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国土交通省は2026年9月9日、「高速道路での逆走対策に関する有識者委員会」(第9回)を開催し、高速道路の本線料金所32施設を新たに逆走対策の重点対策箇所(重点対策箇所とは:逆走事故や複数回の逆走が発生した施設など、優先的に対策を進める箇所として国交省が指定するもの)に加える方針を示しました。
これにより、これまで指定されていた188施設と合わせて、対策対象は大きく広がることになります📢。
今回追加されたのは、2025年までに逆走事案が発生した箇所や、直近で死亡事故が発生した箇所です。
資料では、八木山バイパス(下り)で篠栗本線料金所を起点とした逆走事故が発生し、衝突した大型貨物自動車の運転手1名が亡くなった事例が紹介されています。こうした重大事故の発生を受け、これまで手薄だった本線料金所という場所そのものにも、対策の網を広げる必要があると判断されたようです。

出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/reverse_run/doc09.html)
資料Ⅰによると、2011年から2025年までの逆走事案は累計3,171件にのぼり、2025年は297件と過去最多を記録しました。
このうち事故に発展したのは64件で、死亡事故1件、負傷事故15件、物損事故48件という内訳です。運転者の年齢層では65歳以上が全体の45〜46%を占めており、高齢ドライバー対策も引き続き大きなテーマとなっています。
また、逆走の開始箇所はIC・JCT(IC・JCTとは:高速道路の出入口や、路線同士が接続するジャンクションのこと)が全体の約7割を占め、料金所前後での発生も増加傾向にあります。
なお2025年の通報件数は946件(前年比96件増)に上り、逆走車両の確保率は31.4%まで高まっているとのことで、現場での発見・通報体制も少しずつ強化されているようです。
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/reverse_run/doc09.html)
既存の188施設については2025年11月14日に重点対策実施計画が公表されており、2026年8月時点で33施設・約18%が対策に着手済みです。今後は2026年度末までに51施設、2027年度末までに106施設、2028年度内には188施設すべての完了を目指すとされています。
実際に対策が完了した施設もあり、東北自動車道の黒磯板室ICでは、プレッシャーウォール(プレッシャーウォールとは:逆走車両に物理的な抵抗を与えて進入を防ぐ設備のこと)やウェッジハンプ(ウェッジハンプとは:路面に設けたくさび形の突起で、逆走時にタイヤへ振動や抵抗を与える設備のこと)などの設置により2025年12月に対策が完了し、その後は逆走事案が発生していません。東関東自動車道の千葉北ICでも、錯視効果路面標示(錯視効果路面標示とは:見た目の錯覚を利用して逆走に気づかせる路面標示のこと)などにより2026年2月に対策を完了しています。
新たに加わった本線料金所32施設については、2026年秋頃から対策に着手し、2026年冬頃に実施計画を公表する予定で、錯視効果路面標示や補助看板、防眩板(防眩板とは:対向車のライトのまぶしさを防ぐための板状の設備のこと)を応用した注意喚起などが検討されています。


出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/reverse_run/doc09.html)
建設業では、資材や重機の輸送で高速道路を日常的に利用する場面が多くあります。
今回の対策強化は、料金所付近やIC・JCT周辺での逆走リスクに改めて注意を促す機会になりますし、ドライバーへの安全教育や労務管理を見直すきっかけにもなりそうです。特に高齢ドライバーが逆走の当事者になりやすいというデータもあるため、社用車を運転する年配のスタッフがいる会社では、朝礼などでの声かけも有効かもしれません。
また、ウェッジハンプやプレッシャーウォール、路面標示、看板設置といった対策そのものが道路工事として発注される可能性もあり、公共工事の受注機会という観点からも今後の動向を注視しておきたいところです🏗️。
本線料金所32施設の追加により、高速道路の逆走対策は新たな段階に入りました。背景には痛ましい死亡事故があり、対策工事は今後数年かけて全国で進んでいく見込みです。
資材輸送の安全確保はもちろん、対策工事の発注動向にもアンテナを張っておくと良さそうです✨。
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出典:高速道路での逆走対策に関する有識者委員会(第9回)配付資料(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/reverse_run/doc09.html)をもとに作成
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