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朝晩の冷え込みが強まり、現場事務所や休憩所で暖房器具を使い始める時期になりました。昨シーズンまで問題なく動いていたストーブでも、保管中のほこりやコードの傷み、燃料の状態などを確認せずに使うのは危険です。
建設現場では、作業着や手袋、ウエス、段ボールなど燃えやすい物が近くに置かれがちです。暖を取る前に、器具本体だけでなく周囲の環境も点検しましょう。
製品評価技術基盤機構(NITE:製品事故の情報収集や注意喚起を行なう独立行政法人)が2025年に公表した資料によると、2020~2024年の5年間に通知された主な暖房器具の製品事故は596件でした。このうち、電気ストーブ・ファンヒーターと石油ストーブ・ファンヒーターによる事故が約8割を占めています。
事故の原因は、機器の故障だけとは限りません。暖房器具に衣類や布団が触れたり、周囲に置いた物が落ちてきたりすることでも火災につながります。
現場事務所では、濡れた手袋や作業着を乾かそうとしてストーブの近くに掛ける、電源コードを人が通る場所に伸ばす、といった使い方をしがちです。忙しい朝ほど、いつもの習慣を見直す必要があります。
※画像はイメージです
電気ストーブや電気ファンヒーターは、まず電源コードに亀裂や傷、硬化がないか、プラグが変形・変色していないかを確認します。差し込みが緩いコンセントや、ほこりがたまった場所も要注意です。
消費電力の大きい機器では、たこ足配線や容量を超える延長コードが発熱につながるおそれがあります。取扱説明書に従い、指定された電源環境で使いましょう。
本体に変形や変色がないかも確認し、転倒時に電源を切る機能がある機種は、説明書に沿って作動を確認します。コードを通路に横切らせないことも大切です。台車や工具で踏まれる場所、椅子の脚に挟まる場所を避け、安定した平らな場所に設置してください。
石油ストーブや石油ファンヒーターは、吸気口や本体周辺にたまったほこりを取り除き、給油タンクのふたが確実に閉まっているか、灯油が漏れていないかを確認します。燃料には新しい灯油を使い、昨シーズンから持ち越した灯油やガソリンを使用してはいけません。灯油とガソリンは容器の形が似ている場合もあるため、保管場所や容器の表示を確認し、誤給油を防ぎます。
地震などで本体が揺れた際に自動で消火する「対震自動消火装置」(揺れを感知して燃焼を止める安全機能)も、取扱説明書に記載された方法で確認しましょう。異常がある場合や、確認方法が分からない場合は無理に使わず、メーカーや販売店に相談してください。
暖房器具の周囲には、壁や棚、カーテン、紙類、梱包材、ウエス、作業着などを置かないでください。必要な離隔距離は機種によって異なるため、取扱説明書や本体表示を確認して守ります。
洗濯物や濡れた装備を暖房器具の上や近くで乾かすのも避けましょう。休憩所が狭い場合は、物の置き場を変える、器具の設置位置を見直すなど、周辺環境から改善します。
使用中は、外出や作業場所への移動、退勤の際に電源を切るルールを徹底します。石油暖房器具を使う場所では、製品の説明書に従って換気し、異臭や異音、煙、異常な熱さに気づいたら使用を中止してください。焦げ臭さやコードの異常がある場合は、無理に使い続けず、安全にできる範囲で電源を切り、メーカーなどへ相談します。
安全確認を担当者任せにせず、使い始めの日に「本体・コード・燃料・周囲」を複数人で確認し、点検した日を記録しておくと、確認漏れを防ぎやすくなります。現場の朝礼や休憩所の掲示で、暖房器具の置き場所と使用後の消火を共有しておくのも有効です。
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暖房器具を使い始める前には、電源コードや燃料の状態、消火機能、周囲の可燃物を確認することが大切です。
「去年使えたから大丈夫」と決めつけず、取扱説明書に沿った点検を行ないましょう。短い確認を習慣にすることが、現場で働く人と設備を火災から守る第一歩です。
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出典:製品評価技術基盤機構(NITE)「ストーブとの程よい距離感が大切です~『電気』『石油』暖房器具の事故を防ぐ4+1のポイント~」(https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2025fy/prs251030.html)
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