経済産業省・資源エネルギー庁は2026年7月14日、脱炭素電源への投資を後押しする「長期脱炭素電源オークション」制度について、洋上風力発電事業者向けの収入保証を大幅に引き上げる方針を示しました⚓️。
再エネ海域利用法に基づき既に事業者が選定されている案件についても、新たにこの制度へ参加できるようにする案が浮上しており、洋上風力を巡る国の支援体制は大きな転換点を迎えています🌊。
収入保証の上限価格はどこまで上がるのか
長期脱炭素電源オークションは2023年度に始まった入札制度で、落札した電源事業者は原則20年間、固定費水準の容量収入を得られる仕組みです💰。投資回収の見通しが立てにくいという再エネ事業者の悩みに応えるため、長期の収入を保証することで新規投資を促す狙いがあります。
資源エネルギー庁の資料によると、洋上風力の上限価格は第3回入札時点で18円/kWhでしたが、第4回入札では31.9円/kWhを基準に試算されました📊。これをエリアごとの容量価格(円/kW/年)に換算すると、北海道54万5,569円、東北40万8,857円、東京47万7,137円、中部39万657円、北陸54万8,446円、関西40万3,179円、中国55万8,286円、四国34万5,220円、九州70万1,172円となり、最も高い九州エリアは最も低い四国エリアの約2倍の水準です。
出典:「長期脱炭素電源オークションについて」(資源エネルギー庁)(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/stable_power_supply_wg/pdf/004_04_01.pdf)
なぜここまで支援を拡大するのか
背景にあるのはインフレや金利上昇による建設コストの増加です⚡。資源エネルギー庁の資料でも「直近の公募の上限価格(18円/kWh)をベースに設定すると、応札が見込まれない懸念がある」と明記されており、コスト増が事業者の応札意欲そのものを左右しかねない状況がうかがえます。
同日開催の洋上風力促進ワーキンググループ(第44回)では、発電コスト検証における洋上風力の発電コストが30.9円/kWhであること、業界団体が想定する事業コストが30円/kWh台半ばであることなどを総合的に勘案し、30円/kWh程度までを優先的に案件形成を進める目安とする方針も示されました🔧。
出典:「長期脱炭素電源オークションについて」(資源エネルギー庁)(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/stable_power_supply_wg/pdf/004_04_01.pdf)
既に選定済みの案件も対象に、山形県遊佐町沖のケース
今回の資料では、再エネ海域利用法に基づく公募のうち、第2・第3ラウンドで選定された「ゼロプレミアム案件」について、バランシングコスト相当分のFIP交付金を放棄することを前提に、長期脱炭素電源オークション(第4回入札以降)への参加を認める案が示されました📋。
対象となる案件の一つが山形県遊佐町沖です。この海域は45.0万kW規模、供給価格3円/kWh、運転開始予定は2030年6月で、丸紅、関西電力、BP Iota Holdings Limited、東京瓦斯などで構成される企業連合が事業者として選定されています。ただし、この措置は黎明期にある第2・第3ラウンド事業のみを対象とし、次回以降の公募案件には適用しない方針も明記されています。
建設業にとっての意味とこれから
洋上風力発電所の建設には、基礎工事や港湾整備、海底ケーブルの敷設工事など、大規模な土木・建設工事が欠かせません🏗️。収入保証の仕組みが安定すれば、事業者にとって投資判断がしやすくなり、結果として関連する建設・土木工事の発注が継続的に生まれる可能性があります。
一方で、上限価格や制度適用の詳細は今後の会合でさらに議論される予定です。地域の建設会社や海洋土木に関わる事業者は、今回示された制度の方向性を把握しつつ、今後の公募スケジュールや価格動向を継続的にチェックしておくことが大切です👀。
まとめ
洋上風力はコスト増という逆風を受けながらも、国の制度面での後押しによって事業継続の道が探られています。建設業に携わる方にとっても、大規模プロジェクトの動向を知っておくことは、今後の受注機会を見極めるうえで欠かせません🔍。
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出典:「長期脱炭素電源オークションについて」(資源エネルギー庁)(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/jisedai_kiban/stable_power_supply_wg/pdf/004_04_01.pdf)をもとに作成






