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東京都荒川区が、区立小中学校のプールについて大きな方針転換を打ち出しました。🏊♂️「荒川区小中学校におけるプール施設と水泳授業等のあり方(案)」が公表され、老朽化した学校プールは今後の校舎建替えに合わせて「拠点校方式」の屋内プールへ集約し、それまでの間は民間施設や民間指導員の活用を広げていく方針であることが分かりました。
区立小中学校34校すべてにプールが設置されているものの、その半数以上が築50年以上を経過しているとのことで、老朽化対策と水泳授業の質の両立が大きな課題となっています。今回はこの方針案の内容と、建設業に関わる方にとっての意味を整理してご紹介します。📝
資料によると、荒川区立小中学校34校にはすべてプールが設置されていますが、そのうち半数以上が築50年以上を経過しているとされています。屋外プールでは給排水設備の故障や塗装の劣化といった不具合が目立つほか、屋上に設置されたプールでは、シーズン以外の期間も維持のための設備が校庭の使用面積を圧迫してしまうという課題も挙げられています。
老朽化した設備をこのまま維持し続けるのか、それとも新しい形に切り替えるのか。区としても判断を迫られるタイミングに来ているようです。⚠️
※画像はイメージです
方針案では、今後予定されている学校の建替え機会をとらえて、複数校が共同で利用できる屋内プールを整備し、水泳授業を継続していく考え方が示されています。具体的には、1校ごとにプールを持つのではなく、拠点となる学校に屋内プールを整備し、周辺の複数校がそこへ移動して授業を行なう「拠点校方式」を軸に検討が進められています。
屋内化によって天候に左右されずに授業を行なえるようになるほか、老朽化した設備を各校がそれぞれ抱え続けるよりも、維持管理の負担を分散できるというねらいがあるようです🏫
建替えを待つ間の対応として、区はすでに民間活用の試行にも着手しています。
令和6年度からは、第六日暮里小学校がスポーツクラブNAS西日暮里、第九中学校がスポーツクラブNAS荒川という区内の民間施設を活用する形で水泳授業を実施しました。さらに令和7年度からは、汐入東小学校と諏訪台中学校において、プール施設はそのままに民間の指導員を派遣してもらう形の試行もスタートしています。
資料に掲載されたアンケート結果を見ると、汐入東小学校では効果を実感した割合が92.9%にのぼったほか、第六日暮里小学校でも授業に対して肯定的な評価をした児童が半数近くにのぼるなど、総じて好意的な受け止めが多かったようです。😊 一方で、教員の引率や移動時間の確保といった運用面の課題も指摘されています。
試行区分 |
対象校 |
活用先 |
開始年度 |
|---|---|---|---|
民間施設活用型 |
第六日暮里小学校 |
スポーツクラブNAS西日暮里 |
令和6年度 |
民間施設活用型 |
第九中学校 |
スポーツクラブNAS荒川 |
令和6年度 |
民間指導員派遣型 |
汐入東小学校 |
校内プールを継続使用 |
令和7年度 |
民間指導員派遣型 |
諏訪台中学校 |
校内プールを継続使用 |
令和7年度 |
※本表は「荒川区小中学校におけるプール施設と水泳授業等のあり方(案)」の記載内容をもとに作成したオリジナル表です(画像の複製ではありません)。
出典:荒川区教育委員会ウェブサイト(https://www.city.arakawa.tokyo.jp/documents/45846/poolshisetsuarikata_draft.pdf)
資料には、整備方式ごとの費用試算も示されています。
各校が単独でプールを建て替える「自校式」の場合、建設費が約1億6356万円、解体費が約4805万円で、合計すると約2億1161万円の初期費用がかかる見込みです。一方、複数校が共同利用する屋内プールを整備する「拠点校方式」では、建設費が約3億8902万円、解体費が約5554万円で、合計約4億4456万円と、1施設あたりの初期費用はより大きくなります。💰
ただし拠点校方式は複数校で費用を分担できるため、1校あたりの年間経費でみると自校式より抑えられるケースがある一方、民間施設を活用した場合は、徒歩移動で年間240万円、バス移動でも年間560万円程度とさらに低く抑えられる試算も示されており、当面の選択肢として民間活用が現実的であることがうかがえます。
整備方式 |
建設費 |
解体費 |
合計初期費用 |
|---|---|---|---|
自校式 |
約1億6,356万円 |
約4,805万円 |
約2億1,161万円 |
拠点校方式(屋内・共同利用) |
約3億8,902万円 |
約5,554万円 |
約4億4,456万円 |
※本表は「荒川区小中学校におけるプール施設と水泳授業等のあり方(案)」の記載内容をもとに作成したオリジナル表です(画像の複製ではありません)。
出典:荒川区教育委員会ウェブサイト(https://www.city.arakawa.tokyo.jp/documents/45846/poolshisetsuarikata_draft.pdf)
水泳授業の実施方法 |
年間経費(徒歩移動) |
年間経費(バス移動) |
|---|---|---|
民間施設活用 |
約240万円 |
約560万円 |
※本表は「荒川区小中学校におけるプール施設と水泳授業等のあり方(案)」の記載内容をもとに作成したオリジナル表です(画像の複製ではありません)。
出典:荒川区教育委員会ウェブサイト(https://www.city.arakawa.tokyo.jp/documents/45846/poolshisetsuarikata_draft.pdf)
この「あり方(案)」は、荒川区が現在パブリックコメントとして意見を募集している段階です。募集期間は令和8年9月4日(金)から9月30日(水)までとなっており、区内在住・在勤・在学の方などを対象に意見が受け付けられています。📅
建設業に携わる方にとって注目したいのは、この方針が学校の建替えスケジュールと一体で動いていく点です。
区内では学校施設全体の半数以上が築50年以上を経過しており、35人学級への対応も含めて今後およそ30年程度をかけて建替えが進められる計画となっています。屋内プールを備えた拠点校の整備が具体化していけば、それに伴う建築工事や設備工事の発注も見込まれるため、地域の建設事業者にとっては中長期的な受注機会の一つとして動向を追っておく価値がありそうです。🔍
荒川区の学校プールをめぐる方針転換は、老朽化した施設への対応と、天候に左右されない安定した水泳授業の実現という2つの課題に応えるためのものといえそうです。
建替えという大きな節目に合わせて着実に進められていく取り組みだけに、今後の具体化にも注目していきたいところです。👀
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出典:荒川区小中学校におけるプール施設と水泳授業等のあり方(案)(荒川区/荒川区教育委員会)(https://www.city.arakawa.tokyo.jp/documents/45846/poolshisetsuarikata_draft.pdf)をもとに作成
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