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埼玉県が進める大宮スーパー・ボールパーク構想が、いよいよ具体的な計画づくりの段階に入りました。県は令和8年10月26日、野球場・サッカー場・賑わい広場の施設基本計画などをまとめる業務委託について、簡易公募型プロポーザル(簡易公募型プロポーザルとは:価格だけでなく企画提案の内容を審査して委託先を選ぶ方式)の手続きを始めました。同じ日には、民間企業との対話の結果概要も公表されています。この事業は民間の力を前提に組み立てられつつある大型プロジェクトであり、地元の建設会社にとっても動向を追っておく価値がある案件です。
本記事では、公表された参入意向データや今後のスケジュール、地元の建設会社が今から準備すべきポイントを分かりやすく解説します。
県は令和8年8月31日に実施要領を公表し、9月15日から10月9日までサウンディング型市場調査(サウンディング型市場調査とは:事業の構想段階で行政が民間企業と個別に対話し、意見や参入意向を聞き取る調査)を行ないました。目的は、大宮公園にある3つの競技施設を含むエリアを再整備し、「試合がある日もない日も楽しめる公園」をつくるための民間活力の導入です。
対話に参加したのは計55社。内訳は開発・PMが4社、設計が4社、建設が12社、運営が11社、維持管理が2社、その他が22社でした。その他には専門工事、造園、金融、プロスポーツ、広告代理店、遊具メーカーなどが含まれます。ゼネコンだけでなく専門工事や造園の会社も名を連ねている点は、裾野の広い事業であることを示しています。
※大宮公園野球場
結果概要では、施設ごとにどの業務へ参画したいかが集計されています(各業務の一部に参画を希望する企業を含む)。建設業務に限って見ると、野球場8社、サッカー場12社、多目的競技場11社、新規導入施設・賑わい広場15社でした。賑わい広場は事業企画・開発で24社、運営で21社と、施設の中で最も関心を集めています。
施設の規模については、野球場は有効座席数2万席以上とする意見が多く、サッカー場は2万〜3万席程度とする意見が多数でした。事業手法では、野球場・サッカー場・多目的競技場のいずれもPFIのBTO方式(BTO方式とは:民間が施設を建設した後に所有権を公共へ移し、その後の運営も民間が担う方式)か、DBO方式(DBO方式とは:設計・建設・運営を民間にまとめて委ねる方式)が望ましいとの意見が多く寄せられています。賑わい施設の収益施設についてはPark-PFI(Park-PFIとは:都市公園に収益施設を設ける民間事業者を公募し、その収益を公園整備に還元する制度)を望む声が多数でした。
整備の順序としては、第二公園に多目的競技場を新築し、陸上競技場兼双輪場を解体した跡地に野球場またはサッカー場を建設、最後に残りの競技場を整備する案が多く出ています。
施設 |
事業企画・開発 |
設計 |
建設 |
運営 |
維持管理 |
|---|---|---|---|---|---|
野球場 |
12社 |
10社 |
8社 |
9社 |
11社 |
サッカー場 |
14社 |
14社 |
12社 |
10社 |
12社 |
多目的競技場 |
17社 |
12社 |
11社 |
14社 |
17社 |
新規導入施設・賑わい広場 |
24社 |
14社 |
15社 |
21社 |
18社 |
出典:埼玉県ウェブサイト(https://www.pref.saitama.lg.jp/a1105/oomiyasbp/sounding_260831.html)をもとに作成
大型プロジェクトへの参画や受注機会の拡大には、工種を超えた迅速なチーム形成や、人材・協力会社の確保が欠かせません。こうした大規模案件に備えたパートナー探しには、無料で利用できる建設業向けマッチングサイト『建設円陣』の活用がおすすめです。発注・受注双方のニーズに応えるネットワークをあらかじめ構築しておくことで、具体的な案件公募が始まった際にもスムーズに対応できます。
今回のプロポーザルの対象は「大宮スーパー・ボールパーク施設基本計画等作成業務委託」です。対話の結果を踏まえて、全体事業計画案(事業手法、配置計画、工区割、全体スケジュールなど)を作成し、野球場・サッカー場・賑わい広場の施設基本計画案と要求水準書(要求水準書とは:発注者が施設に求める性能やサービスの水準を示した文書)等の案、大宮公園全体の将来整備イメージ図をまとめます。委託限度額は83,928,900円(税込)、履行期限は令和9年3月31日です。
参加資格は、県の入札参加資格者名簿で建設コンサルタント(「造園」または「都市計画及び地方計画」)か、建築関連コンサルタント(建築士事務所登録のある者)に登載されていることなどです。平成28年4月以降に、スポーツ施設やレクリエーション施設の整備を伴う公園・緑地のPFI等事業で設計業務または支援業務を完了した実績も求められます。参加意思表明書は11月10日午後4時まで、企画提案書は11月11日から13日までの受付です。
※画像はイメージです
仕様書では、全体事業計画案の素案を令和8年12月25日、施設基本計画案の素案を令和9年1月29日、要求水準書等案の素案を令和9年2月26日までに取りまとめる予定が示されています。BTOやDBOといった一括型の手法が採用されれば、元請だけでなく専門工事や造園、維持管理まで、チームを組んで臨む形になると考えられます。
中小の建設会社にとっては、県の公表資料を定期的に確認し、どの施設がどの手法で進むのかを把握しておくことが第一歩です。そのうえで、自社の得意分野を整理し、連携できる協力会社とのつながりを早めに持っておくと、声がかかったときに動きやすくなります。
大宮スーパー・ボールパークは、55社との対話を経て、今年度中に全体事業計画や施設基本計画の案がまとまる見通しです。民間の参画を前提とした大型の公園再整備だけに、今後の公表情報から目が離せません。
今後の公表情報を見据えつつ、早期から協力会社のネットワークづくりや自社の体制強化を進めておくことが、大型案件の商機を逃さない鍵となります。(緑のバナーをクリック)。
出典:大宮スーパー・ボールパーク施設基本計画等作成業務委託の簡易公募型プロポーザルについて(埼玉県)(https://www.pref.saitama.lg.jp/a1105/oomiyasbp/omiyasbppuropo261026.html)、大宮スーパー・ボールパーク構想の実現に向けた民間活力の導入に係るサウンディング型市場調査の実施(埼玉県)(https://www.pref.saitama.lg.jp/a1105/oomiyasbp/sounding_260831.html)をもとに作成
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