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建設業では、インフラの老朽化対策や人手不足への対応、安全性の向上など、さまざまな課題への取り組みが求められています。特に河川や橋梁などの維持管理工事では、限られた人員で効率よく施工を進めながら、高い品質を維持することが重要です。
こうした中、国土交通省は河川管理に活用できる新技術を「河川点検技術カタログ」として公開し、現場で活用が期待される技術を紹介しています。今回、そのカタログに足場を設置せずに遠隔で計測できる技術が掲載されました。
本記事では、この技術の概要とともに、中小建設会社にとってどのようなメリットがあるのか、公共工事における今後の可能性を解説します。
『東京貿易グループのグループ会社である東京貿易テクノシステム株式会社(以下TTS、東京都中央区、代表取締役社長執行役員 小林剛)が開発に携わる「レーザートラッカーによる鋼板巻立て工の効率化システム」が国土交通省の「河川点検技術カタログ」に掲載されました。本技術は、奥村組土木興業株式会社との共同開発によるもので、新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されています。河川インフラの維持管理に活用できる技術として公的に紹介されたことで、今後さらなる活用拡大が期待されます。』
Leica Absolute Tracker ATS600
引用元:東京貿易ホールディングス株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
国土交通省の河川点検技術カタログは、河川や堤防、護岸などの点検・維持管理に役立つ技術を整理し、河川管理者や設計会社などが技術選定の参考資料として活用するために作成されています。 今回掲載された「レーザートラッカーによる鋼板巻立て工の効率化システム」は、河川構造物の補修・補強工事における計測作業を効率化する技術です。
さらに、新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されており、公共工事における新技術としての活用が期待されています。
公共工事では、生産性向上や施工品質の確保、安全性向上につながる技術の導入が進められています。そのため、国土交通省が紹介する技術の動向を把握しておくことは、中小建設会社にとっても今後の受注や技術提案を考えるうえで重要な情報となるでしょう。
従来の鋼板巻立て工では、計測のために高所へ足場を設置し、作業員がスケールや下げ振りを使用して測定を行なうケースが一般的でした。しかし、足場の設置・解体には時間とコストがかかるほか、高所作業による安全面のリスクも伴います。
今回の技術では、レーザートラッカーを用いて離れた場所から高精度な計測を実施できるため、計測作業のためだけに足場を設置する必要がなくなります。これにより、施工準備の負担軽減や工程短縮が期待できるだけでなく、高所作業の削減による安全性向上にもつながります。
また、リアルタイムで計測結果を確認できるため、施工中の誤差やズレを早期に把握しやすくなることも特徴です。手戻りの防止や品質管理の効率化にも役立つことから、現場全体の生産性向上に寄与する技術として注目されています。
近年、国土交通省は建設現場の生産性向上や担い手不足への対応を目的として、ICT施工やデジタル技術の活用を推進しています。測量や施工管理だけでなく、点検や維持管理の分野でもDXを取り入れる動きが広がっており、今回のような遠隔計測技術もその一つです。
特にインフラの維持管理では、老朽化する橋梁や河川構造物の増加に伴い、効率的かつ安全な点検・補修がこれまで以上に重要になっています。一方で、建設業界では慢性的な人手不足が続いており、従来と同じ方法だけでは対応が難しくなる場面も少なくありません。
そのような状況だからこそ、一人ひとりの作業効率を高める技術への期待は年々高まっています。足場設置や高所作業を減らしながら高精度な計測を実現できれば、作業員の負担軽減だけでなく、施工期間の短縮やコスト削減にもつながる可能性があります。
もちろん、すべての現場で直ちに導入されるわけではありません。しかし、国土交通省のカタログに掲載されたという事実は、こうした技術が公共工事における選択肢の一つとして認知され始めていることを示しています。
今後、発注者や元請企業からDXを活用した施工提案が求められる場面も増えていくことが予想されます。
「最新技術は大手ゼネコンのもの」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、実際には公共工事で採用される技術や施工方法は、協力会社や専門工事業者にも少しずつ広がっていきます。
そのため、中小建設会社にとっても最新技術の存在を知り、自社の業務にどのような影響があるのかを理解しておくことは重要です。将来的に元請企業から新しい施工方法への対応を求められたり、協力会社として最新設備を活用した現場に参加したりする可能性もあります。
また、自社で機器を導入しなくても、こうした技術の特徴やメリットを把握しておくことで、発注者との打ち合わせや施工提案の場面で役立つことがあります。建設DXは特別な企業だけが取り組むものではなく、情報収集を継続することも重要な第一歩です。
国土交通省が紹介する技術やNETIS登録技術などは、今後の公共工事の方向性を知るうえでも参考になります。日頃から新しい制度や技術動向に目を向けることで、自社の競争力向上にもつながるでしょう。
※東京貿易ホールディングス株式会社様より情報提供いただきました公式素材を使用しています
国土交通省の河川点検技術カタログに掲載された遠隔計測技術は、足場設置の省力化や高所作業の削減、施工品質の向上など、建設現場が抱えるさまざまな課題の解決につながる可能性を持っています。 人手不足や安全対策への対応が求められる今、施工を効率化する新技術への関心は今後さらに高まるでしょう。
すぐに導入する予定がなくても、公共工事で活用が進む技術や制度の動向を把握しておくことは、中小建設会社にとって大きな強みになります。これからの建設業では、技術そのものだけでなく、「最新情報をいち早く知ること」が競争力につながる時代になりつつあります。
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