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設備点検や測量の現場では、人手不足と作業効率の両立が長年の課題となっている。高所作業や広範囲の測量を人力でこなすには限界があり、ドローンによる自動化がその解決策として注目を集めてきた。こうした中、国内のドローン業界で新たな動きがあった。
株式会社システムファイブは、DJI正規販売代理店として新型自動運用ドローンシステムの取り扱いを開始したことを発表した。同社は発表の中で、取り扱いを開始する経緯について次のように説明している。
『株式会社システムファイブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小川行洋)は、2026年10月14日(水)に発表されたDJIの新型自動運用ドローンシステム「DJI Dock 4」および「DJI Matrice 5TD」を、DJI正規販売代理店として取り扱いを開始いたしました。』
引用元:株式会社システムファイブプレスリリース(PR TIMES掲載)
なお発売日は未定であり、問い合わせを行った顧客には個別に連絡するとしている。建設業や点検業に携わる企業にとって、どのような点が業務改善につながるのか、具体的な機能を見ていく。
DJI Dock 4は、DJI Matrice 5TDと組み合わせて使用する自動運用ドックである。最大4本のバッテリーを収納し、着陸後のバッテリー交換から再離陸までを自動化することで、長時間にわたるドローン運用をサポートする仕組みが導入されている。
バッテリー交換に関しては、新たなホットスワップ機構が採用された点が特徴だ。機体が着陸すると、Dock 4がバッテリーを自動で交換し、約1分以内に交換を完了して再離陸できる。これにより、バッテリー交換による待機時間を削減し、長時間の自動運用における作業効率の向上が期待できるという。
さらに、Dockカバーの開閉速度も従来モデルから高速化され、約5秒で開閉する仕様となった。機体の離着陸にかかる時間が短縮されることで、よりスムーズな自動運用が実現される見込みだ。無人での連続稼働が求められる現場において、こうした時間短縮の積み重ねは業務全体の効率に直結する要素といえる。
DJI Matrice 5TDは、従来のMatrice 4Dシリーズの後継機として、点検・測量の両用途に対応する産業用ドローンである。サーマルカメラと測量カメラを1機種に統合し、カメラ性能や飛行性能、安全性能がさらに向上した点が特徴とされる。設備・インフラなどの点検から、測量・マッピングまで、用途に応じて幅広い業務に活用できる。
飛行性能については、1時間を超える飛行時間を実現したことが大きな進化点だ。長時間の飛行が求められる点検・測量業務において、1回の飛行でより広範囲をカバーすることが可能になる。また、3倍中望遠カメラと11倍望遠カメラを搭載し、最大176倍のハイブリッドズームに対応したことで、高所の設備や大型構造物など、対象物に接近することが難しい環境でも、離れた場所から対象物を大きく捉え、細部まで鮮明に確認できる。
安全面では、機体上部にLiDARによる障害物検知センサーが標準搭載された。周囲の障害物を検知することで、自動飛行をはじめとする様々な飛行環境における安全性の向上が図られている。加えて、サーマルカメラの赤外線解像度は1280px × 1024pxへ向上し、より高精細な赤外線画像の取得が可能となったことで、設備や構造物の温度状態を詳細に確認できるようになった。AIによる検知対象も大幅に拡充され、より高度な自動飛行・点検業務をサポートする構成となっている。
引用元:株式会社システムファイブプレスリリース(PR TIMES掲載)
今回取り扱いが開始された2機種は、設備点検や測量といった建設関連業務に従事する企業にとって、人手不足の解消と作業効率の向上を同時に図る手段として位置づけられる。バッテリー自動交換による待機時間の削減、長時間飛行による一度の作業範囲拡大、高倍率ズームや高精細赤外線画像による点検精度の向上は、いずれも現場の負担軽減に直結する要素だ。
とりわけインフラ点検や橋梁・プラントなど高所作業を伴う現場では、人がアクセスしにくい箇所の確認を自動運用ドローンに置き換えることで、安全性の確保と業務の省力化を両立できる可能性がある。発売日は未定とされているが、個別の問い合わせには順次対応するとされており、導入を検討する企業は早めに情報収集を進めておくことが望ましい。
自動運用ドック「DJI Dock 4」と産業用ドローン「DJI Matrice 5TD」は、点検・測量現場の省人化と効率化を同時に支える新たな選択肢となりそうだ。発売時期を見据えながら、自社の業務にどう組み込めるか検討しておきたい。
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