記事を読み込み中です
「腰が痛いのは職人の宿命」「多少のしびれは気にしない」——そんなふうに痛みや不調を"当たり前"として放置していませんか?⚠️
建設業は、体を張って働く業界です。だからこそ、気づかないうちに体が悲鳴を上げ、深刻な職業病へと発展するリスクが高い現場でもあります。今回は、建設業に従事する方が特になりやすい職業病をまとめてご紹介。毎日の現場が、長く健康に続けられる現場になるように🏗️、ぜひ最後まで読んでみてください。
建設業の職業病といえば、まず外せないのが腰痛です。厚生労働省の調査でも、業務上疾病のなかで腰痛は常に上位を占めており、建設・土木業従事者は特に発症率が高いとされています。
重い資材の運搬や中腰姿勢での作業、狭所での無理な体勢など、腰への負担が積み重なることで慢性腰痛(慢性腰痛とは:3ヶ月以上続く持続的な腰の痛みで、神経や椎間板のダメージが原因となることが多い症状)や椎間板ヘルニア(椎間板ヘルニアとは:背骨の間にあるクッション組織が飛び出し、神経を圧迫する疾患)を引き起こすケースが多発しています。😓
🩹 予防のポイント:
・補助ベルト(腰部保護ベルト)を使用する
・重量物はできるだけ2人以上で運ぶ
・作業前後のストレッチを習慣化する
・アシストスーツ(アシストスーツとは:体の動作を機械的にサポートする装着型ロボット機器)の導入を検討する
振動障害とは、チェーンソーやグラインダー、コンクリートブレーカーなどの振動工具を長期間使用し続けることで発症する職業病です。正式には「レイノー現象」(レイノー現象とは:寒冷や振動などの刺激で指の血管が収縮し、指が白・青・赤と変色する症状)を伴う白ろう病とも呼ばれます❄️。
初期症状は「指先のしびれ」や「冬に指が白くなる」程度ですが、放置すると感覚が失われたり、指が動かなくなるほど重篤化することもあります。⚠️ 振動工具を扱う時間が1日数時間以上になる方は、特に注意が必要です。
🩹 予防のポイント:
・防振手袋の着用を徹底する
・振動工具の使用時間を適切に管理・記録する
・定期的な健康診断(振動健診)を受診する
・低振動型の工具への切り替えを検討する
じん肺(じん肺とは:粉じんを長期間吸入することで肺の組織が線維化し、呼吸機能が低下する慢性疾患)は、建設業の中でもトンネル工事・解体工事・研削作業などに従事する方に多く見られます。🏚️ コンクリートや石材、石綿(アスベスト)の粉じんを長年にわたり吸い込み続けることで発症します。
じん肺は一度発症すると完治が難しい疾患で、進行すると呼吸困難を引き起こします。特にアスベストを含む旧建材を扱う解体現場では、中皮腫(ちゅうひしゅ)のリスクも高まるため、絶対に軽視できません。😷
🩹 予防のポイント:
・防じんマスク(DS2規格以上)を正しく着用する
・粉じん作業場では散水・湿潤化を徹底する
・じん肺健診を定期的に受診する(法令上の義務あり)
・解体前にアスベスト含有調査を実施する
騒音性難聴(騒音性難聴とは:長期間にわたって強い騒音にさらされることで、徐々に聴力が低下する不可逆性の疾患)は、建設現場では見落とされがちな職業病のひとつです。🔊 コンクリートの削孔作業や杭打ち機、クレーンのアラーム音など、現場は日常的に85デシベルを超える騒音に満ちています。
耳の細胞は一度ダメージを受けると再生しません。「年のせいで耳が遠くなった」と思っていた症状が、実は職業性の難聴だったというケースも少なくありません。😰
🩹 予防のポイント:
・耳栓やイヤーマフを現場全体で着用を徹底する
・騒音レベルの高い作業は1日あたりの時間を制限する
・定期的なオージオメトリー検査(聴力検査)を受ける
・コミュニケーション用の骨伝導イヤホンの活用も有効
体への影響だけではありません。🧠 建設業の現場では、納期プレッシャーや長時間労働、人手不足による過重な責任が重なり、睡眠障害や適応障害・うつ病を発症するケースも増えています。
厚生労働省の「過労死等防止対策白書」でも建設業は製造業・運輸業と並んで過労死リスクが高い業種として挙げられており、精神疾患による労災認定件数も増加傾向にあります。「弱音を吐けない職人気質」が症状の発見を遅らせる一因にもなっています。😞
🩹 予防のポイント:
・ストレスチェック制度(ストレスチェック制度とは:従業員50人以上の事業所に義務付けられた、年1回の心理的負担度を調べる検査制度)を積極的に活用する
・現場での相談しやすい雰囲気づくり・上司の声かけを習慣化する
・勤怠管理ツールで残業時間を可視化し、過重労働を防ぐ
・産業医や外部のEAP(EAPとは:従業員支援プログラム。メンタルヘルス相談や生活上の問題解決を支援する企業向けサービス)を活用する
職業病の予防は、職人個人の努力だけでは限界があります。会社・経営者レベルでの仕組みづくりが不可欠です。✅
💡 会社が今すぐできる取り組み:
・定期健康診断に加え、特殊健診(振動・粉じん・騒音など)の受診機会を確保する
・KY活動(KY活動とは:危険予知活動。作業前に潜在するリスクをチーム全員で洗い出す安全管理の手法)に職業病リスクの視点を組み込む
・アシストスーツ・防振手袋・電動台車などの作業補助機器の導入を検討する(助成金の活用も可能)
・職業性疾病が疑われる場合は労災申請を躊躇なく行う
・厚生労働省の「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」(COHSMSとは:建設業向けの労働安全衛生を組織的に管理するシステム)の導入を検討する
腰痛・振動障害・じん肺・騒音性難聴・メンタル不調——建設業に従事する方がなりやすい職業病は、どれも「気づかないうちに進行する」という共通点があります。⚠️
「現場仕事はきついのが当たり前」という文化を少しずつ変え、健康に長く働き続けられる現場環境を作ることが、職人を守ることにも、会社の持続的な成長にもつながります。🌱
今日から、まず一つだけ——防具の着用を徹底する、定期健診を予約する、そんな小さな一歩から始めてみてください💪
本サイトについて、ご質問・ご相談がある場合は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
職業病のリスクを抱えながら働く職人・現場スタッフを守るためにも、協力会社との連携や人手確保は欠かせません。無理のない働き方ができる体制づくりのために、無料の建設業向けマッチングサービス『建設円陣』へぜひご登録ください(緑のバナーをクリック)。
➡関連記事:夏の現場は体だけでなく「目」も守る時代へ 建設業が見直したい紫外線対策のポイント
お問い合わせフォームを読み込んでいます。お問い合わせページもご利用いただけます。
お問い合わせフォームを読み込み中です「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。