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「国の話は自分たちには関係ない」——そう思っていませんか?
令和8年6月24日、政府は総理大臣官邸で「令和8年第8回経済財政諮問会議・第5回日本成長戦略会議の合同会議」を開催しました🏛️。そこで明らかになったのは、戦略17分野の官民投資額として 2040年度までの累計で370兆円超 を見込むという、かつてない規模の成長戦略です。
この数字、実は建設業・土木業の中小企業にとっても、完全に他人事ではありません。政府の成長戦略の中に、建設・防災・インフラ整備に直結する分野が明確に位置づけられているからです。今回はその中身を、現場目線でわかりやすく解説します💡
政府が定めた「戦略17分野」は、フィジカルAI、量子コンピュータ、造船、防災技術、資源・エネルギー安全保障・GX(グリーントランスフォーメーション)、航空・宇宙、港湾ロジスティクスなど多岐にわたります。
🔑 建設業への影響が特に大きい分野として注目したいのが、「防災技術」 と 「フィジカルAI」 の2つです。
防災技術への投資は2030年度までに 2.6兆円 が見込まれており、さらに第1次国土強靱化実施中期計画に基づく30年度までの官民合わせた投資額は おおむね20兆円強 が想定されています。経済波及効果は 14.5兆円 と試算されています。デジタル新技術を活用した防災技術を「事前防災・災害対応・復旧・復興」の各フェーズに実装させる方針で、技術開発や実証事業が積極的に後押しされます。
フィジカルAI(物理空間で動くAI・ロボット)については、2040年度までに 10.5兆円 の官民投資が見込まれています。注目すべきは「災害対応や建設・土木など公共調達分野で先行導入し、需要を創出する」と明記されている点⚡。建設・土木の公共工事がAIロボット導入の先端フィールドと位置づけられており、経済波及効果は 144.4兆円 という試算も出ています。
出典:内閣官房ホームページ(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai5/gijishidai.html)
今回の成長戦略の規模感を整理すると、以下のようになります🔢
主要な製品・技術等ごとの投資額は、クラウド・データセンター+蓄電池が 3.2兆円(35年度まで)、洋上風力が 5.1兆円、次世代型太陽電池(ペロブスカイト太陽電池を含む)が 4.1兆円(40年までに約20ギガワットの導入目標)などです。フィジカルAI分野はさらに、関連する半導体と合わせると 78.5兆円 もの官民投資規模になります。
また、今回のロードマップ策定に向けて、17分野それぞれにワーキンググループが設置され、有識者や産業界などのべ 186名 が参加、合計 54回 もの議論が行われました。省庁担当者たちが100名近くの民間企業からヒアリングを重ねた分野もあるとされており、単なるお題目ではなく実態を踏まえた計画であることがわかります。
成長戦略を果敢に実行した場合の経済試算では、2040年には国内民間設備投資額は年間 230兆円、GDPは 1,100兆円 に迫る成長が実現できるとされています📈。
出典:内閣官房ホームページ(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai5/gijishidai.html)
今回の発表で、特に中小・地方の建設業者が注目すべきは 「地域未来戦略」 です。
地域未来戦略は3つの類型から成ります。戦略産業に関連する企業の大規模投資を起点として産業クラスターを形成する「戦略産業クラスター計画」、都道府県が主体となって形成する「地域産業クラスター計画」、そして市町村や都道府県が農水産業・食品加工業・観光・スポーツビジネス・伝統工芸品などの地域資源を活用した産業発展を促す「地場産業成長プラン」です。
🗓️ 来月(令和8年7月)には、半導体・次世代船舶・ロケット射場などの「戦略産業クラスター計画」と「地域産業クラスター計画」の 第一弾 の計画公表が行われます。自社の地域でどのような産業クラスターが計画されているか、要チェックです。
また、産業クラスター形成に必要な鉄道・造船ドック・ロケット射場のような 民間クラスター拠点の整備 や、17の戦略分野を支える サプライチェーン投資 についても、既存予算とは別枠で大胆に進める方針が示されました。地域のインフラ整備・施設建設の受注機会が増える可能性があります🏢
出典:内閣官房ホームページ(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai5/gijishidai.html)
予算面での変化も、建設業の経営者は見逃せません😤。
高市内閣は「補正予算は緊要性の高いものに限定し、恒常的施策については原則、当初予算で措置する」という方針を掲げました。これにより、発注機関の予算執行の 予見可能性が高まる ことが期待されます。今まで「補正予算待ち」で年度後半に仕事が集中しがちだった公共工事の発注スケジュールが改善される可能性があります。
また、「国の中堅・中小企業向け設備投資補助金」や「人材育成支援策」に 地域未来枠 を設ける検討が進んでいます。地域未来交付金の拡充により、地方自治体が主体的に行う 投資促進・販路拡大支援・経営力向上のためのソフト支援策 も強化される見込みです。これらを活用することで、設備投資や採用・育成の経費を補助金でカバーできる機会が増えるかもしれません。
さらに、予算編成の抜本改革として導入される 「強く豊かな日本」投資枠(いわゆるシーリングなし枠)により、成長力強化に資する分野への予算が複数年度にわたって計画的に確保される見通しです。単年度で動く補助金・支援策よりも、長期で安定した投資計画が立てやすくなります📅。
出典:内閣官房ホームページ(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai5/gijishidai.html)
今回の政府発表を整理すると、中小建設業にとってのキーポイントは以下の通りです。防災技術・国土強靱化関連の官民投資は2030年度までに2.6兆円〜20兆円強規模で推進されます。フィジカルAI・建設ロボットの「公共調達分野での先行導入」が明記されており、公共工事でのDX・機械化が後押しされます。地域未来戦略の3類型により、地域のインフラ整備や産業クラスター関連の建設需要が拡大する可能性があります。そして補助金・人材育成支援策に「地域未来枠」設置が検討されており、中小企業にも恩恵が及ぶ見込みです。
政府の大方針が変わるタイミングは、中小建設業が先手を打つ絶好のチャンスでもあります🔥。まずは今月〜来月の続報(地域クラスター計画の第一弾公表)に注目しながら、自社の強みをどの分野に活かせるか考えてみましょう!
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出典:「経済財政諮問会議・日本成長戦略会議合同会議」(内閣官房ホームページ)(https://www.kantei.go.jp/jp/105/actions/202606/24keizai_seichyou.html)をもとに作成
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「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。