記事を読み込み中です
仕事を終えて自宅に戻った後、作業着を洗濯機に入れる。建設業では珍しくない光景かもしれません。会社から支給された作業着でも、洗濯やアイロンがけまで従業員本人や家族に任せているケースがあります。
もちろん、作業着を清潔に保つことは大切です。一方で、そのための費用や時間を誰が負担しているのかを考えると、これまで「当たり前」とされてきた作業着の管理にも、見直す余地がありそうです。今回は、2026年9月30日に株式会社ヨシハラシステムズが公表した調査から、建設業を含む現場スタッフの作業着管理に潜む負担を考えます。
今回の調査では、製造・建設・物流業の現場スタッフに対し、職場で着用する制服・作業着の管理について質問しています。調査では、「自分で自宅で洗濯している(53.3%)」、「同居家族が自宅で洗濯している(21.9%)」という結果になりました。
つまり、製造・建設・物流業の現場スタッフでは、7割超が本人または家族によって家庭内で作業着の洗濯を行なっていることになります。
また、洗濯やアイロンがけ、クリーニング店への往復などにかかる時間については、「30分〜1時間未満(30.5%)」が最多でした。さらに、こうした時間や手間に対して、約6割が「強いストレス」「ややストレス」を感じていると回答しています。
「家に帰ってから洗えばいい」と考えれば小さな負担に見えるかもしれません。しかし、毎週発生する作業であれば、積み重なった時間や手間は無視できません。
『製造・建設・物流業の現場スタッフは「30分〜1時間未満」が最多となっており、業務の性質上、他業種に比べて制服・作業着の手入れにやや時間がかかっている様子が示唆されました。』
引用元:株式会社ヨシハラシステムズプレスリリース(PR TIMES掲載)
作業着の個人管理で考えたいのは、洗剤代や水道光熱費だけではありません。洗濯機を回す時間、干す時間、乾かなければ別の日に洗う手間、汚れが落ちにくい場合の処理など、さまざまな負担があります。
今回の調査でも、自宅で洗濯している人などに自己負担について尋ねたところ、「非常に感じる(22.6%)」「やや感じる(36.9%)」と、合わせて約6割が不満を感じていました。
建設会社側からすれば「作業着は支給しているから問題ない」と考えていても、従業員側では「支給された後の管理に手間とお金がかかる」と感じている可能性があります。
引用元:株式会社ヨシハラシステムズプレスリリース(PR TIMES掲載)
すぐに会社で洗濯設備を用意するのが難しい中小企業もあるでしょう。だからこそ、まずは「作業着を誰が、いつ、どのように管理するのか」を確認することが重要です。
例えば、支給枚数が少なく洗濯が追いついていない人はいないか、仕事後に洗濯することが負担になっていないか、汚れのひどい作業着について別の対応ができないかなど、現場の声を聞くだけでも課題が見つかる可能性があります。
また、福利厚生という視点から、作業着の管理を考えることもできます。すべてを会社が負担する必要があるという話ではなく、従業員が無理なく清潔な作業着を維持できる方法を探すことがポイントです。
建設業では、人材の確保だけでなく、今いる職人に長く働いてもらうことも重要です。そのためには給与や休日だけでなく、日々の仕事の中で発生している細かな負担にも目を向ける必要があります。
作業着の洗濯は、一つひとつを見れば大きな問題に見えないかもしれません。しかし、毎週繰り返される時間や費用、家族への負担まで含めて考えると、会社が把握しておきたい「見えない仕事」の一つです。
今回の調査結果をきっかけに、自社では作業着を誰が管理しているのか、従業員が負担を感じていないかを一度確認してみるのもよいでしょう。
作業着の洗濯は、現場で働くために欠かせない一方、その管理まで従業員や家族に任せることで、時間・費用・手間という見えにくい負担が生まれます。今回の調査では、製造・建設・物流業の現場スタッフの53.3%が自宅で洗濯し、約6割がその時間や手間にストレスを感じていました。
「作業着だから自分で洗うのが普通」と決めつけず、現場の負担として一度見直してみる。こうした小さな改善の積み重ねが、働きやすい職場づくりを考えるきっかけになるかもしれません。
協力会社探しや人材確保など、日常的な情報収集の場として無料で利用できる建設業向けマッチングサイト『建設円陣』もぜひご登録ください(緑のバナーをクリック)。
➡関連記事:人手不足の残業頼みは危険!建設業の違反1,878件から学ぶ定着術
お問い合わせフォームを読み込んでいます。お問い合わせページもご利用いただけます。
お問い合わせフォームを読み込み中です「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。