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「11月の材料はいつ手配すればいいの?」と聞かれたら、答えは「今週のうちに段取りを始める」です。秋から年末にかけては、年内完工を目指す工事が重なる繁忙期。材料の手配が後手に回ると、価格・納期・人手のすべてで不利になりがちです。
今回は、材料購入を前倒しするメリットと進め方をご紹介します。
11月の材料を今から考える最大のメリットは、価格変動のリスクを抑え、工期の遅れを防げることです。材料費は工事原価の大きな割合を占めるため、仕入れ単価が少し上がるだけでも利益は目減りします。さらに、必要なときに材料が届かなければ職人さんの手待ちが発生し、人件費までムダになってしまいます。
数量と時期を早めに固めておけば、仕入れ先と落ち着いて交渉でき、見積書にも根拠のある金額を載せられます。「安く買える」より「予定どおりに買える」ことが、中小の工務店や専門工事業者にとっては大きな武器になります。
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1つ目は年末の駆け込み需要です。11〜12月は同じ材料を多くの会社が求めるため、品薄や納期の延長が起きやすくなります。
2つ目は物流の混雑です。年末は荷物量が増え、配送の希望日時が通りにくくなります。物流の2024年問題の影響もあり、「明日持ってきて」が通じにくくなっています。
3つ目は冬場の現場特有の事情です。地域によっては降雪や路面凍結で搬入が難しくなったり、コンクリートの寒中対策が必要になったりと、予定外の手配が増えます。
国土交通省は毎月、主要建設資材需給・価格動向調査(主要建設資材需給・価格動向調査とは:生コンクリートや鋼材、木材など7資材13品目の価格・需給・在庫を調べる国の調査)を公表しています。2026年は5月・6月にアスファルト合材や異形棒鋼、H形鋼、型枠用合板(型枠用合板とは:コンクリートを流し込む型枠に使う合板)、石油が「やや上昇」となり、8月もH形鋼が「やや上昇」でした。
一方、9月・10月の調査では2か月連続で全品目の価格が「横ばい」、需給は「均衡」と落ち着いています。つまり、相場が比較的安定している今こそ、年末の混雑前に仕入れを固める好機といえます。
ただし油断は禁物です。人件費の面では、2026年3月から適用の公共工事設計労務単価(公共工事設計労務単価とは:国や自治体が公共工事の積算に使う、職人1日あたりの賃金の目安)が全国全職種の加重平均で25,834円となり、14年連続で引き上げられました。一部の資材では今後も値動きに注意が必要で、行き当たりばったりの仕入れは避けたいところです。
出典:主要建設資材需給・価格動向調査(令和8年10月1~5日現在)の結果(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00386.html)
出典:令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00337.html)
価格が動きやすい状況では、見積を出した時点と実際に材料を買う時点の差額が、そのまま利益を圧迫します。2024年の改正建設業法では、資材高騰などのおそれがある場合に、受注者が契約前に注文者へ知らせる仕組みが設けられました(おそれ情報の通知とは:価格高騰や供給不足の可能性を事前に注文者へ伝えておくこと)。
早めに仕入れ先から価格や納期の見通しを聞いておけば、元請けや施主へ根拠をもって伝えやすくなり、後の価格交渉もスムーズになります。
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まずは11月に施工予定の現場をリストアップし、必要な材料と数量を洗い出しましょう。図面と工程表を見ながら「いつ・どの現場に・何を・どれだけ」を一覧にするだけで、発注漏れはぐっと減ります。
次に、仕入れ先へ見積と納期を早めに確認します。鋼材や型枠用合板など、今年値上がりがみられた品目は優先しましょう。相見積(相見積とは:複数の業者から見積を取って比較すること)を取っておくと、価格の妥当性も判断しやすくなります。
そして、置き場所と資金繰りの確認も忘れずに。前倒しで買いすぎると保管スペースや支払いの負担が増えます。「納期だけ先に押さえて、納品は分割にできないか」と仕入れ先に相談してみるのもおすすめです。施工管理アプリの「ANDPAD」などで工程や発注の情報を現場ごとに共有しておけば、事務担当と現場監督の確認漏れも防げます。
11月の材料購入を今から考えることは、単なる「早めの買い物」ではなく、利益と工期、そして取引先との信頼を守るための大切な段取りです。年末の慌ただしさに巻き込まれる前に、まずは今週中に必要な材料の洗い出しから始めてみてください。
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