」なら、「分からないまま作業を進めず、現場監督に確認することを歓迎している」と表現できます。「残業が少ない」なら、単に数字を書くのではなく、「作業終了後の片付けと翌日の準備をしてから退勤する」といった仕事の流れを示す方法もあります。
採用で大切なのは、会社を大きく見せることではありません。実際に行なっていることを、求職者が理解できる形にすることです。
自社の魅力が思いつかない場合は、経営者ではなく新人の目線で一日を振り返ってみましょう。
「朝は誰に声をかけるのか」「現場に着いたら何を確認するのか」「分からないことは誰に聞くのか」「昼休みはどう過ごすのか」「仕事が終わったら何をするのか」。この順番で書き出すだけでも、求人に使える情報が見つかります。
さらに、「入社前に知っておいてほしいこと」も有効です。例えば、屋外作業が多い、朝が早い、最初は道具の名前を覚えることから始まるなど、良い面だけでなく現実も伝えます。
これは応募者を減らすためではありません。仕事内容を理解したうえで応募してもらうことで、入社後の「思っていた仕事と違った」というズレを小さくすることにつながります。
会社の魅力を考えるとき、経営者や採用担当者だけで話し合うと、似たような言葉にまとまりやすくなります。そこで、実際に現場で働く職人や若手社員にも聞いてみましょう。
質問は難しくありません。「この会社に入って良かったと思ったことは?」「新人の頃、助かったことは?」「他社の人に驚かれたことは?」と聞くだけでも十分です。
例えば、「雨の日は早めに資材を片付ける」「忙しい日でも新人への確認時間をなくさない」「資格試験の前には先輩が勉強方法を教える」といった回答が出れば、それは立派な採用情報です。
大切なのは、会社が自慢したいことと、社員が魅力だと感じることは同じとは限らないという点です。現場の声には、求人担当者だけでは見つけにくい魅力が隠れている可能性があります。
「うちは普通の会社だから」と考えたときこそ、具体的な事実を並べてみましょう。
「先輩が教える」ではなく「誰が、いつ、何を教えるのか」。「休みを取りやすい」ではなく「休暇の相談を誰にするのか」。「資格を応援する」ではなく「どのような支援をしているのか」。
このように抽象的な魅力を、具体的な行動へ変換すると、求人情報は一気に分かりやすくなります。
採用は、会社を飾る作業ではありません。普段の仕事を見直し、「自分たちは何を大切にしているのか」を言葉にする作業でもあります。特別な制度がなくても、日々の仕事に人を大切にする工夫があれば、それは伝える価値のある魅力です。
建設会社の採用で必要なのは、「特別な会社」に見せることではありません。「普通ですよ」と流していた習慣の中から、働く人にとって価値のあるものを見つけることです。
まずは新人の一日を振り返り、現場の社員にも話を聞いてみましょう。会社の魅力は、特別な場所ではなく、毎日の当たり前の中にあります。
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