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実習前から始まる熱中症対策 専門学校の体験型授業に学ぶ現場の安全教育

実習前から始まる熱中症対策 専門学校の体験型授業に学ぶ現場の安全教育

現場と季節の知恵

建設現場では、年々厳しさを増す夏の暑さへの対応が重要な経営課題となっています。特に経験の浅い新人や実習生は、暑さへの順化が十分でないことから、熱中症のリスクが高いとされています。

そのため、現場に出る前から正しい知識と対処法を身につけることは、事故防止や安全管理の面で大きな意味があります。 こうしたなか、愛知県の専門学校で、企業実習を控えた学生を対象とした体験型の熱中症対策授業が開催されました。

講義だけではなく、現場環境を再現した実践的な内容が取り入れられており、多くの建設会社にとっても参考になる取り組みとして注目されています。

企業実習前に行なわれた体験型熱中症対策授業とは

『建設業界で22万人の研修実績を持つハタコンサルタント株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:降籏達生)は、2026年7月9日(木)、東海工業専門学校金山校(名古屋市中区)にて、土木・測量科の学生34名を対象とした「熱中症対策授業」を開催しました。

本授業は、8月に10日間の企業実習を控える学生たちの安全を守るため、現場で役立つ水分補給や応急処置をワークショップ形式で指導したものです。当日は、レインウェアを着用した現場の過酷な熱ごもり体験や、当社が開発した猛暑対策動画付き冷感ミスト『親方のひとふき』の体験会、現場救護シミュレーションなどを行い、学生たちは夏の屋外現場における自己管理の重要性を真剣に学びました。』

授業風景

引用元:ハタコンサルタント株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)

熱中症対策は「現場に出る前」の教育が重要

熱中症対策というと、ファン付きウェアや冷却グッズ、水分補給といった装備に目が向きがちです。しかし、それだけでは十分とはいえません。

実際の現場では、自分の体調変化に気付き、危険を早めに察知して行動できる知識や判断力も欠かせない要素です。 特に新入社員や実習生は、「まだ頑張れる」「迷惑をかけたくない」という気持ちから、体調不良を周囲へ伝えるタイミングが遅れるケースも少なくありません。その結果、軽い症状だったものが重症化する危険性もあります。

今回の授業では、暑さを座学で学ぶだけではなく、レインウェアを着用してスクワットを行ない、衣服内に熱がこもる状態を体感しました。このように実際の現場に近い状況を経験することで、「思っていた以上に危険だった」という実感につながり、安全意識の向上が期待できます。

また、熱中症が発生した場面を想定した救護シミュレーションでは、応急処置から通報までを実践形式で学習しました。知識だけで終わらせず、実際に行動できるよう訓練することは、建設現場でも十分参考になる取り組みといえるでしょう。

レインウェアを着用してスクワット

引用元:ハタコンサルタント株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)

企業でも応用できる安全教育のポイント

専門学校で行なわれた今回の授業は、決して教育機関だけの取り組みではありません。建設会社でも、新人教育や夏前の安全大会、安全衛生教育の一環として取り入れられる内容が多く含まれています。

例えば、WBGT(暑さ指数)の見方を共有することや、熱中症の初期症状を全員で確認すること、実際の作業服を着た状態で体を動かし暑さを体感することなどは、大きな設備投資をしなくても実施しやすい方法です。

さらに、熱中症が疑われる作業員を発見した場合の役割分担や連絡手順を事前に確認しておくことで、万が一の際にも落ち着いた対応につながります。

熱中症対策は「会社全体」で取り組む時代へ

近年は猛暑日が増加し、建設現場ではこれまで以上に熱中症対策の重要性が高まっています。ファン付きウェアや冷却用品を支給するだけではなく、作業開始前の体調確認や休憩時間の確保、水分・塩分補給のルールづくりなど、組織全体で安全管理を行なうことが求められています。

また、経験豊富な職人であっても、「自分は大丈夫」という思い込みが事故につながることがあります。新人だけでなく、ベテランも含めて定期的に熱中症対策を見直す機会を設けることが、現場全体の安全性向上につながります。

今回紹介したような体験型の教育は、「危険を知る」だけでなく、「危険を自分事として捉える」きっかけになります。実際に暑さを体感したり、救護手順を体験したりすることで、座学だけでは得られない学びが生まれます。

建設業では一人ひとりの安全意識が現場全体の安全を左右します。だからこそ、現場へ送り出す前の教育や、毎年夏前に実施する安全教育の質を高めることが重要です。

現場で今日から取り入れたい熱中症対策

今回の事例を参考に、中小建設会社でも実践しやすい取り組みとして、次のような内容が挙げられます。

・朝礼でWBGT(暑さ指数)を確認し、その日の作業内容を調整する。

・新人や実習生には、熱中症の初期症状や体調不良時の申告方法を具体的に伝える

・休憩場所や冷却用品、経口補水液などを事前に準備し、誰でも利用しやすい環境を整える

・万が一に備え、応急処置や119番通報までの流れを定期的に確認する

・夏本番を迎える前に、安全大会や社内研修で熱中症対策をテーマにした教育を実施する

こうした取り組みは特別な設備がなくても始められます。重要なのは、「暑さ対策は個人任せではなく会社全体で取り組むもの」という共通認識を持つことです。

※画像はイメージです

まとめ

愛知県で行なわれた専門学校の熱中症対策授業は、企業実習を控えた学生が安全に現場へ臨むための実践的な教育事例でした。暑さを体感するワークショップや救護シミュレーションなど、現場を想定した内容は、建設会社が実施する新人教育や安全衛生教育にも応用できるヒントが数多く含まれています。

厳しい暑さが続くこれからの季節は、設備や用品だけに頼るのではなく、「知識」「体験」「行動」を組み合わせた教育を継続することが、事故防止と安全な現場づくりにつながります。今年の夏は、自社の熱中症対策を改めて見直す機会にしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

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