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建設現場では、工事の開始日や作業内容だけでなく、職人の応援、資材搬入、現場確認、打ち合わせなど、複数の予定を同時に管理する必要がある。ところが、予定を紙の工程表や個人の手帳、電話やメッセージだけで共有していると、「変更を知らなかった」「最新版が分からない」といった行き違いが起こりやすい。
そこで活用したいのがGoogle カレンダーである。現場ごとにカレンダーを分け、関係者と共有すれば、事務所と現場の予定をスマートフォンやパソコンから確認できる。大掛かりなシステムを導入する前に、まず予定の見える化から始めたい中小建設業に向いた方法の一つだ。
たとえば、A現場では月曜日に職人が入り、水曜日に資材搬入、金曜日に元請との打ち合わせがあるとする。これを現場責任者だけが把握していると、急な変更が発生した際に事務担当や社長、応援に入る職人への連絡が増える。
Google カレンダーなら、現場ごとに共有用のカレンダーを作成し、予定を登録できる。Googleの公式ヘルプによれば、カレンダーは特定のユーザーやグループと共有でき、相手に「予定の変更」などの権限を設定することも可能である。共有されたカレンダーは、各自のカレンダー上で確認できる。
おすすめは、会社全体の予定を一つに詰め込むのではなく、「○○邸」「△△改修工事」のように現場単位でカレンダーを作る方法である。
予定名には「資材搬入」「現場確認」「左官工事」など、ひと目で内容が分かる言葉を入れる。場所には現場住所、説明欄には搬入時間や注意事項、担当者などを記載しておけば、電話で確認する手間を減らしやすい。
また、全員に編集権限を与える必要はない。閲覧中心の人と予定を変更する人を分けることで、意図しない変更を防ぎやすくなる。
Google カレンダーでは共有相手ごとに権限を設定できるため、社長は管理、現場監督は変更、職人は閲覧といった運用も検討できる。
現場では、予定変更が事務所に戻ってから分かるケースも少なくない。Google カレンダーは予定をパソコンだけでなくモバイル端末から作成できるため、現場で決まった変更をその場で登録しやすい。
ただし、共有設定の編集はパソコンから行なう必要がある。最初の設定は事務担当や管理者が事務所で行ない、その後は現場担当者がスマートフォンで予定を確認・更新する、と役割を分けると導入しやすい。
現場情報を扱う以上、誰に何を見せるかは重要である。Googleの公式ヘルプでも、カレンダー共有時には表示範囲や権限を指定できると案内されている。
特に一般公開は、社内の現場予定を共有する目的では通常必要ない。 また、予定への共有リンクは、リンクを知っている人が予定の詳細を確認できる場合があるため、信頼できる相手に限定して扱う必要がある。
※画像はイメージです
いきなり全現場を移行する必要はない。まずは一つの現場を選び、「工程変更」「資材搬入」「打ち合わせ」「職人の応援」など、連絡が発生しやすい予定だけを登録する。
1〜2週間使ってみて、誰が入力するのか、どこまで詳細を書くのかを決めればよい。 紙の工程表を完全になくすことが目的ではない。重要なのは、現場と事務所が「今の予定」を同じ情報で確認できる状態をつくることである。
Google カレンダーは、その第一歩として比較的取り入れやすいツールといえる。
現場スケジュールの共有は、特別なIT知識がなくても始められる。Google カレンダーを現場別に整理し、権限を適切に設定すれば、予定変更の伝達漏れや確認の手間を減らすことにつながる。
まずは一つの現場から試し、自社に合う運用方法を見つけていきたい。
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