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年末に向けて工事が立て込む時期は、近隣からの騒音・振動に関する苦情にも気を配りたい。こうしたなか、静岡県のスポンジ加工会社富士ゴム産業株式会社が、防音・吸音スポンジの専門通販サイトを公開した。現場の騒音・振動対策や住宅の防音施工に使える素材を、必要な分だけ調達しやすくなる動きである。
同社は創業65年のスポンジ加工の実績を持つ。プレスリリースでは、サイト開設について次のように発表している。
『各種ウレタンフォームやゴムスポンジの加工・販売を手がける富士ゴム産業株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役:宇佐美 裕之)は、住宅の生活騒音対策から録音スタジオ、工務店・建築現場、工場の機械騒音まで幅広く対応する防音・吸音スポンジの専門通販サイト「防音・吸音スポンジホームセンター」を公開いたしました。』
『施工しやすい複合材や下地用マット、耐候性に優れたゴム素材など、現場環境に応じた柔軟な組み合わせが可能です。』
『指定サイズへのカットや厚みの調整、複数素材を組み合わせた複合加工など、既製品では対応が難しいご要望にも柔軟に対応。個人のお客様から工務店・建設会社、製造業まで、幅広いニーズに合わせた防音・吸音材をご提案します。』
引用元:富士ゴム産業株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
建設工事に伴う騒音や振動は、近隣住民から寄せられる苦情の中でも大きな割合を占める。苦情が発生すると、工事の一時中断や作業時間の見直しを迫られるだけでなく、元請けや施主からの評価にも影響しかねない。
特に中小規模の現場では、大がかりな防音設備を用意することは難しい。そのため、手持ちの機械や資材の使い方を工夫し、音と振動を発生源で抑える視点が欠かせない。
まず効果を発揮しやすいのが防振材である。発電機やコンプレッサーなど振動を伴う機械の下に防振用のゴムマットを敷くことで、地面や床を伝わる振動を抑えやすくなる。
次に、隙間からの音漏れへの対策だ。耐候性に優れたEPDMなどのゴムスポンジは屋外でも劣化しにくく、仮設物の隙間をふさぐ用途にも使いやすい。
住宅の改修現場では、施主から防音の相談を受けることもある。在宅ワーク用の部屋に吸音材を施工して反響を抑える、室外機の下に防振材を設置するなど、提案できる場面は多い。必要な枚数だけを購入でき、寸法に合わせたカットにも対応する調達先があれば、材料ロスを抑えながら対応できる。
現場の騒音対策で押さえておきたいのが、騒音規制法と振動規制法である。指定地域内で行なうくい打ちや削岩機を使う作業などの特定建設作業については、敷地境界で騒音は85デシベル、振動は75デシベルを超えないことなどの基準が定められている。作業の時間帯や日数、日曜・休日の作業にも制限があり、作業開始前には市町村長への届出が必要となる。
また、住宅などに防音材を施工する際は建築基準法の内装制限にも注意したい。ウレタンフォームは一般に可燃性の素材であり、建物の用途や使用部位によっては、内装仕上げに一定の防火性能が求められる。製品の防火性能を確認したうえで使用箇所を判断する必要がある。
第一に、音の種類を見極めることだ。反響なのか、音漏れなのか、振動なのかによって、選ぶべき素材は吸音材、遮音材、防振材と異なる。
第二に、熱源や火気から離して使うことである。発電機の排気口付近や溶接作業の近くにスポンジ素材を置くことは避け、安全面を最優先に配置を考えたい。
第三に、専門の相談窓口を活用することだ。今回のサイトのように必要枚数の相談や特注加工に応じる調達先を把握しておけば、現場ごとの条件に合わせた素材をそろえやすくなる。
騒音や振動への配慮は、近隣との信頼関係を守り、工事を円滑に進めるための基本である。法令の基準を押さえたうえで、音の種類に合った素材を選び、安全に配慮して使うことが、現場の小さなトラブルを未然に防ぐ近道となる。
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