記事を読み込み中です

中東情勢の混乱長期化による原油価格高騰は建設業界の資材調達を直撃している。これに対処するため、岐阜県各務原市は、市内の中小建設業者および中小製造業者の負担を軽減し、事業継続を支援する目的で「各務原市石油由来副資材調達補助金」を創設した。
同制度は、工事現場等に欠かせない石油を原料に含む「副資材」の調達費用の一部を補助する。補助上限額は50万円、下限額は10万円、補助率は2分の1である。
原材料費の上昇に苦しむ多くの中小企業にとって実用的な支援策である。本記事では、建設現場において対象となり得る具体的な資材や要件、さらには実務上の手続きにおいて想定される疑問点について解説する。
A1:プラスチック製の養生シートやブルーシート、防炎シート、仮設足場用ネットが該当する。さらに、配管に用いる塩ビ製の部材、防水工事用の合成ゴムシートやアスファルト乳剤、シーリング材も対象となる。
また、ヘルメットや安全帯などの安全備品も石油を原料に含んでいれば対象である。ただし、購入時の単価が、令和7年4月1日から令和8年3月31日までの任意の期間と比べて20パーセント以上上昇していることが必須要件である。
A2:各務原市内に本社や主たる事業所を有する中小建設業者および中小製造業者である。建設業の場合、資本金3億円以下または従業員300人以下のいずれかを満たす法人や個人事業主が対象である。
また、市税を滞納していないこと、各務原市補助金交付規則第3条の3に規定する排除条項に該当しないこと、そして過去に同補助金の交付を受けていないことが条件となる。性風俗関連特殊営業を営む者などは対象外である。
A3:補助対象となる経費は支出の期間が定められている。令和8年4月1日から同年8月31日までの間に実際に支払いが完了した費用が対象である。
この5か月間に納品され、代金決済(振込や現金支払など)を済ませた調達経費が補助対象となる。令和8年3月31日以前の支払いや、令和8年9月1日以降の支出は対象外となるため、資金計画や支払時期の管理には注意が必要である。
A4:対象期間中に支出した対象経費の合計額に補助率2分の1を乗じた額となる。1,000円未満の端数は切り捨てられる。
上限額が50万円、下限額が10万円と設定されているため、支給額はこの範囲内に限られる。逆算すると、補助対象となる資材調達経費の合計額が20万円以上、100万円以下である場合に、最も効率的に補助制度を活用できる。
経費の合計が20万円に満たない場合は申請を受け付けられない。
A5:申請は、令和8年9月1日9時00分から令和9年1月29日23時59分までである。この期間内に証明書類を揃えて申請を行なう必要がある。
必要書類としては、価格上昇を証明する領収書や請求書、過去の購入単価が分かる仕入伝票、市内の事業所を示す書類や市税の納税証明書などが想定される。申請方法の詳細については各務原市より「詳細が決まり次第お知らせします」とされており、今後の発表を待つ必要がある。
原材料価格の高騰が続く現在、建設業界を取り巻くコスト環境は極めて厳しい。各務原市が実施する「石油由来副資材調達補助金」は、現場を支える中小建設業者にとって、利益を確保し経営を安定させるための貴重な財政支援策である。
補助上限額50万円という支援枠を有効に活用するため、事業者は現場で使用している石油由来の副資材を洗い出し、価格高騰の度合いや支出時期を早期に確認することが重要である。申請は令和8年9月1日から始まるため、今のうちから仕入伝票や領収書などの必要書類を整理し、公募開始に備えるべきである。
本サイトについて、ご質問・ご相談がある場合は、 下記のお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
あわせて、協力会社探しや人材確保など、日常的な情報収集の場として無料で利用できる建設業向けマッチングサービス『建設円陣』もぜひご登録ください(緑のバナーをクリック)。
【出典表記】 出典:各務原市石油由来副資材調達補助金| 各務原市公式ウェブサイト(各務原市)(https://www.city.kakamigahara.lg.jp/shisei/shisaku/sangyo/1008446/1022027/1028123.html)をもとに作成。
➡関連記事:2040年代に原発2~5基建て替えへ、建設業に広がる新たな仕事
お問い合わせフォームを読み込んでいます。お問い合わせページもご利用いただけます。
お問い合わせフォームを読み込み中です「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。