記事を読み込み中です
現場ではどんな判断もテキパキこなし、職人たちから厚い信頼を寄せられる。そんな頼れる社長が、事務所のドアをくぐった瞬間、別人になる——。
「あれ、ペンどこやった?」「書類、どこに置いたっけ?」と、さっきまで手にしていたはずのものが見当たらない。思い当たる節はありませんか?
今回は、建設会社の中小企業経営者なら思わず苦笑いしてしまう「社長あるある」をご紹介します。
建設業の社長あるあるの中でも、殿堂入りエピソードといえば「電話しながらスマートフォンを探す」でしょう。取引先と通話中に「ちょっと待って、今スマホがなくて……」と言いかけて、ふと我に返る。耳に当てているのがそのスマホである、というオチです。笑い話のようですが、現場から事務所に戻った直後の慌ただしさや、次々とかかってくる電話対応の中では、実際によくある話です。
これは「やることが多すぎる」社長の勲章でもありますが、同時に思考のリセットができていないサインでもあります。現場モードのまま事務所に入ると、「次に何をすべきか」の切り替えが追いつかず、目の前のものに意識が向かなくなるのです。
※画像はイメージです
次によく聞くのが、「整理したのに見つからない」というパターンです。「たしかにあの辺においたはず」「先週きれいにしたのに」——そう言いながら、山積みになった書類をひっくり返している社長は少なくありません。
問題は、「整理した」というのが「とりあえず積み直した」に過ぎないことが多い点です。見積書、請求書、納品書、下請け会社からのFAX……種類もバラバラなまま「机の上が片付いた」状態で安心してしまい、次に探すときには「あれ、どこ?」となる。心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
現場仕事の合間に「これはあとで」と積み上げた書類が、週末になると小山のような存在感を放つようになります。「あとでやる」という判断はその瞬間は正しいのですが、それが繰り返されると、重要な書類が埋もれてしまい、対応漏れや期限切れにつながることもあります。
補助金の申請書類、保険の更新通知、自治体からの案内……これらは期限付きのものが多く、「あとで」が命取りになるケースもあります。とくに補助金・助成金の書類は、一度見逃すと次の公募まで待たなければならないこともあります。
朝礼で「5S(ごエス:整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5つの職場環境改善活動)の徹底を!」と伝えた翌日、自分の机の上にはコーヒーのカップ、昨日のFAX、どこからか来たボールペン2本、外したままのヘルメットのあごひも——。これが「社長あるある」の中でも特に笑えて、笑えないエピソードです。
従業員に整理整頓を求めながら、自分の机だけは「別ルール」で運用されている。これは社長が悪いというより、「現場仕事と事務仕事のどちらも抱えている」中小建設業の社長が陥りやすい構造的な問題です。
現場に出ていれば、事務所のデスクワークは必然的に後回しになり、書類が積み上がっていく……この悪循環は、多くの社長が経験していることでしょう。
※画像はイメージです
ここで少しだけ、実用的な話をします。「探し物が多い社長」に共通するのは、置き場所が決まっていないことです。難しい仕組みは必要ありません。机の上に次の3つのゾーンをつくるだけで、驚くほど変わります。
「未処理」ゾーン:届いた書類・確認待ちのものはここだけに置く
「対応中」ゾーン:今週中に動かすものをまとめておく場所
「完了」ゾーン:処理済みのものを一時保管し、週末にまとめてファイリング
これだけです。百円ショップの仕切りトレーでも十分です。大切なのは「どこに何があるかを、自分が知っている」という状態をつくること。社長に必要なのは、もう一人の自分ではなく、書類の置き場所を決めることかもしれません。
また、スマートフォンはデスクの「充電専用スペース」に必ず戻す習慣をつけるだけで、「スマホどこ?」問題はほぼ解決します。シンプルですが、これが案外できていない社長は多いです。
現場では誰よりも頼りになる社長が、事務所では探し物に追われている——このギャップは、現場と事務仕事を一人でこなす中小建設業の社長ならではの奮闘の証です。
笑い飛ばしながらも、小さな整理の工夫を取り入れることで、毎日の「あれ、どこ?」が減り、大切な書類の見落としも防げます。まずは机の上に3つのゾーンをつくるところから、今日始めてみましょう。
事務作業の効率化と同様に、協力会社の確保や人手不足の解消も、早めに手を打つことが大切です。探し物だらけになる前に、無料の建設業向けマッチングサービス『建設円陣』にご登録ください(緑のバナーをクリック)。
➡関連記事:因幡電工が会員サイト公開、選定業務のIT活用で現場負担を軽減
お問い合わせフォームを読み込んでいます。お問い合わせページもご利用いただけます。
お問い合わせフォームを読み込み中です「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。