記事を読み込み中です
仙台市が、七北田公園の仙台スタジアムと公園西側の一部エリアについて、民間活力の導入に向けた検討を進めています。市は令和9年度に事業者公募を予定しており、その前段としてマーケットサウンディング(マーケットサウンディングとは:事業者公募の前に、行政が民間事業者と個別に対話し、事業条件や参画意欲を聞き取る市場調査)の参加者を募集中です。
結論からいえば、スタジアムの改修と運営を民間がまとめて担う、25年程度の長期事業が想定されています。地域の建設会社にとっても注目の案件です。
市の事業概要によると、仙台スタジアムは平成9年(1997年)6月に開業した2万人規模のフットボール専用スタジアムです。資料ではスタジアムエリアの課題として、老朽化、観戦体験・ホスピタリティの不足、非興行日の活用、高架による公園西側との分断が挙げられています。
こうした課題に対して市が示したのが、スタジアムへのRコンセッション(コンセッションとは:施設の所有権を自治体に残したまま、運営権を民間事業者に設定する方式。本件では民間事業者が老朽化改修とバリューアップ改修を一体的に行ない、改修と運営を担う形が想定されています)の導入案です。利用料金制を採用し、市は運営権の設定や指定管理者の指定、サービス対価の支払いなどを担う案です。
一方、公園西側では設置管理許可(設置管理許可とは:公園管理者が、民間事業者による公園内での施設の設置・管理を認める仕組み)に基づき、民間事業者が施設を整備・運営し、市へ使用料を支払う形が想定されています。
区分 |
仙台スタジアム |
公園西側(一部エリア) |
|---|---|---|
|
事業手法 |
Rコンセッション(利用料金制) |
設置管理許可 |
|
民間事業者の役割 |
老朽化改修とバリューアップ改修を一体的に実施し、改修・運営を担う |
民間施設を整備・運営し、市へ使用料を支払う |
|
想定される機能 |
VIPルーム・ラウンジ、座席・演出設備の改善、公園西側との動線改善など |
カフェ・レストラン、屋内遊び場、ドッグランなど |
出典:仙台市ウェブサイト(https://www.city.sendai.jp/koen-rikatu/nanakita_marketsounding2.html)の資料をもとに作成
対象となる施設の規模を整理します。
・七北田公園:面積23.7haの総合公園(平成2年開園、平成9年6月全面供用)
・仙台スタジアムの延床面積:28,193㎡
・収容人数:19,526席
・利用者数:235,902人(令和7年度)
・最寄り駅:市営地下鉄南北線の泉中央駅
改修の方向性として、スタジアムではVIPルーム・ラウンジの整備、座席や演出設備の改善、老朽化改修、公園西側との動線改善、コンコース・観客席の平時の市民開放などが示されています。公園西側の民間施設では、カフェ・レストラン、屋内遊び場、ドッグランなどが検討対象です。
なお、野球場やテニスコートがある公園東側は事業範囲外で、市が別途改修する方針です。
事業概要に示された今後のスケジュール案は次の通りです。
・令和9年度前半:実施方針・要求水準書(要求水準書とは:発注者が事業者に求める性能やサービスの水準を示した書類)(案)の公表
・令和9年度後半:入札公告
・令和10年度前半:提案書提出、落札者決定
・令和10年度後半:事業契約締結、開業準備
・令和11年4月〜令和35年度:事業期間
事業期間は改修を含めて25年程度を想定(今後精査)しています。いずれも現段階の案で、変更の可能性がある点に注意が必要です。
時期 |
内容 |
|---|---|
|
令和8年11月11日・12日 |
サウンディング(個別対話) |
|
令和9年度前半 |
実施方針・要求水準書(案)の公表 |
|
令和9年度後半 |
入札公告 |
|
令和10年度 |
落札者決定、事業契約締結、開業準備 |
|
令和11年4月〜令和35年度 |
事業開始(改修を含め25年程度を想定) |
※現段階の案であり、変更の可能性があります。
出典:仙台市ウェブサイト(https://www.city.sendai.jp/koen-rikatu/nanakita_marketsounding2.html)の資料をもとに作成
今回のサウンディングは、本事業への参画に関心を持つ民間事業者が対象で、複数事業者によるグループ参加も可能です。主な日程は以下の通りです。
・参加申込期限:令和8年10月28日(水)17時
・個別対話の日時・場所の通知:10月30日(金)まで
・事前回答シートの提出期限:11月6日(金)17時
・個別対話:11月11日(水)・12日(木)のいずれか(各日8時30分〜17時30分のうち1時間程度)
対話は一対一の非公開形式で、仙台市役所二日町第五仮庁舎での対面かオンラインで行なわれます。対話項目は、施設計画の方向性、概算事業費・収支、事業スキーム、公募条件、事業スケジュール、参画意欲などです。希望者には仙台スタジアム長寿命化計画(案)などの開示資料も配付されます。
ただし、参加費用は全額事業者負担で、参加しても今後の事業者選定で優位になることはないと明記されています。結果概要は後日、市のホームページで公表されます。
代表企業となる規模でなくても、できる準備はあります。
1つ目は、情報を継続して追うことです。サウンディングの結果概要や、令和9年度前半に予定される実施方針・要求水準書(案)を確認しましょう。
2つ目は、自社の得意分野を棚卸ししておくことです。今回の資料では、スタジアムの老朽化改修や座席・演出設備の改善、公園西側のトイレ改修、遊具更新、水遊び場、花壇・植栽の維持向上など、幅広い機能が方向性として挙げられています。
3つ目は、他社とのつながりづくりです。グループ参加が認められている通り、長期の官民連携事業では他社とチームを組む視点が欠かせません。
※画像はイメージです
七北田公園の官民連携事業は、令和9年度の公募、令和11年4月の事業開始に向けて動き出しています。今のうちから情報収集と体制づくりを進めておくことが、地域の長期的な商機をつかむ近道になるはずです。
七北田公園・仙台スタジアムの25年規模の官民連携事業に備えたチームづくりや協力会社探しには、無料の建設業向けマッチングサービス『建設円陣』へのご登録をおすすめします(緑のバナーをクリック)。
出典:七北田公園(仙台スタジアム及び公園西側一部エリア)の民間活力導入に向けたマーケットサウンディングを実施します(仙台市)(https://www.city.sendai.jp/koen-rikatu/nanakita_marketsounding2.html)をもとに作成
➡関連記事:【2026年改定】国公立病院がPFI重点分野に!中小建設業の商機と官民連携の備え
お問い合わせフォームを読み込んでいます。お問い合わせページもご利用いただけます。
お問い合わせフォームを読み込み中です「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。